国内小説 - 国書刊行会作品一覧

  • いっそあの方が死んで下すったなら
    NEW
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    1巻3,564円 (税込)
    少女小説の黎明期に、『少女画報』を舞台に数々の傑作を残した作家――伊澤みゆき。 その名と作品は長らく埋もれていたが、伊澤の作品が少女小説に与えた影響は大きく、吉屋信子は、「みんなが伊澤みゆきの作品がいいと思うように、自分の作品もそう思われたい」と語り、後に代表作となる『花物語』の第一編を『少女画報』に投稿したという。今あらためて、その文学的価値と独自の世界観が見直されている。 伊澤の作品には、甘く優しいだけではない、どこか影を帯びた「闇のオーラ」を放つ友愛小説が多く見られる。嫉妬や執着、ルッキズム――少女たちの内面に潜む痛みや陰りが、丁寧に、そして烈しく描かれ、百年前の少女たちの叫びは、今もなお私たちの心に鮮烈な衝撃をもたらす。 本書は、伊澤みゆき初の作品集であり、『少女画報』に掲載された全60篇を収録。テーマごとに5章に分け、彼女の多彩な作風を存分に味わえる構成とした。また、女性研究者たちによる詳細な解説も収録し、文学史的な視点からも伊澤の作品を掘り下げる一冊となっている。 装幀:アルビレオ 装画:Ashley YK Yeo

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  • エイリア綺譚集
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    1巻2,851円 (税込)
    鬼才高原英理三十年の軌跡。これを知らずに幻想文学を語ってはならない。 鉱物、結晶、月、星、夢、夜、夏、少年少女、世界改変、書物、詩。いくつものモティーフを重ねつつ、ときに重厚、ときに軽妙、それぞれが全く異なる現代日本幻想文学の至高点。幾多の具眼の士から絶賛された珠玉の既発表作10篇に遊び心あふれる書き下ろし中篇『ガール・ミーツ・シブサワ』を加える。

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  • 終りに見た街/男たちの旅路 スペシャル〈戦場は遙かになりて〉
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    1巻2,851円 (税込)
    山田太一の戦争にまつわる珠玉シナリオを集成!(すべて初活字化) 戦時中にタイムスリップしてしまう家族を描く衝撃作『終りに見た街』(2005年リメイク版)、 今まで活字化を許可されていなかった 『男たちの旅路 スペシャル〈戦場は遙かになりて〉』、 その他映画のための未発表シナリオなど全4篇+掌篇・講演を収録。 『ふぞろいの林檎たちV/男たちの旅路〈オートバイ〉』に続く 山田太一未発表・未活字化シナリオ集第2弾。 *ある日突然、戦時中の昭和19年にタイムスリップしてしまう平凡な家族。彼らは敗戦間近の食糧不足・国家総動員そして大空襲の時代を生き残ることができるのか……衝撃的な結末が話題となった『終りに見た街』は1981年に小説として発表され、翌年ドラマ化、さらに2005年にリメイクするほど山田太一自身思い入れのある作品である。今回リメイク版を初の活字化。 *鶴田浩二主演の名作ドラマ『男たちの旅路』シリーズの掉尾を飾るスペシャル版〈戦場は遙かになりて〉は、今まで待望されながらも山田太一が活字化を許可していなかった。今回初の単行本収録となる。 *中国残留孤児問題を取り上げた映画シナリオ『唐津湾夕景』(1975年)、アラブ紛争地域に住む日本人を描く舞台作品『砂の上のダンス』の映画化シナリオ(2000年代)はともに未発表作品。 *附録として掌篇「叔父さんの下町」(単行本未収録)、戦争体験を語る貴重な講演(抜粋)を収録。 編・解説 頭木弘樹 はじめに(頭木弘樹) 叔父さんの下町 終りに見た街 男たちの旅路 スペシャル〈戦場は遙かになりて〉 砂の上のダンス 唐津湾夕景 少年期の飢餓体験ーー講演「テレビとわたしーーわたしの作品を通してーー」より 収録作品について(頭木弘樹)

