名称未設定さんのレビュー一覧
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購入済み
購入済み敵対人物の不気味さにハラハラ
待っていたクエストシリーズの最終巻。
今回初読了。
一人称の語り口調は目の前に光景が浮ぶかのようで、相変わらず読みやすい。ライトノベルというよりは児童文学のような目線で冒険を楽しむことができた。
内容だが、まさかあのときのが!と驚いた。それと同時に、十何年も前にどんなクエストだったんだ?と考えたことを思い出す。
読み進めるとすぐに終わりそうで終わらないストーリー。話が巡って本巻の結末が訪れるが、敵対人物のやり口はなんとも底知れぬ不気味さがあり、対する主人公たちの懸命さが相対的で歯がゆくも美しく、読み進めずにはいられない。
家族のようなパーティーの絆はますます強固となりこの先もてんやわんや -
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購入済み
この人生の意味は?
突出して興味を引くのは本巻最終話。
不思議な少年は人間を超越する存在であるが、中心人物は彼に向き合い人生を過ごしていくなかで彼と同等の価値観を身につける存在となりえる。
人を信じひたむきに待つ姿勢や、自分の愛するスタイルを大事にすることなど、自らを信じる強さは現代社会から欠けたものであり、その美しさが際立ち魅了される。おそらく、少年も同様に惹かれていたのだろう。
読者はこの「待つ」人生をどのように捉えられるだろうか。有意義であったか。それとも無意味であったか。
いずれにせよ人生は寿命までどのような生き方をするとしても等しく許されている。 -
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購入済み
購入済み登場人物の成長を描く
15年振りの再読了。
偽り〜真実の王女シリーズの完結作。
軽快に読み進めることができる文章は変わらないが、内容は新フォーチュンクエスト以前のような冒険一直線の路線ではなく、登場人物たちの心の成長がありありと描かれた読んでいて歯痒さを感じるストーリー仕立てとなっている。
水面下で沈んだり張り切ったりする姿はまさに『居場所』を巡る攻防であり、つい登場人物を励ましたくなる。自分ならこんな行動をとるのに。いや、むしろ自分が物語の中に入り込んで励まして一緒に活躍したい!と考えてしまう。
まだまだ未熟な世にも幸せな冒険者たちが愛おしくてたまらない。一人ひとりが自分の意思で小説の中を冒険しているように感 -