バートランド・ラッセル作品一覧

  • NHK「100分de名著」ブックス バートランド・ラッセル 幸福論 競争、疲れ、ねたみから解き放たれるために
    3.7
    世界の叡智であるラッセル自身が体現した「幸福の獲得法」をわかりやすく解説。 ラッセルはいう。「幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人である。それゆえに自分がほかの多くの人びとの興味と愛情の対象にされるという事実を通して、幸福をつかみとる人である」。そういう人になるためには何をすべきなのか。ひきこもり・フリーターの経験を持つ哲学者が、日本人の内面にあわせて哲学的エッセイ『幸福論』をわかりやすく解説する。著者は原書の魅力を「ラッセル自らが幸福になるために実践したことを論理的・理性的に綴っていること」と「個人の幸福がひいては社会の幸福の基盤である平和につながることを示したこと」にあるという。数学者でもあったラッセルの合理性とリアリティが、読む者に確かな納得と、不幸を克服するための具体的な実践法を与えるのだと。書下ろしのブックス特別章では、ラッセルの幸福を希求する態度の現代的な意味と、貧困や人種問題、コロナ禍といった今日的「不幸」に対して彼の叡智が有効であることを詳述、いまを生きる私たちに響く解説を展開する。
  • 師弟 教育は出会いだ
    -
    「愛はエゴの固い殻を破る」と、バートランド・ラッセルは言った。愛を知ることによって人間は思いもかけない変身を遂げるというわけだが、師もまた恋人と同じように、人間を変えさせ、独善の殻を打ち破ってくれる。――「はじめに」より。師と弟子の運命的な出会いは、学校よりむしろ社会にあると説く著者が、具体例をもとに展開する優れた教育論。どのように師とめぐり会い、師を通じていかに己れを変革させるのか……。木下恵介と山田太一、木川田一隆と平岩外四など実例で示す「本当の教育とは」!
  • [新訳]ローマ帝国衰亡史・上<普及版>
    3.7
    1776年に初巻が発売されるやたちまち希代の名著としての地位を確立したギボンの『ローマ帝国衰亡史』。チャーチル、ネルー、アダム・スミス、バートランド・ラッセル……。多くの知識人・指導者たちを魅了し、いまも人類の知的財産として愛され続けるこの壮大なる文明盛衰の物語から、現代人はなにを学ぶことができるのか――。本書は、原著に記された各時代の代表的な章を選んだ抄訳本であり、上巻(第I章~第VII章)においては、初代皇帝アウグストゥスの時代からコンスタンティヌス帝および子息帝らの治世までの歴史を眺望し、各章ごとにその時代の解説を付している。淡々としかしながら卓越した文章力で、人間の歴史を描ききる本書には、愛・嫉妬・歓喜・失望・憎悪・怒り・不安……といった人間の感情・情念が歴史自体をつくりあげていくのだということを読者に伝えることに成功している。そして、「歴史の法則」を見出すのは読者諸氏に託されている。

