カエルのグラスさんのレビュー一覧
レビュアー
-
ネタバレ 購入済み
ヒューマンドラマとして楽しめた
最初は主人公秋治の行動があまりにも理久に対して失礼で、理久の気持ちを思うと辛くなってしまい、この先一体どうなるんだ……と頭を抱えながら読んでいましたが、最終的に人対人としてまっすぐ向き合って答えを出していてほっとしました。
理久がバングルを買うのを迷っていたシーン。後から思えば、プレゼントやお揃いにしたくても、秋治の返答次第では別れようと思っていたなら買えないよね……。理久自身は幸せな未来を望んでいるのに、秋治が望まないならそれを諦める決意をしていたことを考えると切なくなりました。
終盤、秋治が先輩に対して啖呵を切ったシーンが本当に良いです。ほんと、なんにも悪いことなんてないし、先輩みたいに他人の人間関係を小馬鹿にする人の方が非難されて然るべき。
これから彼らの未来がどうなるかわからないけど、道を違えようとも、その時その時で正面から向き合って答えを出していけたらいいな。
良い読後感でした。 -
ネタバレ 購入済み
思わず涙しました
マリーの自己肯定感の低さは読み手も辟易とするほど激しく根深いものだけど、生まれてからこの年齢になるまで周囲から否定され奪われ、姉妹で扱いの差を受け続けるというのは現実的に考えて相当に重い呪縛を生むものであって、それを踏まえれば納得のいく描写だと思う。
マリーは現代で言うところの「搾取子」なわけだ。
むしろここまでの生い立ちを描いていながら、読者がやきもきする暇もなく呆気なく呪縛から解き放たれてしまう方が説得力に欠けるだろう。
人は、本気で今の環境を捨ててみて(もしくは捨てようとして)初めて自分の真の欲求に気付く時がある。
私自身そういう経験をしたことがあるが、この巻でのマリーの決心に至る過程のように捨てばちで無茶苦茶で、傍から見れば道理もへったくれもないものだけど、そうする事でしか打開出来ないものがあるのも確か。
マリーが自分の本音を漸く見つけ、言葉にすることが出来て良かった。泣くと思ってなかったけど泣いた。
条件が揃い過ぎているのでアーサーは十中八九アナスタジアなのかなと踏んでいるが、今の生き方の方が幸せなんじゃないかなと思うので連れ戻されないといいですね。
あとシャデラン男爵一家もとい夫婦は人間性も才覚もなくて救いようがないけどどうなっちまうんだ?次巻に期待。 -
ネタバレ 購入済み
すっきり
なつきの家庭に関しては、頭の悪い人たちが報われなくて最高にすっきりしました!
慰謝料請求しないのは勿体ないけど、離婚しないでいることが一番復讐としては溜飲下がる。
そのままいつまでも歪なままで満足することなく生きていってください。
ただ、娘のゆいの環境としてはあまり良くないし、実際価値観や精神面に大きく影響を及ぼしていそうなので、それが心配です。
あとしおりの子どもも同様に心配。浅はかな両親のせいで今後の人生大変そうだけど、強く生きてほしいです。
サヤカの家庭については、離婚しないままなし崩しで出産、サヤカは疑念を持ち続けたまま終わってしまったので、浮気旦那がのうのうと生きている事実に辟易します。
それでサヤカが許せて晴れ晴れと生きられるならいいけど、そうではないようなので。
スピンオフとかで続編ないでしょうか…。
この作品は浮気された側はさしたる落ち度もなく、ひたすら浮気した側の人たち(浮気相手も含め)の愚かさが描かれています。
浅はか過ぎ、愚か過ぎ、脇甘すぎで見ていられないし嫌悪感も凄まじいけど、唯一、サヤカ旦那のトモキのサバサバした浮気相手だけは、浮気するなりの・浮気相手になるなりの矜持と明確な線引きを持っていて好感が持てました。無論、された側の当事者にしてみればそれでも許せないことが殆どでしょうが。
それにしても、コウヘイは本当に成人していますか?と疑うほどに考え方が幼くて、作中一番好きになれませんでした。
なつきに対して抱える不満を並べ立てていますが、ではあなたはそれを言語化して、相手に改善を求めたり、自分の要求を伝えたり、或いは自分の行動によってその好ましくない環境が改善されるよう、努力はしたのですか?と、問いたい。
もしかしたら行動を起こしたことがあるのかもしれないが、作中でそれが一切描かれていないことから、そんな事実はなかったと作者は考えていると私は読み取りました。
自分の思い通りにいかず、打開策も打てず、取らぬ狸の皮算用で避妊なしで致して結果がこれとは、お粗末。
高校生からいきなり大人になってしまったのでしょうか?
