海外小説 - シーライトパブリッシングの検索結果
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オリーブも含めて
イタリア北部コモ湖畔の風光明媚な田舎町ベッラーノで、老婆の死体が発見された。その死に特に不審な点はないが、この出来事がベッラーノの人々の生活に少しずつ影響を及ぼしていく。 次から次へと新たな展開が巻き起こり、数多くの出来事が絡み合って、大きなうねりを形作っていく、どこか不思議で、なぜだか妙に可笑しいストーリー。 著者は、コモ湖畔のベッラーノ生まれ(本書の舞台)で、ミラノ国立大学医学部を卒業後、故郷で医者の仕事に従事しながら作家デビュー。 一九九六年度にピエロ・キアラ文学賞、ニ〇〇六年度にバンカレッラ賞、ニ〇〇八年度にはイタリア・ヘミングウェイ賞を受賞している。 -
レモンの記憶
1930年代、ファシズムが勝利を収めた穏やかな時代。 北イタリア、コモ湖畔の町ベッラーノ、カラビニエーレの分署では、ロカテッリ憲兵(ベルガモ人)の眼前で、マンヌ曹長(サルディーニャ人)とミスファッティ兵長(シチリア人)がお互いにライバル心を燃やしていた。 そこへ、「小柄で、ネズミ色のコートを着て、胃の辺りに絶えず両手でハンドバックを抱えた」独身老女が面会したいとやってきた。 彼女は、盗難を届けにきたのだ。 一銭の価値もない品物についての奇妙な捜査が開始されたが、この事件が、失踪した後に再び姿を見せた弟、銀行員、高利貸し、ファシスト政権、美女、司祭、密売人などが錯綜する過去を明るみに出すことになる。 -
見えないものたちの踊り
ローマの、ごくごく普通の市井のひとたち。その一癖も二癖もある、バラエティーに富んだたくさんの登場人物を、 磨き抜かれた言葉で削ぎ落として描かれたショート・ショートのような短いストーリー。 原題“IL BALLO DEGLI INVISIBILI”(直訳は『見えないものの踊り』)としてイタリアでは2007年に発売された本作は、 ノーベル賞作家の名を冠した文学賞デレッダ賞を翌年に受賞した小説集です。 (「監修者あとがき」より) 僕が(あとがきで今さら言われても、という声も承知で)あえて提案したいのは、 これら物語の「服用」を、一日最大一話にとどめることである。速読や斜め読み なんてもってのほか。スローに行こう。いくら気に入った話があっても次に期待 して先を急がず、読み終えた内容を頭の中に入れたまま一日を過ごしてみてほし い。あるいは夜を越えてみてほしい。そのストーリーの成分がじんわりと浸透す るかもしれないし、しないかもしれない。物語というものが僕たちの心の薬だと して、それが効く効かない、合う合わないは別として、一度に過剰摂取するのは よろしくないのではなかろうか。そんな調子で、この本をぜひ長めにそばに置い てみてほしい。 -
ブティックの女
舞台はイタリア北部コモ湖畔の風光明媚な田舎町ベッラーノ。 アンナ・モンターニの夫は徴兵され、ソ連の戦場に送られて行方不明となってしまう。戦争は終わったが、夫は何年も帰ってこないため、戦死したのかどうかも分からない。結局、夫の消息について何の手がかりもないため、彼女は自分が未亡人になったのかどうかも証明できない日々が続く。 戦後まもなくのイタリアで、決して豊かとはいえない時代を生きる普通の人々が、それぞれ自分の幸せを求めて日々を生きている。 しかしそんな生活の苦労がこれ見よがしに悲劇的に描かれることなく、ユーモアと奇妙さを伴いながら、人生の悲哀が笑いとともにそこはかとなく描かれていく。 一生懸命に生きるがゆえに噛み合わず、未亡人をめぐる展開はあらぬ方向へと次々と展開していく、可笑しいながらも、どこか温かみに包まれた、そんな不思議なストーリーです。