【感想・ネタバレ】受難華のレビュー

あらすじ

井の頭公園で〈秘密の結婚〉をする照子、道ならぬ恋に胸を焦がす寿美子、結婚後に夫の秘め事を知る桂子。女学校の仲良し三人組の恋愛と結婚に、思いもよらぬ試練が次々とふりかかる――。
「低級でも善良」な夫を愛せるか? 自分を欺いた夫を許せるか?
怒濤の昼ドラ的展開で読者を魅了し絶大な人気を博した、『真珠夫人』をしのぐ大正エンターテインメントの傑作。
〈解説〉酒井順子

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Posted by ブクログ

ネタバレ

菊池寛ってなんとなくお固い作家なのかなーと思っていたけど、こんなドラマチックかつ可愛らしい恋愛小説を書いていたとは!
3人娘の大正ロマンな言葉遣いを読んでいるだけで、エレガントな気分になって心地よい。
寿美子が「恋愛以外にも、生活はあり、生活のあるところ、どこにでも欣びはあるのだ」という境地に至った後での「終曲」のエピソードが、一波乱ありそうでニクイ。これからも続く3人の人生に思いを馳せてしまう。

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2021年06月19日

Posted by ブクログ

圧倒的に楽しい、身構えないで読める大正文学。

中公文庫版の表紙はキャッチーで現代的なイラストだ。
帯の文章も「エンタメ」であることを訴えてくる。
しかし私は騙されるまい、と思って読み始めた。
私の数少ない読書経験で言えば、戦前の文学作品はどこまでも「真面目な純文学」、そして「読みづらい文章」というイメージがある。
大衆向け小説の賞にその名を冠している直木三十五ですら、読むのには相当気合が必要だった。

「真面目な純文学」という点において言えば、そういった作品だけが後世でも読み継がれているのであろう。
しかし、そういった作品しか読む機会のない現代においては、そういったイメージが常に付きまとう。
だが、本作はどうだろうか。
読んでみて驚愕したのだが、圧倒的に楽しいのだ。
登場人物は常に、イチャイチャしていたり、ヤキモチを焼いていたり、女子トークに花を咲かせていたり、「おほほほほほ」と笑っていたりする。
現代のライトノベルに通ずるような楽しさがある。

そして「読みづらい文章」という点について。
これは、日本語の体系が現代と異なるので致し方ない点はある。
現在では見かけなかったり、意味が異なっている単語があるが、そんなことは気にしなくてもいいのだ。
雰囲気がわかればよい。
そして、菊池寛の文章には雰囲気を伝える圧倒的な力がある。

現代のジェンダーの観念からすれば、ありえないような登場人物の思考、言動もある。
それすらもファンタジーのように楽しめる「圧倒的に楽しい、身構えないで読める大正文学」だ。

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2026年06月04日

Posted by ブクログ

菊池寛文学忌、寛忌

菊池寛は新思潮派と呼ばれた「恩讐の彼方に」等の後、通俗小説とされる作品が人気となる
あの大傑作「真珠夫人」に続き「受難華」

女学校の仲良し三人組
もちろん良家の子女達
彼女達はお約束する
結婚して何年かしたら会ってお話ししましょうねと
彼女達はそれぞれ一回目の結婚(恋愛)が成就しないのです
そこからが、わくわくの昼ドラ的大正エンターテイメント!
一人は、渡仏する外交官の婚約者と秘密の結婚(本文より)をした後、フランスで病死
一人は、心惹かれた素敵な研究者に妻子が居た
一人は、素敵なイケメン男性と結婚後、愛人と隠し子を知る

もちろん結婚感に古さはありますが
当時の名家の美貌も備えたお嬢様達が有り余る縁談の中、なぜか受難が待ち受ける

いつの時代も幸せと資金は別なのか
資金あっての自由さなのか
最後は、三人共収まるところに収まりつつあるのだけれど 作者のイタズラ心で小説が振り出しに戻りそうな洒落たラスト


代筆疑惑がある作品のようですけど
もう100年以上経過しているし
面白いから(^_^)v

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2025年03月06日

Posted by ブクログ

結構展開もりもりなのに面白すぎて無理なく一気に読めた。女性雑誌に連載されていただけあって、一途に相手を求めるのはイケメン男性側。
普通に当時の小説として読めば面白いんだけど、美人で、紳士なイケメンから愛されて、昼間ッから金使いまくって、現代に生きる女としての立場から見るとただただ羨ましくはある。でも彼女たちから見れば私の生活のほうが羨ましいんだろうなあ。
途中若干寿美子が嫌いになりそうになった笑
林の旦那、あんたが一等賞だよ

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2021年04月22日

Posted by ブクログ

帯が「真珠夫人」をしのぐ!とうたっているので、もっとドロドロしたものかと思ったけど、全然そんなことはなく読みやすかった。
登場人物がみな、少し滑稽で可愛らしくて読みやすかった。
林さんが報われていちばん嬉しい。

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2021年02月11日

Posted by ブクログ

女子校の仲良し三人組が女学校卒業後、幼なじみの許嫁との結婚、青年実業家と見合いで結婚、既婚者との道ならぬ恋を胸に秘め…と、三人それぞれが順風満帆とはいかない「受難」を経てたどり着いた先は――

婦人誌に連載されてただけあって「最後はこうなるだろうな…」という予想通りの方向に向かいつつ、途中それぞれに襲いかかる不幸な出来事がドラマチックで、「えっ、どう解決するの? 落とし所は??」と思わせてくる演出と、スイスイ読ませる文章で面白かった。

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2021年04月11日

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