あらすじ
大学2年の千田原一花は、病によりいつ死ぬともしれない
不安定な日々を過ごしていた。
そんなある日、彼女は想いを寄せていた元哲学講師・萬木昭史と偶然再会。
この機会を逃すまいと熱烈なアプローチをするが、
彼もまた不治の病を抱えていたことを知る。
一花との距離を置こうとする先生。
それでも自身の病を隠しながら交流を強く望む一花。
しかし発作で倒れて入院したことで
余命わずかであることを先生に知られてしまう。
動揺した一花は先生との別れを決意するが
孤独に揺れる彼女の想いを受け止めたのは、
生きる希望をなくしていた先生だった。
本音をさらけ出したふたりの絆は深まり、
「今後やりたいこと」について語り合う。
だがそれぞれの命のタイムリミットは着実に近づいていた…。
はかない生を歩む一花と先生の、束の間の恋の物語―――完結。
感情タグBEST3
ドラマで実写化放映されるということで、拝読いたしました。胸が痛むけれど、悲しい内容ではなく、死を題材にしているけど、生きる力をもらえるような作品でした。
ハッピーエンドとは
とても濃い三巻でした。とても美しく綺麗な終わり方だったと思う。現実はこうはいかないけど。作者の言っていたとおり、漫画でくらいハッピーエンドで終わらせたっていいんじゃないかって思った。あっちで二人は再会できたのかな。
結末を迎えない物語。
あえて終止符を打たないことで生き続けることができる。そんな結末を迎えない答えが切なくもあたたかい。なんてことないラストカットが実に素晴らしい。
ユルギ先生の最終講義
残された時間を悔いのないように精一杯生きようとする一花。一花の一途さに心を動かされ、彼女の気持ちに答えたユルギ先生。最後の時間をどう過ごすか。1分1秒が貴重で、もどかしく、またやるせない気持ちで、読みました。でも全てが終わったかの最終ページ。何かほのぼのとした温かい気持ちにさせられました。
ふんわり…
萬木先生の死を隠すことで、一花ちゃんの中にずっと萬木先生がい続けて、一花ちゃんは生きていけるのかなと思いました。
萬木先生がいた事が人生の最後ではなく、束の間だったと思えるくらい生き続けるのではないかと考えられる最後だったのではないかと思いました。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
一花との距離を置こうとする先生。それでも自身の病を隠しながら交流を強く望む一花。しかし発作で倒れて入院したことで余命わずかであることを先生に知られてしまう。動揺した一花は先生との別れを決意するが孤独に揺れる彼女の想いを受け止めたのは、生きる希望をなくしていた先生だった。本音をさらけ出したふたりの絆は深まり、「今後やりたいこと」について語り合う。だがそれぞれの命のタイムリミットは着実に近づいていた…。はかない生を歩む一花と先生の、束の間の恋の物語―――完結。
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読むのが辛くて、なかなか手が進みませんでした。人間はいつか死ぬ生き物ですが、若くして余命宣告を受けるのって、この上なく残酷なことだと思います。自分だったら耐えられないし、何も考えられなくなる。何をしたって、その先に続くものは何もないという閉塞感に我慢できなくなると思う。それに「死ぬこと」って全然きれいなことではないと思う。やりたいことを沢山残したまま、後悔の中で終わるイメージしか沸かない。だから、本作のような物語は絶対にない。そう思う。…だけど、ほんの束の間の時間を輝かせようと思うなら、それはそれでありかもと思いました。