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  • イタリア人 あるいは黒悔悛会の懺悔室
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    イタリア人 あるいは黒悔悛会の懺悔室

    小説・文芸
    -
    1巻5,940円 (税込)
    侯爵家の息子ヴィヴァルディに見初められたエレナ。 快く思わぬ侯爵夫人は邪悪な修道士を使い、二人を引き裂こうとする。苦境に陥った彼らの運命は―― ゴシック小説の傑作にして探偵小説の源流。『ユドルフォ城の怪奇』に続いて執筆された、著者生前最後の長篇であり最高傑作。半世紀ぶりの新訳成る! 「恥辱ですって!」侯爵夫人は叫んだ。「導師様、貴方は……貴方は……恥辱とおっしゃるのですか……ずいぶん強いお言葉だこと……でも、おっしゃるとおりかもしれません……そしてわたくしたちは、その恥辱に甘んじなければならぬのでしょうか……そんなことに甘んじられるものでしょうか……」 「救済策はありませんな」スケドーニは冷ややかに言った。 「まあ、何ということでしょう……」侯爵夫人は叫んだ。「こんな罪深い結婚を阻止する、いえ、少なくとも罰するような法がないだなんて(…)人の家に土足で入り込んで、その家名に泥を塗る(…)そんな女は、国事犯とほとんど同列の罰を受けて然るべきですわ。何しろ国の一番の支えとなっている一族に害をなしたのですから。そういう女は――」 「ほとんど同列、ではなく、まさに同列の罰を受けるべきです」聴罪師が代わって言った。「そういう女が値するのは――死、あるのみです」(本書より) アン・ラドクリフ(著) 1764年7月9日、ウィリアム・ウォードとアン・オーツ・ウォードの一人娘としてロンドンに生まれる。陶芸家ジョサイア・ウェッジウッドのパートナーとして有名なトマス・ベントリーに預けられて少女期を過ごす。ゴシック建築やピクチャレスクへの関心、詩人ジェイムズ・トムソンへの傾倒は、この母方の義理の叔父からの影響と考えられる。1787年、急進的な傾向で知られる「ガゼティア」紙の記者として筆を揮ったウィリアム・ラドクリフと結婚。1789年、第一作となる『アスリン城とダンベイン城』を匿名で出版。翌1790年、第二作の『シチリアのロマンス』を同じく匿名で出版。1791年の第三作『森のロマンス』が好評を博す(本書の第二版から著者名が「アン・ラドクリフ」名義となる)。1794年、『ユドルフォ城の怪奇』を発表。この四巻本の長大な恐怖小説は、発売と同時に大評判となった。1796年、『イタリア人 あるいは黒悔悛会の懺悔室』を発表。前作に劣らぬ評価を得るが、本書が生前に発表された最後の小説となる。前年に罹患した胸部の感染症が悪化し、1823年2月7日に逝去。享年58。 三馬 志伸(みんま・しのぶ)(訳) 1959年千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学(文学修士)。英文学者、翻訳家。著書に、Jane Austen In and Out of Context(慶應義塾大学出版会、2012)、編訳書に、ウィルキー・コリンズ、ジョージ・エリオット、メアリ・エリザベス・ブラッドン、マーガレット・オリファント『ヴィクトリア朝怪異譚』(作品社、2018)、訳書に、アン・ラドクリフ『森のロマンス』(作品社、2023)、『ユドルフォ城の怪奇(上・下)』(同、2021)、メアリ・エリザベス・ブラッドン『レイディ・オードリーの秘密』(近代文藝社、2014)などがある。
  • 月長石(上)

    月長石

    小説・文芸
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    1~2巻1,210円 (税込)
    1868年に出版された本書は、現代ミステリの最初の試みと見なされている。T・S・エリオットは「英国で最初に発表された最も優れたミステリ長編」と書き、ドロシー・セイヤーズは「おそらくこれまでに書かれた最もすばらしいミステリだ」と記した。黄色のダイヤといわれたインドの秘宝「月長石」は、不思議な経緯をへてイギリスへ。ある晩、「月長石」は持ち主ヴェリンダー家から忽然と消失する。同家の依頼を受けたロンドン警視庁のカフ部長刑事は万全な体制で捜査にあたったが、手がかりは乏しい。果たして犯人はどこに? 意外性とサスペンスあふれる展開で読者を飽きさせない不朽の名作。コリンズはディケンズと互いに影響を与えあった。
  • コリンズ短編集

