イアン・カーショーの作品一覧
「イアン・カーショー」の「ヒトラー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「イアン・カーショー」の「ヒトラー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ヒトラーの伝記であり、研究書でもある。
今まで歴史上の謎とされたことが明らかになっていたり、今回解明された新たな事実もある。
研究書でありながら描写が小説のような迫力に満ちており、格調高い文章で素晴らしい。
ヒトラーを演じたチャップリンは「一人を殺せば殺人者だが100万人を殺せば英雄だ」と言っている。4000万人殺したと言われるチンギスハンはモンゴルでは英雄であり、同じ数を虐殺した毛沢東は天安門広場には肖像画が今も掲げられている。しかしヒットラーのことを英雄視する者はいない。近現代の戦争が起きるのは複数の要因から生まれるものだが、6600万人死亡した2次大戦だけは戦争を起こした原因も一つしか
Posted by ブクログ
ヒトラーについての研究書。上下巻で1500頁にもなる大作で、出典も明確である。ヒトラーに対する批判的コメントも多いが分析は精緻で参考となる。時間の経過に沿って書かれているため、ヒトラーがどのように感じ行動してきたのかを実感できる。勉強になった。
「疑念を抱いていた者の多くも、予想をはるかに超える規模で国内が再建され、対外的にもドイツの強さが再び主張されたことで、ナチ体制の支持に転じた。めざましい国内の再建や対外的な威信回復は想像を超えるもので、失われた国民的誇りの多くを取り戻し、第一次大戦後に残された屈辱感を癒したのである。大多数の国民は、権威主義を天の恵みととらえ、政治的な逸脱者、好まれな
Posted by ブクログ
世界的なナチズム研究者である英国人教授による、ヒトラーの伝記。近年になって公開された新たな資料を含め、膨大な資料に基づく客観的な研究成果となっている。ただし、ヒトラーの能力や功績を過小評価しているようにみえる。また、反ユダヤ施策について、ヒトラーは明確に推し進めていないにもかかわらず、過度にヒトラーの責任に結びつけようとしているように感じる。経済政策の適否についての考察も薄い。下巻に期待したい。
「いかにしてヒトラーが権力を絶対的なものとし、かつて一兵卒でしかなかった者の下す命令に陸軍元帥を含む将官たちが何の疑問も持たずに従うようになったのか、高い技術を持つ「専門家」やあらゆる領域の優れた人々
Posted by ブクログ
やっと読み終わった。時間掛かった。しかしこの本分厚すぎる。自立して立ってびくともしない。でもその分内容が充実している。今どこにいるのか分からなくなるが。ヒトラーだけが悪いのか、何でヒトラーはああなったのか、周りは止められなかったのか、って自問しながら書いているんだろう。何回も止まる可能性がある出来事はあったが止まらなかった。それもまた運命なのかな。日本もそうだけど、この時代を理解するには共産主義がどのくらい社会の雰囲気として重要性を持ったか、当時の空気を理解しないと駄目だなと再確認。後はユダヤ人の迫害。これもその時の空気もあるんだろうが、ヒトラー的には分かり易いスケープゴートであり、そこまで理