【感想・ネタバレ】百物語 実録怪談集のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 著者の主な執筆ジャンルは「SF」である。だが著者は同時に「視える」人でもある。
 これは、著者が三十年あまりにわたって体験したり蒐集したりした怪奇譚を、嘘偽りなく本当に百話収録した実話怪談集である……。

 このシリーズも大好きです。「視える」人でありながら怪異を受け入れつつも、本来SF畑である人間らしく、怪異に合理的な説明をつけようと試みる話もあります。
 中には本当に怪異ではなく、現代科学で解決できた怪異譚もあり、その時は井上円了先生の「お化け談義」を思い出しました。
 しかしそうした誤解や勘違いも、体験者自身からすれば正しく怪談なわけで、やはり怪談は主観的な恐怖を前面に出さなければ怪談ではないんだな、とも思いましたね。

 ま、とにかく、このシリーズも他所にはない特異性溢れる怪談が満載でオススメです。

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2012年03月04日

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