【感想・ネタバレ】ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。ぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。(解説・日野剛広)

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アイルランド人の父と日本人の母を持つ「ぼく」が過ごす、英国・ブライトンでの中学校生活の最初の1年半を綴りながら、母である著者が英国だけでなく世界にはびこる社会問題を問う作品。
人種差別的な発言を繰り返す友人とどう付き合っていくのか。今にも擦り切れそうな制服を着ている友人にどうしたら傷つけずに中古の制服を渡せるのか。
様々な出来事や難題を素直に受け止め、悩みながらも自分なりに考えて行動していく姿に感嘆すると同時に自分だったらどうするだろうかと、とても考えさせられた。
多様性とは?共感力とは?アイデンティティとは?
扱っている内容は社会科の教科書のようだが、非常に読みやすく、内容がすっと頭に入ってくるのも本書のよいところ。
グローバルな世の中を生き抜く現代人はぜひ一度読んでみてほしい1冊。

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ネタバレ 購入済み

本書の素晴らしさもさることながら、巻末に収録されているときわ書房志津ステーションビル店の日野剛広さんの解説もお勧めです。解説では当時中学2年生だった方が書かれた感想文の一部が紹介されています。その感想文には本書がどんな本で何を学べるのか明確に示されていて、差別や偏見が生まれる理由にも言及されていたので感心しました。日野さんの解説と感想文が収録されている文庫本を購入できてラッキーだったと思いました。

#タメになる

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2021年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「多様性」と言っておけば物分かりの良い人になれる、みたいな薄っぺらい風潮に、現実を見せてくれる本。現地で生活してるからこそ分かる感覚、単一民族しかいない日本人だからこその視点で書かれていて、とても興味深かった。文体も読みやすく、すいすい読める。

ただ、この息子さんに関するお話が、あまりに賢く年齢に不似合いとも思えるほどの物分かりの良さで、ちょっと逆に心配になった。英語の訳し方やストーリーの文脈でそう見えてるだけかもしれないが、特に子供は周囲の環境に馴染もうとして過剰に適応した結果、その時は物分かりのよく良い子となるが、大人になってから苦労するケースを結構見ているので、そうではないことを願う(大変余計なお世話な感想ですみません)。

それにしても、子供が学校を休んで親が罰金を払う制度があることには心底驚いた。

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2026年03月14日

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