明治大正ものセレクションシリーズ作品一覧
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小野小町論
ある作家の文学的才能と選ばれたテーマとの幸運な出会いというものがある。その時、作家の資質に情熱がこもり、美しい作品として結晶する。本書はまさに、そういう珍しい例のひとつ。探偵小説の翻案、「萬朝報」創刊者として知られる。 -
下層社会探訪集
『日本の下層社会』は日本のルポルタージュ、社会学の古典として有名だが、その成立前後にまとめられた貴重な作品。描かれている庶民たちは、高度経済成長期まで生きていた、まさしくオンリー・イエスタディーの日本人の群像であった。 -
現代金権史
本書は、明治中期から大正初期にかけて活躍した史論家・ジャーナリスト山路愛山の代表的作品の一つ。山路家は幕府天文方を歴任した家系で、愛山の武士のエイトスと科学的思考の背景をなすことは、「政商論 附福沢先生」の章から窺える。 -
東京近郊 一日の行楽
日露戦争のとき写真班として従軍し、その従軍記を著すなど紀行文を多く残した。時代は明治後期から大正初期。東京近郊の風景・風俗、事件・事故、花鳥風月、事物の来歴、文学的エピソードがこれでもかと盛り込まれた、なつかしい東京。 -
東京震災記
島崎藤村『破戒』と並び、田山花袋の『蒲団』は性の赤裸々な暴露を描いて、自然主義文学の代表作と評された。それだけに、実地踏査と細密な観察にもとづく大震災直後からの被災の実態描写は、記録文学の金字塔ともいうべき名作となった。 -
弊風一斑蓄妾の実例
「萬朝報」紙上で、権力者の醜行を執拗に攻撃したため涙香は「まむしの周六」と渾名されたが、本書では、男の玩弄物である妾の実例を暴露。犬養毅、山県有朋、井上馨、伊藤博文、榎本武楊、文化人では森鴎外などが俎上にのせられた。 -
明治の東京
内容は、震災復興事業でできた環状道路・明治通りを自動車で回った印象記などと、大衆芸能や芸人に関するものに大別される。学識や趣味の広さと文壇閲歴の永さが孤蝶の随筆集を特徴づけていて、「日本のアナトール・フランス」と呼ばれた。 -
明治富豪史
日露戦争をはさむその前後に、横山の畢生の願望であった労働問題の解決という課題は、実際の運動としては潰滅させられ、筆鋒をもってこれに当たることになる。下層研究から後、富豪史、植民問題研究へと多元的展開をみせていく。