あらすじ
「二十歳までは生きられない」――という呪いをかけられてしまった長野の女子高生・澪(みお)。彼女の生家・麻績(おみ)家は代々、蠱師(まじないし)の一族であった。長野から出ることを禁じられていた澪だったが、家族に内緒で京都へ。そこで邪霊に襲われ、窮地に陥ったところを、なぜか澪のことを知っている様子の高校生・高良(たから)に助けられる。澪を心配して京都に駆けつけた従兄の漣(れん)とともに、蠱師ゆかりの下宿屋「くれなゐ荘」にたどり着いた澪だったが……。高良のことが気になる一方で、自らの呪いを解く鍵が京都にあると考えた澪は、長野から移り住む決意を固める。邪霊はなぜ澪を襲ったのか? そして澪と高良の関係は? 京都を舞台に、運命にあらがう少年少女たちの姿と、次々起きる不思議な事件の謎解きを描く、「後宮の烏」シリーズで人気の著者による呪術幻想ミステリー。
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Posted by ブクログ
澪の家は代々、蠱師(まじないし)の一族で、呪いをかけられ20歳まで生きられないと言われていた。家族には絶対に地元の長野から出てはいけないと言われていたが、ある日家族に内緒で京都へ遊びに行くと邪霊に襲われてしまい、高良と名乗る高校生に助けられて…
なぜ澪が呪いを掛けられたのか。そして澪の一族である麻績家と高良の関係は?
読み切りかと思ってましたが、まだまだ序盤でシリーズになりそうで楽しみです。
Posted by ブクログ
最近気になる白川紺子さんのシリーズもの。3巻を見かけて、1巻目からスタート。
転生を繰り返しながら、片方だけ記憶があるって悲しい…しかも、20歳まで生きられない呪い。
今回は、心が強いヒロインが、その輪を断ち切ってくれるんだろうな…
Posted by ブクログ
とても面白かった。二十歳まで生きられない呪いをかけられた澪。身のまわりで起こる事件の謎や過去の秘密が明らかになっていく展開が◎高良と澪のとの関係にも注目。続きが気になる!
話が……
千年蠱と多気女王を、巡る、物凄く長い長い繰り返される呪い……蠱師やら、神を降ろす巫女やら、話が、壮大で、内容も、漢字も、やたらと難しい。けれど、読み始めたら、どうなるのか、とても気になる。
Posted by ブクログ
結構好みの作品かも
ミステリーよりは和風ファンタジー寄りかな?と
ちょっとホラー要素もあるかな?
妖的な邪霊や陰陽師的な蟲師(まじないし)など、陰陽師ものが好きな人はハマるかもと思ったり
邪霊を引き寄せる澪ちゃんに邪霊を喰らう高良くん
そんな2人の出会いは偶然か、必然か
彼らの未来はどういう道になるだろう
澪ちゃんが20目前で亡くなるか、高良くんが殺されるか
個人的には2人の愛が打ち勝つハッピーエンドを所望するけれど、それはなんか違う気もする
1000年も昔から続く2人の関係性が今後見逃せない!
Posted by ブクログ
蟲師で「まじないし」、職神で「しきがみ」など登場人物の苗字含めてマニアックな読み方をする名詞が多いので最初は少し戸惑ったが、後はさらっと読めた。
前世の記憶をずっと持ったまま生まれ変わりを繰り返す者と、前世のことは何も覚えていないのに呪いによって短命を宿命づけられた者と、果たしてどちらが不幸なのか。
前者に至っては、人間の姿を取ってはいるが、本体は人間でもない。
そして二人は過去からの宿命のように惹かれ合って、最後には必ず生き別れて終わる。
救いはあるのだろうか。
今回は互いに高校生という立場で「再会」するが、二人がこれまで通りの運命を辿るのか、それとも今まで成し遂げなかった呪いの循環から抜け出すことができるのか。
ただ彼が「おまえみたい(中略)のは、はじめてだ」という発言をしているとおり、今回の彼女はこれまでとはどこか違う部分もありそう。
それが突破口になってくれればと思う。
今回はバックグラウンドの説明と、彼女がある決意をするまでの話、つまり第一部という感じだったので、この先も続きそうな予感がある。
このまま何も講じずにいると死が待っている彼女が、どう成長し、どういう決断をするのか。
これまでの「彼女」たちと同じ道を辿ってしまうのか、それとも。
続きが気になる作品である。
Posted by ブクログ
邪霊とかなかなか会わないけど、京都とか多そう…
人の妬みでも大きくて根深そうだけど、前世以前から呪われてるのは怖い。
2…歳まで生きられないと思いながら生きるより、呪いを解くほうが前向きで良いです。
Posted by ブクログ
後宮の烏の作者さんの現在もの別シリーズ。今作は長編の序章といった感じです。
和風な世界観とか過去の因縁とか好きなんですが、今作はちょっと琴線に触れなかったです。
長野での人間関係、くれなゐ荘での新たな暮らし、過去の因縁、加えて澪の転校先での学校の話などてんこ盛りで、情報量が多かった!
序章だからこれで正しいのだろうと思いますし、これから掘り下げていくのだろうと思うのですが、どれも広く浅くでちょっと印象に残らなかったです。
とはいえ、ギャグ要素のまったくないシリアス具合は好みでした。
全体的にセピア色のベールがかかっているような重めのシリアスさで、そこは一貫してぶれなくてよかったです。
言葉選びが上手いので、世界観の作り方も秀逸でした。
そして最後に、兄の漣くんがかっこ良すぎました!
ああいうピンチに必ず現れるクールな兄的キャラに弱いんだよなぁ〜。