久坂部羊 - 幻冬舎文庫作品一覧

  • 院長選挙
    3.5
    国立大学の最高峰、天都大医学部の病院長・宇津々が謎の死を遂げた。自殺・謀殺説が囁かれる中、近く病院内で行われる新院長選挙。候補者は4教授。心臓至上主義の内科・徳富、内科嫌いの外科・大小路、収益の4割を稼ぐ眼科・百目鬼、改革派の整形外科・鴨下。誰が院長の座に? 選挙運動真っ盛り、院長の 死に疑問を持った警察が動き出した……。
  • MR(上)
    4.0
    1~2巻784円 (税込)
    中堅製薬会社のMRである紀尾中は、自社新薬の「診療ガイドライン」第一選択Aグレード決定のために奔走する。決まれば年間売上1000億円超のメガヒット商品となる。難攻不落、MR泣かせの大御所医科大学長からようやく内定を得た直後、外資ライバル社の鮫さめじま島による苛烈で卑劣な妨害工作で一転、新薬はコンプライアンス違反に問われる……。
  • 神の手(上)
    3.7
    1~2巻717円 (税込)
    21歳の末期がん患者・古林章太郎の激痛を取り除くため外科医の白川は最後の手段として安楽死を選んだ。だが章太郎の母・康代はそれを告発した。殺人か過失致死か。状況は限りなく不利だったが謎の圧力で白川は不起訴に。背後に蠢く安楽死法制定の画策と世論誘導。マスコミを使って阻止を図る康代。白川は困惑しつつも激流に呑み込まれていく。
  • 告知
    4.1
    在宅医療専門看護師のわたしは日々終末期の患者や家に籠る患者とその家族への対応に追われる。末期がんだが告知を拒む陽気な患者に徐々に忍び寄る最期。院長は彼に病状を告げるのか?(表題作)卵巣がん末期の妻を支える夫は医者不振で次々、怪しい民間療法に縋っていた(「アロエのチカラ」)。リアルだが、どこか救われる6つの傑作連作医療小説。
  • 廃用身
    4.0
    廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療にあたる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく――。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない 衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。
  • 破裂(上)
    3.5
    過失による患者の死に平然とする医師たちに怒りがたぎる元新聞記者・松野。心臓外科教授の椅子だけを目指すエリート助教授・香村。「手術の失敗で父は死んだ」と香村を訴える美貌の人妻・枝利子。医療の国家統制を目論む“厚労省のマキャベリ”佐久間。医療過誤を内部告発する若き麻酔科医・江崎。五人の運命が今、劇的にからみ転がり始めた。
  • 無痛
    4.0
    1~2巻875~877円 (税込)
    見るだけですぐに症状がわかる二人の天才医師、「痛み」の感覚をまったく持たない男、別れた妻を執拗に追い回すストーカー、殺人容疑のまま施設を脱走した 十四歳少女、そして刑事たちに立ちはだかる刑法39条――。神戸市内の閑静な住宅地で、これ以上ありえないほど凄惨な一家四人残虐殺害事件が起こった。凶器のハンマー他、Sサイズの帽子、LLサイズの靴痕跡など多くの遺留品があるにもかかわらず、捜査本部は具体的な犯人像を絞り込むことができなかった。そして八カ月後、精神障害児童施設に収容されている十四歳の少女が、あの事件の犯人は自分だと告白した、が……。

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