だとしたら同情します。 -
購入済み
この作品に出会えて良かった
漫画アプリで冒頭を試し読み。なんとなく続編ぽい…と調べて、作品の第一部にあたる「ナンバMG5」とこちらの「ナンバデッドエンド」全巻一気買いしてしまった。
自分は暴力は良くないという認識で生きているけど、それにしても強過ぎる主人公兄弟や仲間たちが格好良くて惚れ惚れしてしまった。
どのキャラクターもそれぞれの背景が感じられるし、良い味出してる。
ヤンキーがヤンキーあがるとめちゃめちゃ良い人にみえてしまう…という安易な話じゃなくて、環境や暴力に悩む姿や、環境から抜け出すことや周りの認識を変えることの大変さ、実ったときの嬉しさ、暴力のツケが回ってくる時があること、努力はきっと誰かが見ていてくれるということ。そういう胸にしみることがたくさん詰まっていて、展開も中弛みしないので最後まで夢中になって読みました。
ただ喧嘩してるだけじゃなく、自分と誰かとの関係や自分自身を見つめ直したくなるような描写もあって、そこが好きです。
剛良かったなあ -
購入済み
いろんな人に読んでほしい
一先ず一巻だけと思いましたが、一冊読み終わる度に次を購入し、眠ることも忘れて最新刊まで読みました。
作中で主人公・横井がよく使う言葉の一つに、「見える」というのがあります。
他者が持つ、言葉として出てこない範囲の気持ちや背景を
見える人、見えない人、確かに分かれますね。
学校や職場、日常生活で「何あの人、こわ。きもちわる。」と思うだけの(もしくは、それをアウトプットまでする)人と、その裏側を察して貶める言葉を選ばない人の違いがはっきりわかる漫画だと思いました。
これって、そういうものだと知ったら、学んだら、誰でも「見られる」ようになるものなんでしょうか?
変わらない人もいるかもしれないけど、背景を知って変わる事もあるだろうし、私は私が知る限りの「見えない」人にこれを読んで欲しい。 -
ネタバレ 購入済み
わかりすぎてつらい
経験ある人なら性別関係なく共感する部分が多いんじゃないでしょうか。
ただそれがあればいいなんて簡単なものでもなく。
付き合いたて、結婚したての頃の自分たちと比べてしまったり、それ以外がどんなに充実して幸せな筈でも、それがないだけで自分の存在価値が地に落ちたように感じてしまう。
私は女性ですが、レスする男性側の気持ち、そこからタブーに踏み入る心理状況の描写があり、そういう感情な事もあるのかもしれないな……と、少しだけ救われた気持ちになりました。
理解できない事、それが一番の恐怖なので。
読むのが辛い内容でしたが、同じ悩みを持ってる人にも読んで欲しいなと思える内容です。
続きも気になります。 -
ネタバレ 購入済み
ぞっとする
今回は身震いするほどこわい。
終盤は読むにも怖くてお腹痛くなって一度画面を消しました(笑)
今まで誠実なお付き合いをしてきた人も、ワコみたいな付き合いをしてきた人も、どっちの目線でもしんどいと思う。
ここから若干ネタバレです。
相手に言えない事してる時にスマホの通話を知らぬ間に入れちゃう。なんて、いかにも漫画チックで非現実的に思えるけど存外それに近しい事は往々にして現実にもある。
逆に言えばそういう、想像もしてないこと、が発端で意図せず関係を壊していく事ってあるんだよと、警告されてるかのよう。
浮気する方はあっけらかんとして、された方はずっと憶えてる。いつだって言う方、やる方は優位な気がしてしまう。恋愛は「選ぶ立場」に回ろうとした途端にどこかしら歪が出来て壊れていくんだなあって、胸に刺さりました。 -
ネタバレ
経過と結末が気になります。
主人公の事情とほぼ同じ状況なので、まるで自分の気持ちを代弁されているかのような感覚になりました。
レスする側の焦りや、そこから出てしまう言葉も、この作品を通してだと少しばかり客観的に見る事が出来ました。
だけど、レスする側に都合の良い言葉で片付けられてしまうのはやっぱり辛いことです。それが本心ではないなら尚の事、言葉にしないで欲しい。
どうしてレスを解消したいか。
その根源は性欲だけではなくて、子どものこと、愛情とお互いの尊厳を確かめ合うこと、スキンシップ、様々な理由があります。
漫画作品ではあるけれど、これを読んでいると、悩んでいるのは自分だけではないんだな…という安心感が得られます。自分自身の問題の直接的な解決に繋がるとは限りませんが、解決するために必要なエネルギーを貰える気がします。
続刊が待ち遠しい。