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  • こんとんの居場所
    4.4
    1巻2,006円 (税込)
    謎の生命体「こんとん」の取材記者として調査船に乗り込んだ男女。たどり着いた島=こんとんの上で、二人が見たものとは……。(「こんとんの居場所」) 防衛省のシステムに侵入した天才少年ハッカーが開いたのは、人類を"次の段階"に進める禁断の扉だった。人々が次々と人間の姿を失っていく中、ある親子が再会する。(「白い霧」) それは滅びか、救済か――。 文藝賞受賞作『いつか深い穴に落ちるまで』(2018)、『孤島の飛来人』(2022)に続く、現代文学の異才による最新作品集! ◆赤坂真理氏、ラランド・ニシダ氏、推薦! 「退屈な日常から、非日常にグラデーションで少しずつ染まっていく感覚。読書の喜びの根源に触れた気がする」 ニシダ(ラランド) 「するする運ばれていくうちに思いがけないところにいて、たとえそれが破滅かもしれなくても、笑えてしまう。ああ、言葉にだけ可能な、こんな旅があるのだ」 赤坂真理(作家)

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  • 高原英理恐怖譚集成
    4.5
    1巻3,168円 (税込)
    幻想文学新人賞(選者=澁澤龍彦・中井英夫)と群像新人文学賞の鬼才、高原英理の怪奇恐怖小説を集大成。都市幻想を描く「町の底」、ゾンビの愛の物語「グレー・グレー」など、伝説的なホラー小説集『抒情的恐怖群』の全7編に、「 闇の司」「 水漬く屍、草生す屍」「かごめ魍魎」など5編を増補。「ホラーの古典的素材を昇華させ、巧緻な語りの技術で幻惑的な幻想小説に仕上げた」と絶賛された中短編小説。 京極夏彦氏推薦!「幻想を言葉にするのではない、言葉が幻想なのだ。戦慄を飼いならした小説ではない、小説が戦慄せしめるのである。高原英理の紡ぐ殺ぎ落とされた幻想と幻想の行間に、我々は己の儚さを知り、ただ戦慄するのである。」 【目次】 I 町の底 呪い田 帰省録 緋の間 II 樹下譚 グレー・グレー 影女抄 III 闇の司 IV 水漬く屍、草生す屍 かごめ魍魎 よくない道 日の暮れ語り 後 記

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  • ドードー鳥と孤独鳥
    3.9
    1巻2,851円 (税込)
    『ドードーをめぐる堂々めぐり』著者川端裕人が贈る、スリリングで感動的な「絶滅動物小説」! 科学記者の「タマキ」は、ゲノム研究者になった幼馴染「ケイナ」と二十年ぶりに再会した。 ステラーカイギュウ、リョコウバト、オオウミガラス、そして、ドードー鳥と孤独鳥……自然豊かな房総半島南部の町で過ごした小学生の頃から、絶滅動物を偏愛してきたふたり。 カリフォルニアで最先端のゲノム研究「脱絶滅」に取り組むケイナに触発されたタマキは、江戸時代に日本の長崎に来ていたという「ドードー鳥」の謎と行方を追う旅へと乗り出した。 〈もっと知りたいと願った。  ドードー鳥と孤独鳥の秘密を、ケイナちゃんとわたしを結びつける秘密を。〉 日本、アメリカ、欧州、そしてドードーの故郷モーリシャスへ。 やがてふたりの前に、生命科学と進化の歴史を塗り替える、驚愕の事件が待ち受けていた―― 会いに行こう! もう会えない「幻の鳥」に―― 忖度なしの〈堂々たるドードー小説〉 『ドードー鳥と孤独鳥』、堂々刊行! *美麗函入 *挿絵多数収録 ◎装幀・本文設計=山田英春 ◎装画=Dodo/Solitaire, Extinct Birds, Walter Rothschild, 1907, William Frohawk del. より

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  • 山の人魚と虚ろの王
    4.1
    1巻2,534円 (税込)
    風変わりな若い妻を迎えた男 秋の新婚の旅は 〈夜の宮殿〉その他の街を経て、機械の山へ 舞踏と浮遊/夜の芝地を埋め尽くす不眠の観衆たち/幾つかの寝室と寝台の謎 圧倒的なるイメジャリーに満ちみちた驚異と蠱惑の〈旅〉のものがたり

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