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井の頭公園で〈秘密の結婚〉をする照子、道ならぬ恋に胸を焦がす寿美子、結婚後に夫の秘め事を知る桂子。女学校の仲良し三人組の恋愛と結婚に、思いもよらぬ試練が次々とふりかかる――。 「低級でも善良」な夫を愛せるか? 自分を欺いた夫を許せるか? 怒濤の昼ドラ的展開で読者を魅了し絶大な人気を博した、『真珠夫人』をしのぐ大正エンターテインメントの傑作。 〈解説〉酒井順子
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Posted by ブクログ
圧倒的に楽しい、身構えないで読める大正文学。 中公文庫版の表紙はキャッチーで現代的なイラストだ。 帯の文章も「エンタメ」であることを訴えてくる。 しかし私は騙されるまい、と思って読み始めた。 私の数少ない読書経験で言えば、戦前の文学作品はどこまでも「真面目な純文学」、そして「読みづらい文章」という...続きを読むイメージがある。 大衆向け小説の賞にその名を冠している直木三十五ですら、読むのには相当気合が必要だった。 「真面目な純文学」という点において言えば、そういった作品だけが後世でも読み継がれているのであろう。 しかし、そういった作品しか読む機会のない現代においては、そういったイメージが常に付きまとう。 だが、本作はどうだろうか。 読んでみて驚愕したのだが、圧倒的に楽しいのだ。 登場人物は常に、イチャイチャしていたり、ヤキモチを焼いていたり、女子トークに花を咲かせていたり、「おほほほほほ」と笑っていたりする。 現代のライトノベルに通ずるような楽しさがある。 そして「読みづらい文章」という点について。 これは、日本語の体系が現代と異なるので致し方ない点はある。 現在では見かけなかったり、意味が異なっている単語があるが、そんなことは気にしなくてもいいのだ。 雰囲気がわかればよい。 そして、菊池寛の文章には雰囲気を伝える圧倒的な力がある。 現代のジェンダーの観念からすれば、ありえないような登場人物の思考、言動もある。 それすらもファンタジーのように楽しめる「圧倒的に楽しい、身構えないで読める大正文学」だ。
菊池寛文学忌、寛忌 菊池寛は新思潮派と呼ばれた「恩讐の彼方に」等の後、通俗小説とされる作品が人気となる あの大傑作「真珠夫人」に続き「受難華」 女学校の仲良し三人組 もちろん良家の子女達 彼女達はお約束する 結婚して何年かしたら会ってお話ししましょうねと 彼女達はそれぞれ一回目の結婚(恋愛)が成...続きを読む就しないのです そこからが、わくわくの昼ドラ的大正エンターテイメント! 一人は、渡仏する外交官の婚約者と秘密の結婚(本文より)をした後、フランスで病死 一人は、心惹かれた素敵な研究者に妻子が居た 一人は、素敵なイケメン男性と結婚後、愛人と隠し子を知る もちろん結婚感に古さはありますが 当時の名家の美貌も備えたお嬢様達が有り余る縁談の中、なぜか受難が待ち受ける いつの時代も幸せと資金は別なのか 資金あっての自由さなのか 最後は、三人共収まるところに収まりつつあるのだけれど 作者のイタズラ心で小説が振り出しに戻りそうな洒落たラスト 代筆疑惑がある作品のようですけど もう100年以上経過しているし 面白いから(^_^)v
結構展開もりもりなのに面白すぎて無理なく一気に読めた。女性雑誌に連載されていただけあって、一途に相手を求めるのはイケメン男性側。 普通に当時の小説として読めば面白いんだけど、美人で、紳士なイケメンから愛されて、昼間ッから金使いまくって、現代に生きる女としての立場から見るとただただ羨ましくはある。でも...続きを読む彼女たちから見れば私の生活のほうが羨ましいんだろうなあ。 途中若干寿美子が嫌いになりそうになった笑 林の旦那、あんたが一等賞だよ
帯が「真珠夫人」をしのぐ!とうたっているので、もっとドロドロしたものかと思ったけど、全然そんなことはなく読みやすかった。 登場人物がみな、少し滑稽で可愛らしくて読みやすかった。 林さんが報われていちばん嬉しい。
女子校の仲良し三人組が女学校卒業後、幼なじみの許嫁との結婚、青年実業家と見合いで結婚、既婚者との道ならぬ恋を胸に秘め…と、三人それぞれが順風満帆とはいかない「受難」を経てたどり着いた先は―― 婦人誌に連載されてただけあって「最後はこうなるだろうな…」という予想通りの方向に向かいつつ、途中それぞれに...続きを読む襲いかかる不幸な出来事がドラマチックで、「えっ、どう解決するの? 落とし所は??」と思わせてくる演出と、スイスイ読ませる文章で面白かった。
菊池寛ってなんとなくお固い作家なのかなーと思っていたけど、こんなドラマチックかつ可愛らしい恋愛小説を書いていたとは! 3人娘の大正ロマンな言葉遣いを読んでいるだけで、エレガントな気分になって心地よい。 寿美子が「恋愛以外にも、生活はあり、生活のあるところ、どこにでも欣びはあるのだ」という境地に至った...続きを読む後での「終曲」のエピソードが、一波乱ありそうでニクイ。これからも続く3人の人生に思いを馳せてしまう。
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