【感想・ネタバレ】宇喜多の楽土のレビュー

あらすじ

戦国を駆け抜けた心やさしき俊才の生涯

父・直家の跡を継いだ宇喜多秀家は、秀吉の寵愛を受け豊臣政権の中枢となる。
しかし秀吉没後は、派閥争いや家中騒動に苦しみ、
西軍の主力として臨んだ関ヶ原の戦 いで壊滅する。
敗走する秀家だが、彼が目指したのは、武士としては失格の場所だった――。

心優しき秀才が、嵐世に刻んだ覚悟とは? 傑作歴史長編。

解説・大西泰正

※この電子書籍は2018年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

父と違って、なんて不器用な生き方しか出来なかったんだろう、秀家。

八歳で城主というのは、戦国時代なので仕方ないけれど、そこから始まる茨の道。

唯一の救いの豪姫がいい(T . T)

そして、小道具が素敵な役割をしているのが、読んでいてたまらない!

あー、楽しかった。

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2021年01月08日

ネタバレ 購入済み

西軍の要

宇喜多秀家。
謀将の父、直家の息子として生まれ
秀吉の後見を経て、やがて大大名として名を馳せる。
ただし、配下の派閥争いを裁くだけの手腕は無く、御家の切盛りもままならぬままに関ヶ原へと向かう。

豊臣家に対し、忠実に仕えたイメージから
清廉潔白で真っ直ぐな人物という描かれ方をすることが多く、本作でも地元に根付いた民の為に戦う決意を固める…といった優しい部分が描かれている。
ただし、個人的なイメージとしては
爽やかな振る舞いの裏で喧嘩っ早く、他者を下に見る傾向がある人物と思っている。
(立花宗茂とのエピソード等)
それは悪い事ではなく、誇りある武将として己の存在に一切の疑問を抱かない男らしさの裏返しなのではないかと思う。
父に似ず、謀略よりも真っ向勝負の戦でケリを付けようとする部分をもう少し見たかった。

読み手により善し悪し有る部分だとは思うが
この小説に登場する人物たちは
戦国乱世に生きた人達の強かさからは程遠い繊細な書かれ方をしている印象。
同じ日ノ本で命のやり取りを続けてきた戦闘民族である当時の日本人は、もっと強かな精神を持っていると信じている。
創作と割り切れば感動物語として良いのだろうが
個人的にはどうしてもひ弱で華奢な主人公に思えてしまった。

テーマは良かった。
命というもの。戦や政というもの。
より高邁な戦国の息吹を感じられる小説を読みたく思う。
今後に期待。

0
2021年02月23日

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