あらすじ
日本人男性だった前世の記憶があるアンドリムは、自身が生きているのが乙女ゲームの世界であることに気づく。彼は前世の知識と現世で得た才を活かし、己の運命に打ち勝って騎士団長のヨルガと番になった。あれから五年経ったある日、なんとヨルガが十年分の記憶を砂竜に奪われてしまう。自分との愛の日々を忘れたヨルガを「番」とは認められない。アンドリムたちはヨルガの記憶を取り戻すために砂竜が住む砂漠に旅立つ。途中で、訳ありの「魔族」と出会うなど、またしても新たな陰謀に巻き込まれるアンドリムであったが――ファン待望のシリーズ第4弾! ついにヨルガとアンドリムの愛の原点が明らかに!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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そうきたか!
今回もめっちゃ面白かったです!
奪われてしまったヨルガの10年分の記憶を取り戻すために奔走するお話です。
番として5年過ごして絆も愛も深まっていたのに、
まさかこんな試練が訪れるなんて!
記憶を失っても、一緒に過ごすうちに嫌悪していたはずのアンドリムに惹かれていってしまうヨルガが焦れったくて良かったです。
2巻、3巻とイチャイチャしてたのに、強制的に作られた距離で再び心を近付いていく描写が好きです。
全編通してとても面白かったんですが、
ラストに持っていかれちゃいました!
「ここでサブタイトル回収?!」と高揚しちゃいました!
思わず、「そうきたか!」って叫んでしまいました(笑)
是非、ラストの衝撃を皆さんにも味わってもらいたいです!
相変わらず、素晴らしい!
このお話、1巻の次に好きです。
ヨルガがアンリに惹かれる伏線が、10年前からあったとは。
そして…モリノやリュトラに続き、シグルドもアンドリムの教えで”こちら側“にやって来ましたね。
で、まさかのウィクルム!あなたもアンドリムの教えによって、成長していたとは…。
最後はなんと言ってもジュリエッタ。彼女はきっちり、父親の遺伝子を引き継いでいました。素晴らしい✨
カリス猊下のギフトと言う伏線が新たに出てきたって事は、まだ、続きがありますよね!!楽しみです(*˘︶˘*).。.:*♡
Posted by ブクログ
シリーズ第四弾。
ヨルガ記憶喪失編。
蛙の子は蛙。
竜の子は竜。
タイトルの回収が見事としか言いようがない。
さすが彼の人の子供だけある。
匿名
今回も
面白かったです。
かっこいい2人。元に戻ってよかったです。
ざまぁありですが、あの旦那様を亡くすなんて、
ちょい切なくなりました。
ジュリエッタはやはりあの人の娘なのだと思いましたけども。
次回も楽しみにしていますー。
匿名
王道回帰でゴッドマザー誕生譚
シリーズ4冊目。ストーリー展開の面白さはもちろん健在で、表紙絵と人物紹介の挿絵も安定の麗しさで大満足でした。
魔人族や獣人等、パルセミス王国とは異なる文化や生活習慣の中で生きてきたと思われる新たな登場人物がありましたが、難解なことは特になくスルスルと拝読できました。
そして1巻を踏襲する物語、すなわちシナリオ補正のように、歪んだ世界線(アンリ&ヨルガのハピエン)を整えようとする、反動した揺り戻しでした。しかしそれは新たなる揺籃となり、その歪みを吸収するようにラストへと収束してゆきました。
ラストは本当にドキハラしました
タイトルロールは普通、一人ですが、今作品では複数該当します。そして最後のep.はまさに竜王の子が羽化するep.でした。守られる側から守る側への鮮やかなメタモルフォーゼ。快哉!
しかも幼竜の餌も確保できて一挙両得です。ゴッドマザーに祝福を!
タイトルの意味
このシリーズは本当に物語が奥深いですね。
乙女ゲームの世界が舞台のBLで、童話モチーフのエピソードに竜や魔族が存在するファンタジーという体の物語にも関わらず、描かれるのは愛憎や策略といったかなり濃厚な人間の物語だったりします。目に見える事象の裏の裏を読むアンドリムがその叡知で物語を導く様はまさに賢者の末裔と呼ばれるに相応しいもの。彼がカリス猊下のお気に入りなのも頷けます。
シグルドへの執着愛を拗らせたヒルダの末路は悲惨なものですが、彼女が反省してさえいればそうはならなかったはず。それもまたアンドリムの子であるジュリエッタの掌の上。タイトルの意味が良く分かります。
残虐なシーンもあり、美しいばかりではない物語は好みが別れるかもしれません。それでもこのシリーズはBL作品の枠に納まりきらない名作だと思います。