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-軍事力だけで国は守れますか?各界識者の緊急提言 防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。 ※本書は、大月書店刊『日本は本当に戦争に備えるのですか?――虚構の「有事」と真のリスク』の電子書籍版です。 【目次】 はじめに──本書が生まれた経緯 岡野八代 第1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁 第2章 外交なき米軍との一体化──メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子 第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ 三牧聖子 第4章 安保三文書と「高次の法」――見るべき《現実》と法の《内実》 志田陽子 第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換 岡野八代 おわりに 三牧聖子 【著者】 岡野八代 政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。著書『フェミニズムの政治学』ほか 志田陽子 憲法学、武蔵野美術大学教授。著書『表現の自由の明日へ』ほか 布施祐仁 フリージャーナリスト。著書『日米同盟・最後のリスク』『経済的徴兵制』ほか 三牧聖子 国際政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授。著書『戦争違法化運動の時代』ほか。朝日新聞論壇委員 望月衣塑子 東京新聞社会部記者。著書『新聞記者』ほか
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-なぜ表現の自由か。入門書の新たな決定版! SNSの普及により誰もが表現者になれる昨今、ヘイトスピーチなど新たな紛争が増える一方、秘密保護法や共謀罪、公文書改ざんで民主主義の危機は深まるばかり。 錯綜する問題状況を整理し未来に開かれた表現の自由論を展開する! 【目次】 第1章 表現者の足跡——なぜ「表現の自由」か 第2章 一人ひとりの人格権と「表現の自由」 第3章 民主主義と「表現の自由」 第4章 共存社会と「表現の自由」 第5章 文化芸術と「表現の自由」 【著者】 志田陽子 武蔵野美術大学教授。1961年生まれ。主著に『文化戦争と憲法理論』(2006年)など。
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-リスクを管理するのか、私たちを管理するのか 権力が発信する「リスクコミュニケーション」の言説を取り上げ、その管理と排除の実践を批判的に分析・考察する。新型コロナ、ヘイトスピーチ、外国人、ジェンダー、障害者、放射能汚染など、多様なリスク視の具体的事例にもとづいて、「対抗するリスクコミュニケーション」を発信する。 ■ はじめに(抜粋) ■ 本書の狙い:リスクコミュニケーションの実践を可視化し批判的に考える 本書が焦点を当てて取り上げるのは、権力が発信する「リスクコミュニケーション」の言説である。そのリスク視と排除の実践を批判的に分析・考察する。「リスク」という点に関しては、そのリスク視されたものが本当にリスクなのか、リスクであるならば誰にとってのリスクなのか、他に隠されて言及されないリスクはないのか、それらのリスクを排除することで誰が安心を得るのか、誰かが新たなリスクを負うことはないのか、などを考えてみたい。また「コミュニケーション」の質にも目を向け、双方向性のコミュニケーションなのか、一方向性の教化なのか、社会にとってのリスクを取り除くように装いながら実際は自分自身の安定や継続を揺るがす恐れのあるものを権力にとってのリスクとして位置づけ排除していないか、特定の集団や職種を危険視する言説を繰り出すことで自らの充分ではない対策とその責任を他者に転嫁していないか、それらによって本来のリスクが軽視された結果さらにリスクが大きくなっていないか、などについて考察していく。 自らとは異なるものをリスクとみなし排除していく実践は純化/純潔/純血を志向する実践でもある。しかしすでにこの世界は、私たちが日々を生きる社会は、異なるものが混じり合い、それによって成り立っている。自分や自分が信じる理念や思想と異なるものをリスク視して排除しようとする実践は、多様化した社会を否定し、個の尊厳を否定するものとなる大きな社会的リスクを有している。本書ではそのことに注意を促し、リスクの存在を指摘する一方向性の言説に無批判に追従することの危うさも論じていきたい。