【感想・ネタバレ】おもいでエマノンのレビュー

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カジシン作品の完璧な漫画化

梶尾真治作品、けっこう読んでいますが、実はこれ、未読だったようです。
ただ、リリカルなカジシン節が見事なまでに炸裂している佳品で、鶴田謙二氏の作品も初読でしたが、あっという間に作品に引き込まれました。
私もフェリーの旅は好きですが、2等雑魚寝は利用しませんので、その辺も自分の経験に沁みたのでしょうかね。
アナログタッチの見事な描線で、脱帽の出来でした。素晴らしいです。

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2023年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 とても良い短編だった。どのシーンを切り取っても綺麗で、ストーリーもまた、読み進めるごとに違う良さが姿を表す。
 一冊の漫画で、これほど魅力的なヒロインを描くことができるのは凄い。多分、絵柄や造形というだけじゃなくて、それなりに多くの人が胸中に抱く、ヒロインのイデアみたいなものを、ずるずると引き出してくることで、一層魅力的に見えたんだと思う。誰しも一度くらいは、エマノンみたいな女の子に憧れたことがあるんじゃないだろうか。
 序盤の、美人とゆきずりになるような旅情、中盤のSF的な展開による空気の転換、一度あっただけの女の子への慕情を、ずっと持ち続けているラスト、いずれもとても風情があって良かった。(実際に体験してないけど)ノスタルジーを感じさせる舞台も良い。

 ラストでエマノンの意識(記憶?)が次世代に引き継がれたことが語られるが、そこで色々な疑問も湧いてくる。
 もし、その代のエマノンが子どもを作らなかったら? 彼女はつまり生まれてから子どもを生むまでの記憶しか持たない、(まさしく八百比丘尼のように)ある意味で永遠の少女なんだろうか? かつてエマノンだった女性の記憶は、どこまでが失われるのか? 肉体は次々と乗り換えるものでしかなく、30億年分の記憶の連なり、それによって構築される自意識こそがエマノンの実態と言えるのか?
 感情を静かに揺さぶってくるだけでなくて、こちらの妄想も色々と刺激される、凄く良い一冊だった。続きも読みたいなあ。

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2023年05月08日

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ノスタルジー

不思議な物語
作品自体は短編なのに、永遠の物語を感じさせる。
サンフラワーの上での二人の会話が深くて面白い。
姿を消したエマノンに物悲しさを感じ、
思わぬ形での再会に切なくなる。

#深い #切ない #胸キュン

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2022年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どこか懐かしさを覚えるエマノンシリーズ。
時代がいくら流れ去ってもエマノンだけは
変わらず、ずっと彷徨っているのだろうなと思う。
それが不幸か幸せかは言い表せないけど、
刹那的に生を全うしているエマノンからは
どこか寂しさを感じる。

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2014年03月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 昭和42年、九州へ向かうフェリーの中で彼女「エマノン」と出会った。
 ちょっとした旅の出会いと思えば素敵な思い出。しかし、彼女はこんなことを語り始めた。
 「私の精神年齢は…たぶん30億年くらいになるらしいのね」
 30億年の記憶を持つエマノンに惹かれ……そして、次の日彼女は消えた。

 非常に美しい物語。
 梶尾真治さんの作品は女性が力強く、そして美しい。
 以前から気になっていた作品だが、どうしても手が伸びず。イラストが素敵な鶴田謙二さんのコミックなら読みやすいかなと購入してみました。

 13年後のエマノンとの一瞬の再会がとても素敵で切なくて、うーん、小説買おう……

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2011年10月23日

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