あらすじ
空を飛ぶ戦いの最中、想い馳せるは故国――。大手航空会社のパイロット訓練生・風間真(シン・カザマ)は親友の神崎悟と共にパリでの研修訓練を終了し、帰国後にパイロットとしての第一歩を踏み出すことになっていた。社長令嬢・津雲涼子との交際も順調でその将来を嘱望されていたシンだったが、神崎の策略により傭兵部隊入隊の契約書にサインをさせられてしまう。激しい内戦の続く中東・アスラン王国に入隊したシンが配属されたのは、作戦地区名「エリア88」と呼ばれる傭兵部隊で構成された空軍基地だった。この基地から除隊するためには、高額の違約金を払うか、契約満了まで生き延びるかのみ。シンは違約金を稼ぐため、ザク・ヴァシュタール国王率いるアスラン政府軍の傭兵として、ザク国王の実兄であるアブダエル・ヴァシュタールは率いる反政府軍と血みどろの戦いを繰り広げることになる。戦いのさなか、シンはエースパイロットとして頭角を現し、報奨金を稼いでいくが、次第に傭兵稼業に染まっていく……。作者の代表作にして一時代を築いた名作エア・コンバット・アクション・ロマン、電子書籍として装いも新たに登場!
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Posted by ブクログ
王宮にヘリでつけるキムが目茶苦茶で好きだ。
この国に住む大半の人間が日本は戦場ではないと信じ込んでいる。
弾が飛んでこなきゃ平和だと思い込んでるからな
という会話は耳が痛い。
スポンサーの見返りは、とサキに問われて
平和だと答えるマッコイのシーンが好きだ。
正体を知らないサキは、とんだ戯言としか思えないのは当然。
平和を、「人間が人間である以上望めないもの」と言い切るところが考えさせられる。
海音寺の「安全と平和は意味が違う」というのがその通りだと思った。
世界平和の為に日本人の安全を無視することはできない。
実際の現代日本の政治家より、よほど日本と日本国民のことを考えている言葉だ。
シンがジョゼに説明する
殺しの快感というより相手を殺すことで自分が生き延びる快感、とい言葉もなるほどと思ったし、
正直それは責められることではないと思う。
「みんな勇敢だった、最初の殺人を犯す時に自らの命を断つ勇気が持てなかったことを除いて」
と言うが、誰だって自分が可愛いし、それは当然だと思う。
自分を守ろうとすると人を殺さなければならない、その環境が悪なだけだと思いたい。