あらすじ
いい仕事、いい会社ってなんだろう? 若手デザイナーと敏腕(変人)コピーライターのコンビが大会社に挑む! 突然会社の倒産を告げられ、いきなり無職になってしまったデザイナーの遠山健一。 安定した転職先を求めたはずが、飛び込んだ職場はコピーライター・天津孔明の個人事務所――まさかのフリーランスだった。 「じゃあまずは、フリーでばんばん仕事してさ、そのうち法人化も考えていこうよ。晴れて法人化したら、Youは“遠山副社長”ってことで」 「えええ?」 変わり者の天津とコンビを組む事になった健一。そしてやってきた仕事は、大企業とカタログのデザインをかけた“出来レース”のコンペで・・・・・・!? 『100回泣くこと』、『デビクロくんの恋と魔法』の著者が描く、仕事と人生への気力と熱意が高まる、爽快「起業」エンターテイメント小説。
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Posted by ブクログ
最近よく中村航さんの本を読んでる!
今回の本もすごく良かった☺︎
“仕事は愉快に、上機嫌に”
というフレーズ!!!
私の心にすごく響いた。
人生何があるか分からないけれど
やりたいこと、やりたいようにやるって
大事だなって思った☆
Posted by ブクログ
流れに流されフリーランスのデザイナーになった健一と、彼を雇うではなく、相棒として迎えた天津の物語。
健一は会社員になって守ってもらいたかった。が、それは守ってもらうのではなく、ただ流されて、思考を放棄していただけだったのかもしれない。
自分の仕事がどこに流れ着くのか。そこにどんな思いを乗せて、欲しいと思ってる人にどう届くのか、そこが見えてきた時に、人として仕事への取り組む姿勢が物凄く変貌を遂げた。
責任が〜とか、こうやれって言われたから〜とか、こうしなきゃ〜とか、そんな事に縛られて、苦しかったり、ストレスを感じる人が多い。そんな中で、その仕事のゴールが見えていたら、もっと楽になれる。ただただ欲しいと思っている人に届けることを考えて、その瞬間を集中する。仕事は愉快に、上機嫌に行うことのコツなのかもしれない。
―備考―
自分用の記録を読書メモに記載
Posted by ブクログ
爽やか系お仕事小説、嫌みなところがなく、小さいものが大きいものを倒すというテンプレ的なストーリーではありますが、天津の「仕事は愉快に、上機嫌に」というポリシーや気負いのないキャラにつられてのめりこんで読んでしまいました。
脇を固める天津の同級生の長谷川もナイスキャラですし、水島の抱える憂鬱も物語のなかではちょっとしたアクセントになっていて、さらには主人公である遠山が勤めていたが倒産してしまった会社の社長の後押しもあってプレゼンの成功へとつづく流れなど、おもしろポイントがそこかしこにちりばめられています。
池井戸潤氏の半沢直樹シリーズのようにドロドロした人間の憎悪を主人公の正義と対比させて読ませる方法もありますが、本作のようなシンプルな物語も十分アリですね。欲を言えばその爽快さゆえ、もっとたくさん読んでいたかったというのが正直なところなのですが、これ以上長いストーリーにしようとすると、敵役に関する描写が増えてしまって、大事な”爽快さ”が失われてしまうかも、むずかしいところですね。