    コリンズ短編集

    小説・文芸
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    1巻880円 (税込)
    コリンズはドイルに半世紀も先立って書いた世界最初のミステリ「月長石」で有名な作家であるが、プロットの構成にすぐれ、生き生きとした描写、サスペンス、ミステリーを盛り込んだ「面白い作品」を多数残した。作家としての転機はディケンズとの出会いで、コリンズは多くの作品をディケンズ主宰の雑誌に発表、合作もおこない、二人の親交は生涯にわたった。「ディケンズは人物描写にすぐれ、コリンズは筋の巧みさに秀でている」というのが定評であった。本書には訳者が「現代性」を加味して選んだ8編を収めてある。
  • サイラス・マーナー

    サイラス・マーナー

    友と恋人に裏切られ、神にも絶望して故郷を捨てたサイラス・マーナーは、たどりついた村のはずれで、機を織って得た金貨を眺めるのを唯一の愉しみとする暮らしをしていた。そんな彼にふたたび襲いかかる災難……。精細な心理描写とドラマチックな展開が魅力のエリオットの代表作の一つ。
  • ジョージ・エリオット書簡集【抄訳】

    ジョージ・エリオット書簡集【抄訳】

    小説・文芸
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    1巻3,850円 (税込)
    語りかける書簡からは肉声のような雰囲気が行間から立ちあがる。 1851~62年に書かれた手紙と日記を時期ごとに五章に分け、夫々の期間中に交わされた書簡、記録されたジャーナルを時系列的に訳し、解説を施す。 「私は敬愛という心情が本当に好きだが、それと同じくらい嫌悪するのは強い好奇心だ。しかし、長年の体験から実感するのは、残念ながら、人間一般には好奇心の方が敬愛よりはるかに顕著だということだ」(Letters Ⅲ376)
  • フロス河畔の水車場

    ジョージ・エリオット全集

    小説・文芸
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    1巻5,720円 (税込)
    「ずっとそんなふうに自分を苦しめたままでいることはできないよ──」 生きることへの深い洞察とリアリズムの融合した英国小説の真髄、新訳で登場。 【作品のあらすじ】 19世紀、大英帝国として栄華を極める前夜のイギリス田園地帯。製粉と酒造を生業とするタリヴァー家で、個性豊かな少女マギーは父と母、そして誰よりも愛する兄トムと暮らしていた。しかし穏やかで牧歌的な生活は、裁判敗訴をきっかけにした父の死により一変してしまう。父の怨敵に激烈な復讐心を燃やす兄。マギーは宿敵の息子フィリップから激しく純粋な恋情を向けられ、その心に応えたいと願いながらも、しかし兄との絆を断ち切ることはできない。追い打ちをかけるようにマギーの心は、いとこルーシーと婚約寸前の恋人スティーヴンとの狂おしい愛に揺れ動く。人として生きるのなら過去の絆を断ち切るわけにはいかない──少女マギーの葛藤が英国社会の日常を背景に辿られ、当時の知性と現実を描き出す英国小説の傑作。
  • フロス河の水車小屋(上)
    完結

    フロス河の水車小屋

    運命の激流、許されぬ恋、新訳決定版 19世紀半ば、セント・オグズの町はずれを流れるフロス河と、代々受け継がれてきた水車の周辺を庭にして、トムとマギーは育った。お転婆な妹を兄がからかい仲よく遊ぶ牧歌的な生活は、父がある裁判に負けたことから一変。マギーは質素な禁欲生活を送るようになるが、やがて兄の元学友で父の宿敵の息子フィリップや大好きな従妹の婚約者スティーヴンに出会ったことから、運命がさらに大きく動き出す……。 本書は、夏目漱石が読むべき英国女性作家に挙げ、プルーストやヴァージニア・ウルフなど後の欧米文学に大きな影響を与えた作家の、最も自伝的とされる作品である。マギーに投影される著者の膨大な教養は、既訳書では長い訳註つきで物語が分断される形で紹介されることが多かったが、本書では生き生きした描写、脚注なしでスムーズに読め、心に深く響く。激しく切ない愛の物語、新訳決定版。
  • ミドルマーチ(上)

    ミドルマーチ

    小説・文芸
    -
    1~2巻7,700円 (税込)
    十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡!エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、上巻。 結婚生活で夫と妻がお互いの要求を認め合い、折り合う妥協点をいかに見出してゆくか、それがいかに困難な挑戦なのか、読者は読んでゆくうちに、身につまされる。
  • ミドルマーチ1

