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  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    4.5
    自民党が、ながらく憲法に加えることを狙ってきた緊急事態条項。災害・テロ発生時への対策だというのが表向きの説明だ。しかし、首相に権限を集中させ、国民の権利を制限するこの条項に別の意図はないのか。じつはヒトラー独裁の始まりは、ワイマール憲法に書かれた同様の条項だった。憲法学界の重鎮が、ナチ・ドイツ研究の最先端をいく歴史家とこの条項の危うさを徹底的に解明する。 【目次】はじめに――「憲法問題」の本質を見抜くために 石田勇治/第一章 緊急事態条項は「ナチスの手口」――大統領緊急令と授権法を知る/第二章 なぜドイツ国民はナチスに惹き付けられたのか/第三章 いかに戦後ドイツは防波堤をつくったか――似て非なるボン基本法の「緊急事態条項」/第四章 日本の緊急事態条項はドイツよりなぜ危険か――「統治行為論」という落とし穴/第五章 「過去の克服」がドイツの憲法を強くした/おわりに――憲法の歴史に学ぶ意味 長谷部恭男/参考資料 ボン基本法における緊急事態条項及び関連条項/参考・引用文献
  • ヒトラー 上:1889-1936 傲慢
    4.4
    「ヒトラー研究」の金字塔、評伝の決定版! 学識と読みやすさを兼ね備え、複雑な構造的要因の移りゆきを解明。英国の泰斗による圧巻の評伝(全2巻)。世界28カ国で刊行、ロングセラーを記録、待望の邦訳! 上巻は誕生から独裁成立までの前半生を活写。口絵写真32頁収録。 「ヒトラーの歴史は、したがってヒトラーの権力の歴史として書かれなければならない。いかにしてヒトラーが権力を手にしたか、その権力の特質は何だったか、ヒトラーはその権力をいかに行使したか、なぜヒトラーはあらゆる制度上の障壁を越えてその権力を拡大しえたか、ヒトラーの権力に対してなぜあれほど弱い抵抗しかみられなかったのか。ただし、こうした問いは、ヒトラーだけではなく、ドイツ社会に向けられねばならない。」 (本文「ヒトラー省察」より) [内容詳細] 本書(全2巻)は、歴史における個人と社会構造の双方を重視しており、従来のヒトラー研究にありがちな、ヒトラーを「悪」としたうえで、それを中心にナチ時代を再構成するアプローチは採らない。一見、ヒトラーの個人的性格から生じたかにみえる破壊衝動も、社会構造史の研究成果を踏まえつつ、ナチ体制の本質に規定されたものとして捉えている。そして、ヒトラーに無制限な権力を委ね、それを維持させた複雑な政治・社会構造を、さまざまな逸話を織り交ぜて解き明かしていく。その筆致は、読者を惹きつけてやまない、ある種の「サスペンス」に満ちており、まさに英国の歴史家らしい、物語的な書きぶりといえるだろう。本書がヒトラー伝の「決定版」と評価されるのは、根底に著者の長年にわたる徹底した史料渉猟があり、ドイツ史を知り尽くした歴史家ならではの、冷静かつ精密な分析、目配りの効いた記述ゆえだろう。 本書上巻は、ヒトラーの誕生から独裁成立までの前半生を活写。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的権威による圧巻の評伝。世界28ヵ国で刊行、ロングセラーを記録、待望の邦訳! [目次] 凡例 序文 謝辞 ヒトラー省察 第1章 夢と挫折 第2章 転落 第3章 高揚と憤激 第4章 才能の発見 第5章 ビアホールの扇動家 第6章 「太鼓たたき」 第7章 指導者(フューラー)の登場 第8章 運動の掌握 第9章 躍進 第10章 権力に向かって 第11章 独裁体制の確立 第12章 権力の全面的掌握 第13章 総統のために 口絵写真一覧 参考文献 原注 略語一覧 [原題]Hitler 1889-1936:Hubris
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    4.4
    ヒトラーは、どのようにして大衆の支持を得て独裁者となったのか。安楽死殺害やホロコーストはいかにして行われたのか。その歴史を知るための入門書であり、決定版の書。ナチ体制は、単なる暴力的な専制統治ではなく、多くの国民を受益者・担い手とする「合意独裁」をめざした。最新研究をふまえて、未曾有の悪夢の時代を描く。(講談社現代新書)

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