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  • 世界が面白くなる!身の回りの哲学――日常生活から人生、抽象的概念までを哲学する。
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ!」 これは、アランの『幸福論』に出てくる有名な言葉です。 このように、哲学者たちは私たちをハッとさせるような言葉や考えを残しています。 ●哲学者76人の思想をもとに  日常生活から人生、抽象的概念までを哲学する。 「哲学」とは、 頭をすごく使うこと、頭がいい人がすることなど、 高尚なイメージを持たれている人も多いかもしれません。 しかし、そんなことは決してありません。 「愛とは何か」 「死とは何か」 「正義とは何か」 「世界とは何か」 「性とは何か」 など、 疑問に思うことを 「なんだろう?」と自分なりに考えてみたらいいのです。 では、哲学すると、どんな良いことがあるのでしょうか? 哲学することで悩みや問題が解決します。 悩みや問題がなくなれば、世界がより良くなったと言っていいでしょう。 だから、わざわざ考えるわけです。 考えても苦しいだけなら、誰もしません。 しかし、哲学の場合は答えが出るのです。 しかも世界を良くする答えが――。 生活の中の些細なことから、 ・政治の話 ・宇宙の話 ・科学の話 何についてでも考えることができます。 本書でも、 まさに暮らしの中のテーマから政治や宇宙、 科学の話まで、実にバラエティに富んだテーマ、 つまり身の回りの話題を哲学しています。 各テーマにおいて、 哲学者(時には科学者)の考えと著者の考えを紹介していますので、 本書を読みながら「自分ならどう考えるだろう」ということを 意識して言語化してみてください。 それがすでに哲学なのです。 ■テーマ 遊び/顔/趣味/お金/睡眠/正義/政治/戦争/LGBTQ+ ポスト資本主義/AI/インターネット/SNS/宇宙/バイオテクノロジー パンデミック/震災/気候変動/原子力発電所の事故/事故/幸福 仕事/家族/死/宗教/自由/愛/悪/時間/世界 ■目次 ●第1章 日常生活を哲学する ・1-1 遊び      ヨハン・ホイジンガ/エリック・ホッファー/フリードリヒ・ニーチェ/ロジェ・カイヨワ   ・1-2 顔      和辻哲郎/デボラ・L・ロード/エマニュエル・レヴィナス ・1-3 趣味      三木清/和辻哲郎/バートランド・ラッセル ・1-4 お金      ジョン・ロック/カール・マルクス/ゲオルク・ジンメル/ジャン=ポール・サルトル ・1-5 睡眠      アリストテレス/カール・ヒルティ/ジークムント・フロイト ●第2章 社会を哲学する  ●第3章 テクノロジーを哲学する  ●第4章 災害を哲学する ●第5章 人生を哲学する ●第6章 抽象的概念を哲学する ■著者 小川仁志(おがわ・ひとし) 哲学者 山口大学国際総合科学部教授 博士(人間文化) 1970年、京都生まれ。 京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。 専門は公共哲学。
  • 哲学者の相談室。彼はミュージシャンです。付き合ってから既婚者と知らされました。別れたくないです。20分で読めるシリーズ
    -
    さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 【書籍説明】 4人の哲学者が、こちらの相談に対して真剣に議論する、空想討論作品です 「私の彼氏はミュージシャンです。 既婚者であることが付き合ってからわかりました。 大好きなので別れたくありません。 どうしたらいいでしょうか?」 古今東西の哲学者が一堂に会する空想世界へ、ようこそいらっしゃいました。 このたびは空想相談室と命名した謎の空間で、哲学者たちが議論を繰り広げます。 テーマは、「哲学は現実に役に立つのか?」。 きわめて現実的な悩みに対して古典哲学がどのような答を提示できるのか、ひとつの問題を例にとって考えてみます。 はたして、現実の悩みに対して哲学は有効なのか?  それとも現実からかけ離れた雲の上の議論に終わってしまうのか?  哲学がどこまで現実に役立つか、ひとつ挑戦してみたいと思います。 このミッションに挑むのは、古代哲学者2名、近世の哲学者1名、近現代の哲学者1名の合計4人です。 古代からは、それぞれギリシャとローマを代表してソクラテスとマルクス・アウレリウス。近世からはドイツ観念論の創始者であり、 実生活では変わり者として知られたカント(この時点ですでに相談者として不適当)。 そして現代にもっとも近い哲学者として、20世紀を通して活動したバートランド・ラッセルの思想をみていきます。 まったく違う思想をもつ4人の哲学者たちは、現代のお悩みにどんな答えを出すのでしょうか? 最後までよろしくお付き合い下さいませ。 【目次】 登場人物紹介 問題提起 不倫がいけない理由・ソクラテスの場合 ソクラテスの話・続き 自由恋愛のすすめ・ラッセルの場合 不倫がいけない理由・カントの場合 不倫がいけない理由・マルクス・アウレリウスの場合 結論 【著者紹介】 大畠美紀(オオハタミキ) 猫とドイツ観念論をこよなく愛する40代。 春先に肺炎で倒れるなど、なにかとよくない今日この頃である。
  • トマス・アクィナスの神学
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 かつて波多野精一やバートランド・ラッセルによって、哲学に非ずと断定されたトマス・アクィナス。果たして、トマスの神学とは、どのような「学」であり、哲学はそれをどのように探究できるのだろうか。本書は、『神学大全』という一冊の書物と現代のわれわれとの間に立ちはだかる見えざる壁を打ち砕き、「人となった神」という受肉の神秘を中心に据えた探究の書として読みとく。トマス以後、中世末期から、神学と哲学、信仰と理性とが次第に分離、また「学」としての神学から神秘思想・霊性神学が徐々に分かれていくのに対し、トマスの神学はそうした相反する側面を統合しうるものであり、信仰から独立した知ではなく、信仰に基づいて成立する学であって、スコラ神学でありながら修道院神学の性格をも備えていたことを論証。その上で、『神学大全』における、存在そのものである神に至るまで徹底的に進められる存在(エッセ)の探究、自由意思と恩寵、創造と悪、人間の幸福と至福直観、そしてトマスの宗教(レリギオ)観、キリスト論、秘跡論へと考察を重ねて、彼の神学的探究の根本性格を解明する。長年にわたり『神学大全』の訳業に従事した著者の筆致を通し、“万人に共通の博士Doctor Communis”トマスが、善く生きるための知的探究を徹底的に行なうことを問いかける。存在論や認識論など哲学の課題のみならず、自由と悪、正義など政治や倫理の諸問題にも大きく関与し、現代の閉塞する思想状況に、豊かな示唆を与える画期的業績。 【目次より』 まえがき 序論 トマスの「神学」について I トマス「神学」の再発見 II トマスの「神学理解」 神学・信仰・霊性 III 新しい統合の可能性 第一章 「一」なる神と「三・一」なる神 I はじめに トマス神学における神 II 「一」なる神につして III 三・一なる神について 第二章 創造とは何か I 創造と救い II トマスの創造論 III 創造と悪の問題 第三章 人間の幸福について I 人間論・幸福・神 II 幸福の願望と幸福の実現 III 至福直観 第四章 トマスの「宗教」観 I トマスのレリギオ概念 敬神・修道生活・祈り II キリスト教的敬神 信仰・希望・愛徳 第五章 トマスの神学的キリスト論 I 「受肉の神秘」の神学的探究 II 幼児イエスをめぐる神学的問題 III キリストの生涯 神学的考察 IV キリストの受難と死の神秘 V キリストの高挙(復活・昇天)について 第六章 トマスの秘跡論 I トマスの秘跡神学 II キリスト・教会・洗礼 トマスの洗礼 III トマスの聖体神学(1)IV トマスの聖体神学(2) V トマスの「悔悛」神学 結語 あとがき 用語解説 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 稲垣 良典 1928年生まれ。東京大学文学部卒業。アメリカ・カトリック大学大学院哲学研究科にてPh.D.を取得。文学博士(東京大学)。九州大学名誉教授。専門は中世スコラ哲学。『神学大全』翻訳で第67回毎日出版文化賞、『トマス・アクィナスの神学』および『トマス・アクィナス 「存在」の形而上学』で第27回和辻哲郎文化賞をそれぞれ受賞。その他、著書は多数ある。

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