    ミドルマーチ

    小説・文芸
    4.0
    1~4巻1,386~1,562円 (税込)
    知的で美しいドロシア・ブルックは二十歳前の娘だが、自分の人生を偉大な目的に捧げることを熱烈に願い、温厚でハンサムな准男爵を退けて、学究生活に打ち込んでいる厳めしい五十がらみの牧師と婚約する……。地方都市ミドルマーチを舞台に緻密な人間描写で織りなす壮大な物語。「偉大なイギリス小説100」第1位(2015年、BBC調べ)に選ばれた、英国小説の最高峰、ついに開幕。〈全4巻〉
  • ヴィクトリア朝怪異譚
    NEW

    ヴィクトリア朝怪異譚

    イタリアで客死した叔父の亡骸を捜す青年、予知能力と読心能力を持つ男の生涯、先々代の当主の亡霊に死を予告された男、養女への遺言状を隠したまま落命した老貴婦人の苦悩。 日本への紹介が少なく、読み応えのある中篇幽霊物語四作品を精選して集成! 一八六〇年代には今日のミステリやスリラー小説の源流になったと目される作品が次々と出版され、また、怪奇小説、恐怖小説の分野で優れた作品が数多く発表されたのもこの時代であった。内容的に長い話にはしにくかった恐怖小説は中短篇が主体で、特にクリスマスの時期になると、各雑誌が競って幽霊物語を掲載し、当時の文壇の大御所であった作家も好んで幽霊譚を寄稿した。比較的長い物語の場合、優れた作品でありながら、選集に収録するには長すぎるし、かといって、それ一作を単行本として刊行するには短かすぎる、ということで、あまり日の目を見ずにきたという作品もかなりある。本書では、そうした長めの怪異譚の中から、読み応えのある力作で、かつ、日本の読者にはあまり馴染みがない作品を四篇選び、これまでにない趣のアンソロジーの編纂を試みた。――三馬志伸「解題」より 【内容目次】 ウィルキー・コリンズ「狂気のマンクトン」(1855) ジョージ・エリオット「剥がれたベール」(1859) メアリ・エリザベス・ブラッドン「クライトン・アビー」(1871) マーガレット・オリファント「老貴婦人」(1884) 訳註/訳者解題 【著者・編訳者略歴】 ウィルキー・コリンズ(Wilkie Collins) 1824年ロンドン生まれ。法律家修業を経て、20 代後半から作家活動に入る。30代半ばで発表した『白衣の女』によって一躍脚光を浴び、1860年代に大流行したセンセーション小説の礎を築いた。代表作は、『白衣の女』の他、『ノー・ネーム』『月長石』などで、後者は世界最初の長篇推理小説としても有名。1889年没。 ジョージ・エリオット(George Eliot) 1819年イングランド中部ウォリック州生まれ。本名メアリ・アン・エヴァンズ。神学書の翻訳や評論活動を経て30代後半から創作活動に入り、『アダム・ビード』で成功を収めた後、『フロス河の水車場』や『ミドルマーチ』など、英文学史上に残る傑作を次々に発表した。邦訳も多数。1880年没。 メアリ・エリザベス・ブラッドン(Mary Elizabeth Braddon) 1835年ロンドン生まれ。一家を養うため、17歳からの約8年間、旅回りの劇団で舞台に立つ。1860年から文筆活動を開始。翌年に連載が始まった『レイディ・オードリーの秘密』のヒットにより、コリンズらと共にセンセーション小説の流行を支え、その後80作以上の小説を発表した。1915年没。 マーガレット・オリファント(Margaret Oliphant) 1828年エディンバラ郊外に生まれる。21歳の時に作家デビューし、以後90作以上の小説を発表する。「カーリングフォード年代記」と総称される一連の作品が有名だが、50歳を過ぎてから書き始めた超自然物語にも優れた作品が多く、‘The Open Door’は江戸川乱歩によって高く評価された。1897年没。 三馬志伸(みんま・しのぶ) 1959年千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学(文学修士)。玉川大学文学部教授。著書に、Jane Austen In and Out of Context (慶應義塾大学出版会、2012)、訳書に、メアリ・エリザベス・ブラッドン『レイディ・オードリーの秘密』(近代文藝社、2014)などがある。

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