【感想・ネタバレ】センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

雨のそぼ降る森、嵐の去ったあとの海辺、晴れた夜の岬。そこは鳥や虫や植物が歓喜の声をあげ、生命なきものさえ生を祝福し、子どもたちへの大切な贈り物を用意して待っている場所……。未知なる神秘に目をみはる感性を取り戻し、発見の喜びに浸ろう。環境保護に先鞭をつけた女性生物学者が遺した世界的ベストセラー。川内倫子の美しい写真と新たに寄稿された豪華な解説エッセイとともに贈る。(解説・福岡伸一、若松英輔、大隅典子、角野栄子)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

趣味でやっている俳句が、最近詠めなくなってきた。十七音を連ねてみても、ちっとも詩になっていないのだ。
スランプかなあ、と首をひねっているところへ、良い縁があってこの本を、今度はレイチェル・カーソンと対話するような気分で再読した。

冒頭の、一歳八か月の甥のロジャーを毛布にくるんで、嵐の夜の海岸に降り、とどろく波を前に、二人で大笑いするシーン。以前読んだ時は感銘を受けてしるしをつけた。しかし今回は、前回ほどは響かない。先を読んでみても、自然の描写はどの箇所も同じように響きが薄かった。理由は分からないが、自分の今の気持ちが自然から少し離れてしまっているのかもしれない、と感じた。

この本は、そんな時に読むのにうってつけの箇所がある。
「あなたが都会でくらしているとしても、公園やゴルフ場などで、あの不思議な鳥の渡りを見て、季節の移ろいを感じることもできるのです。さらに、台所の窓辺の小さな植木鉢にまかれた一粒の種子さえも、芽を出し成長してゆく植物の神秘について、じっくり考える機会を与えてくれるのです。」

本編を読み終わり、目を上げて窓の外を見た。何かが飛んでいる。小型の鳥。滑るような飛行。燕かもしれない。今なら「夏燕」かな?
少し外を歩く時間を増やすことにしよう。十七音の詩が取り戻せるかもしれない。

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2026年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自然のつくりだす生命の美しさを教えてくれる本だった。
子どもの頃に触れた、あらゆる自然のものが記憶によみがえり、懐かしい気持ちになる。その体験は読者ひとりひとりで違っていて、わたしのように思い出す人もいれば、これから出会う人もいるのだろう。大人になってからでも遅くはない。
短い本だったけれど文章が美しく、読むだけで癒された。生命の奏でる音に耳を澄ませているような感覚になり、とても心が穏やか。
センス・オブ・ワンダーとは、神秘さや不思議さに目を見はる感性のことをいうらしい。死に対しての受け止め方も理想的だと思った。
感性が育つのを妨げているのは自分自身かもしれない。いろいろなものを見つめるまなざしをもっと柔軟に、美しい世界を感じ取れる人になりたいと思った。

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2026年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

川内倫子さんの写真が好きなのがきっかけで購入した。
『沈黙の春』を読んだことがあったり、レイチェルの人生についてもう少し知識があった方が、彼女の伝えたかったことの真意がわかったのかもしれない。

大人になり、街の中心部に引っ越してきて、気がついたら子供のときに庭や畑で見ていた虫に出会うことが少なくなった。自動車での移動が増え、高校生のときのように自転車で帰宅しながら星を見ることもなくなった。意外とそういう変化は小さくて、こういう本を読んだりしないと、いつの間にか自然から離れていることに気付けないのだと実感した。

レイチェルが言うように、センス・オブ・ワンダーは大人になるとやってくる倦怠と幻滅、つまらない人工的なものに夢中になることへの解毒剤なのだと、社会人として生きてきて感じる。
もう一度新鮮な気持ちで自然と触れ合う機会をもちたい。

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2026年07月01日

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