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-「それでは、あなたをお守りする…永遠に」小日向家の姫、鳩子は十八歳になるのに結婚もせず、男のひとりも通わせていない。彼女の理想は「実があって誠があって、馬や弓を操れて、風雨などものともしない男丈夫」運命のであいを信じる彼女は、ついに流鏑馬の儀で理想の男に巡り会う。彼を恋い、占いの女から手に入れた恋の叶う香を沁み込ませた文を送ったが、彼――蘇芳は文の返事もなくいきなり鳩子のもとに訪れてきて…!?「鳩子さまに危機が迫っているかも知れないと思うと。いても立ってもいられなくて」彼を恋う鳩子は、思わぬ運命に巻き込まれていく…。やがて想いを通わせようとするふたりだったが、そんな中鳩子に魔の手が伸ばされて…?
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4.1「灯里を俺のものにするためならなんだってする。それこそ家の力だって利用するよ、俺は」――灯里と礼は生まれた時からずっと一緒の、いわゆる幼なじみという間柄。礼は京条グループの御曹司でいつも無邪気に灯里の後をついてくるような『わんこ』だ。彼女はそんな人懐っこい礼を弟のように思っていた。なのに二十歳の誕生日パーティで、灯里は礼から突然プロポーズされる。庶民の自分に京条家の嫁は無理と断ろうとするものの、実は気づかない内に花嫁教育をされていたのだ。しかも礼の『わんこ』がそのためのお芝居だったと知らされ、灯里は怒りのあまり彼を殴ってしまう。しかし本性を出した礼は灯里に怒涛のアプローチを開始してきて……。
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-営業事務として働く愛良はある日、残業後の帰り道でヒールが折れてしまうというアクシデントに見舞われる。途方に暮れていると、思わず息を呑むほどの甘いルックスをした男性が声をかけてくれた。「靴、壊れたの?」 愛良の状況を理解した男性は、筋張った美しい手で、新品だというハンカチを使って愛良の靴に応急処置を施してくれた。映画のような出会い。しかし「蒼佑」という名前しか知らない彼を探す手段があるわけもなく、再会は望めない……。残されたハンカチとともに、一瞬のときめきを思い出として大切にしまいこむ愛良だったが、偶然にも社内で蒼佑と再会してしまう。まさか同じ会社だったなんて! 夢のような展開に胸踊らせたのもつかの間、蒼佑はなんと、愛良の勤める会社の副社長だったのだ。偶然の出会いに縁を感じていたのは愛良だけではなかったようで、その日から蒼佑は積極的に愛良に甘い誘いをかけてくるようになる。「副社長である蒼佑さんが、私なんかに本気になるわけない」 そうは思うものの、蒼佑の魅力に愛良はすっかり夢中になってしまう。そんな時、愛良に言い寄るもうひとりの男が現れて……。
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3.0伯爵令嬢だが体が弱かったため、屋敷の中だけで生きてきたフロレンシアはある日、馬車の事故で両親を突然亡くし天涯孤独の身になってしまう。両親の葬儀が終わったばかりだというのに、美しいフロレンシアとその爵位を狙い、強引に言い寄ってくる男たちから彼女を救ってくれたのは、国王の嫡子であるクラウディオだった。クラウディオにより王宮へ招かれたフロレンシアは、生まれてはじめて恋を知った。しかし、生まれつき血が少なく子供を成すことはできないだろうと言われているフロレンシアは、子孫を残さねばならない立場にあるクラウディオを思い身を引く覚悟を決め……。
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4.5ラスヴィニア国の王女クレアと姉妹同然に育てられたユリア。いつか、国王家族に育ててもらった恩返しがしたいと思っていた。そんな時、残虐で冷酷非道と恐れられている隣国アトランティーダの王より、王女との婚姻の申し出が。国の平和のため、この婚姻は断れない……。大切な国王のため、王女のため、ユリアは、自ら身代わりとなり“王女クレア”として嫁ぐことを申し出る。ところが、アトランティーダの王カインは、噂とは全く違っていた。「君だけを愛すると誓うよ」──政略結婚のはずなのに、身も心も隅々まで愛され、彼に惹かれていくユリア。次第に、王を騙していることが心苦しくなって──?
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5.0貴婦人らしい趣味よりも馬で遠乗りをしたり薬草を集めたりするのが大好きなコリンヌ。年頃になっても元気があり余りすぎて社交界にも興味ゼロ。「このままでは行き遅れ、かなり年寄りの後妻に入るくらいしかなくなるぞ」との周囲の苦言にも、「世話の焼きがいがあって素敵。毎日お薬を調合して差し上げるわ」と元気に返す始末。そんなある日、ある伯爵から縁談の申込みが舞い込んでくる。相手は長らく伏せっていたため、社交界にはあまり顔を出さないことで有名な「幽霊伯爵」。名をアランというその伯爵は、今も田舎の領地に引きこもりっきりだという。普通ならば腰が引ける相手だが、アランの暮らす田舎がすっかり気に入ってしまったコリンヌは、喜んでお嫁に行くことに。こうして夫婦として共に暮らし始めた二人。傍からは仲睦まじく過ごしているかのように見えたが、アランはなぜかコリンヌに触れてこようとしない。キスはしてくれるし求めれば優しく抱きしめてくれるのに、一緒に寝ることだけはコリンヌがあの手この手で誘っても、なにかと理由をつけて拒み続けるのだ。アランの態度は自分に魅力がないせいだと思い込んだコリンヌは、得意の薬草で彼をその気にさせる作戦に出るが……。
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-28歳の実萌里の趣味はロマンス小説を読むこと。ある雨の朝、通勤途中に転んだところを、刑事の宮園幸臣に助けられる。二度目に会ったときに彼も同じ趣味であることを打ち明けられ、本の貸し借りやデートを重ねるうちに幸臣に惹かれていく。その頃、帰宅途中に誰かに付けられているような気がするなど、実萌里の周辺で不審な出来事が続いていた。そしてついに、ひとり暮らしの部屋で男性に襲われた彼女を救ってくれたのは幸臣だった。その夜、実萌里の怯えを拭い去るように二人は体を交え、気持ちを伝えあう。だがふと、事件の時、なぜ幸臣がすぐに駆けつけられたのか疑問が湧き……。平凡なアラサーOLと年下ジェントル男子の運命的な出会いと恋の結末は?
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