• 上級国民/下級国民(小学館新書)
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    知識社会の行く末

    後期近代にさしかかった現在、リベラルと保守の対立は、前期近代とはまるで違ってきている。先進国における格差社会化は、知識社会に適応できた人とできなかった人の格差だ。こうした認識のもとに描かれる未来像は、いささか受け入れがたい内容にも感じられるが、直視すべき現実であると思う。

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    2019年08月15日
  • 同調圧力
    購入済み

    ジャーナリズムに夜明けは来るか

    第2次安倍内閣発足以来、時代の空気は重苦しさを増している。無理が通れば通りが引っ込むという諺を地で行くような出来事が続いた。
    だが、そんな重苦しい時代に一石を投じてくれたのが、望月さんや前川さんであった。このお二人に、外国人ジャーナリストとして日本で活躍しているファクラー氏が加わっての鼎談は、読み応えがある。また座談会の前に、各氏の論考が掲載されているが、こちらも有益である。評者個人としては、海外のジャーナリズムの状況を踏まえつつ、日本の特殊性を指摘するファクラー氏の視点に、新鮮さを覚えた。
    ジャーナリズムが国民を育てるのか、国民がジャーナリストの活躍を支えるのか、鶏と卵の関係と言うしかないが

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    2019年08月05日