ヨウさんのレビュー一覧
レビュアー
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ニヨニヨ。でも文章が…
漫画の幕間のお話とあって飛びついて一息に読みました。
ショコラのくだりは是非漫画の方でも拝見したいほど可愛かったです。二人とも本当にいじらしくてニヨニヨが止まりませんね♪
ユリウスもエルサも健気というか、お互いを優しく大事に思い合う姿がとても好ましいです。読んでいてこちらまでじんわりと癒される心地がして素敵です。ずっと二人を温かく見守りたくなります。
ストーリー内容としてはこのように大変満足なのですが、☆3の理由としては、文体が少々浅いと感じた為です。もしかして文字数制限のような制約があったのかもしれませんが…だとしても主観的一人称視点で淡々と進む割に文が整理されていないように感じました。テンポは良いのですが。
これまで原作者様の他作品を読んだことが無く、今回が初読みで他作品は存じ上げませんが、漫画そのもののような文章の書き方をされていたのはこの作品が書き下ろしプロットでの製作だからでしょうか。個人的には地の文の粗さとエルサの言葉遣いが所々読んでいて引っ掛かるものがありました。
『この地の文の言い回しちょっとスッキリしないなぁ』や『エルサの敬語が統一されていないなぁ』など、読みながらつい気になってしまいました…。
例えばりんご飴のくだりでエルサの「このままだとちょっと食べにくいから、お屋敷に戻ったら食べやすくカットして差し上げますね」という台詞がありますが、一見丁寧な言い方をしているようで、ちぐはぐな敬語遣いなのが読んでいて少しモヤッとするような…硬くなりすぎず且つ気を遣った自然体な敬語を使うのであれば「このままでは少し食べにくいですから、お屋敷に戻りましたらば切り分け致しますので、それからどうぞお召し上がりください」といった具合になるかと思います…“差し上げる”という謙譲語は下手すると上から目線のようなニュアンスにもとれるので、ビジネス以外では自分が招待したり主人であったりする場合くらいにしか使わない気がします。エルサなら尚のこと。
個人的にそういった細かいところが気になるタイプなので少し残念でした。
ですが作品の世界観が凄く素敵なので、期待し過ぎていたというのもありますし、単純に好みの問題かもしれないので、気にならない方は割と多いかと思います。
ともあれ、これからも漫画版の更新を楽しみにしています! -
ネタバレ 購入済み
恐るべき妄執
なんとも凄まじき母親達の妄執…!子の為ならば我が命さえも惜しまず差し出したり、心中しようとしたり。
娘であるヒロインも一見健気ですが実はそんな母親に褒められたい、報いりたい、そして何より愛されいという切実で貪欲な渇望が、ああ…拗らせてるなぁ…と。皆あわれに思う程ただひたすらに愛されたい人たちで、素晴らしい歪みっぷりでした。
そんな中、ヒーローは比較的真面に思えました。好きな子に素直になれない典型というか。ヒーロー視点を読むと好感が増します。
時代設定である戦国時代特有の残忍さや生々しい描写は数あれど、蛍のくだりは胸が締め付けられるような切なさです。文章力、構成力の高い作者なので脳内イメージが鮮やか。
どうか哀しみを乗り越えて、ヒーローとヒロインの幸福を願うばかりです。
個人的に今のところ作者の最高傑作だと思います。次回作も期待しています。
cielさんのイラストは文句無くエロくて可愛くて綺麗! -
ネタバレ
ヒーローに同情してしまう
この作者様の丁寧な心理描写や語彙の豊富な(それでいて読み辛くない)文体が好きでファンなのですが、本作もそれが遺憾なく発揮された秀作だと思います。
ヒーローは序盤のうちから読んでいてヒロインのことだけが一途に好きなのだと伝わってくるのですが、当のヒロインが鈍感…というか、思い違いで叔父に恋してしまっているので他の男性を意識することが無い(眼中に無い)為、私としてはヒーローの壊れっぷりに同情を禁じえませんでした…(笑)でもそれも自業自得なんですよね。だからこそ行き場のない情愛が歪になってしまったのでしょうけど。
読んでる中、ヒーローに肩入れし過ぎてしまいましたが、ヒロインもヒロインで優しく考えのしっかりとした芯の強い女性で好感が持てます。でも自己犠牲精神故に脆く危うい面もあり、途中何度も胸が痛むほど可哀想な目に遭って、その時々のヒーローの行動にも、辛くなったり同情したり「おいおいそれはやり過ぎだろ」と諫めたくなったり、とにかく話に引き込まれていきました。
自分のしたことに後悔でのたうち回る歪みきれない系ヒーローが好きな方はオススメです。
また、手探りで繊細な美しいシーンが幾つかあって、私は薔薇園での最後、ヒロインの「綺麗ですね」に「ああ、とても」と答えるところがとても素敵だなあとしみじみしました。作者様の書かれるヒロインとヒーローの、こわごわと優しくそっと寄り添うような、慈しみ深い情が滲み出る話作りがとても好きです。
あと個人的には叔父の裏表のない太陽のように明るいキャラが駆け落ちという大胆な選択をとる展開が好みで、もう少し叔父と婚約者の仲睦まじいような(そしてヒロインが二人を見て嫉妬し、そのヒロインを見てヒロインが更に劣情を拗らせていくような笑)話を広げて欲しかったなと思いました。叔父のイラストもイメージぴったりでした。
もう何度か読み返したくなる作品です。
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ネタバレ 購入済み
作者の作品で一番好き
甘々も切ないのも大好きな私としては本作はストライクでした。
割と序盤からヒロインはヒーローに惹かれていくのを認めますし、ヒロインが身体を繋げる時の誘惑や会えないでいた寂しさを告げる素直な性格も好印象でした。記憶を失くす前の健気でいじらしい姿も可愛くて良いです。
ヒーローに至っては、ヒロインに対する心情の葛藤や変化、そして絶望などが切々と丁寧に書かれていて大変美味しくてたまりません(笑)
完全個人的趣味嗜好ですが、無理矢理とかプレイとかに持ち込まず、どの濡れ場シーンもお互いの想い合う気持ちを尊重していて好感がもてます。(このレーベルにしては歪み具合が弱いとは思いますが…)
作者さんの読みやすい丁寧な文体と甘く切ないストーリー、キャラも素敵だったので満足の☆5です!