あらすじ
多数の人員とチームをまとめ、ITシステムの開発を成功に導くプロジェクトマネージャ。
一流のプロマネである著者が現場で実践するコーチングやファシリテーション、マネジメントの技術を、
どんなチームでも使える形で体系化。
◎嫌われたくない
◎自信がない
◎リーダーなんて柄じゃない
…そんな人でもチームがまとまるたったひとつの方法とは?
誰よりも「ゴール」にこだわれば、自然と人はついてくる!
職場 家庭 スポーツ……どんなチームもまとまる
誰も教えてくれない「しきる技術」を体系化。
第1章 「しきる」とはどういうことか
第2章 「しきる」ためにはゴールにこだわる
第3章 気弱でも身につけられる「しきる」マインド
第4章 決定も行動もスピードが大切
第5章 フェアな精神で会議をしきる
第6章 ゴールまでのシナリオとリスクを想定する
第7章 メンバーを巻き込むコミュニケーション力
克元 亮 (かつもと りょう)
1965年東京都生まれ、福岡県育ち。プロジェクトマネージャ、ITコンサルタント。大学を卒業後、中小のソフトハウスに就職。入社2年目にチームリーダーを務めて苦い経験をする。その後、「プロジェクトマネジメント」や「コーチング」「ファシリテーション」を活用して独自にリーダーシップを高め、大手IT企業に転職。数名から100名程度のITコンサルティングやシステム構築プロジェクトでマネジメントに関わる。また、破綻しかけているプロジェクトを、「しきる技術」で立て直す「火消しプロマネ」としても活躍。PMP(米国PMI)、ITコーディネータ、情報処理技術者(システムアナリスト、プロジェクトマネージャ他)などの資格を保有。「ITとコミュニケーション」を主なテーマとして執筆活動を続け、これまでに20冊を超える書籍の出版に関わる。代表作に、『SEの勉強法』(日本実業出版社)、『ITコンサルティングの基本』(日本実業出版社、共著)、『SEの文章術』(技術評論社)などがある。
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Posted by ブクログ
チェック項目7箇所。メンバーそれぞれの長所を知ったうえで、話し合いながら彼らのモチベーションを高め、チーム全体として高いパフォーマンスを発揮させる、そんなことを実現するのが、「しきる技術」です。「よきリーダーは人から称賛される。悪しきリーダーは嫌悪される。偉大なリーダーは、リーダー自身が評価されず、メンバーが自分たちで成し遂げたと考える」(老子)。「しきる」ときに何よりも大切なのは、ゴールを明確に設定し、チームで共有することです、ゴールに納得感があるほど、チームを「しきる」原動力になります。本当にしきられている組織は結果を出します、そのためにはスタート時点が重要です、ゴールを共有し、緊張感をもって仕事をして結果を出します。しきるマインドを高めるには、自己評価を高めることも大切です、そのために、自分のこれまでの人生を振り返り、どんな出来事があり、そのときどんなふうに考えたかを整理してみます。人は、他人と共同でやる仕事より自分ひとりでできる仕事、頭を使う仕事より頭を使わない機械的な仕事を優先させる傾向があります、そういうことを意識しながら、重要な情報は早く伝達し、覚えているうちにすぐ動くことが大切です。ピンチのときほどリーダーは、明るく、前向きで、落ち着いていなくてはなりません、しきり役が慌てたらどうしようもない、みんなが目一杯になっているなと思ったときほど、自分は冷静でいなくてはなりません。
Posted by ブクログ
リアル世界で私を知っている人は、しきれない人と分かっていると思います。仕切りたくもないですし(各自、自由にやってプロジェクトが成功して欲しいものです)。
しかし、なんですよ、SQiP研究会委員長とか、JaSST 10周年記念冊子とか、しきらないといけない場面も現れ、まぁ、性格や欠点は直らないものと分かっていますが、それでも役割性格を憑依させることで改善は見込めないだろうか……ということで買った本です。
結論から言うと、それほど目新しいものは書いてありませんでした。
この本に書いてあるアドバイスを10個上げると、
・ 「しきる」にカリスマはいらない
・ 共通のゴールにこだわること
・ 弱い自分をさらけ出そう
・ すぐに行動する
・ 常にフェアであること
・ 厳しい場面でこそユーモアを
・ コミュニケーションすると好感度は上がる
・ メンバーの仕事を理解する(やってみる)
・ メンバーの能力にあった仕切りをする
・ 感情をあえて出すことも必要
といったところですが、「知っている」よね。
知ってはいるけど、できていないんだなー。
気を付けることで少しは良くなるといいな。
★★★
そうそう。この本に書いてあることではないけれど、私が常日頃思っているのは、何名かで移動する時、先頭を歩ける人はしきりが上手ですね。
私とか、先頭歩くと、ついて来ているだろうかと気になって気になってだめです。(笑)
Posted by ブクログ
参考になる部分を羅列。
・目的=何のためにやるか、目標=いつまでにどこまでやるか
→文書化して共有
・裏の目的=達成したときに自分やチームがどうなっていたいか
・会議で重要な3ポイント:
①セットアップ…アイブレ、議題確認
②ビジュアライズ…意見の視覚化。意見はまずリーダーが言う
③クロージング…まとめ、次回の開催予定日と開催内容、宿題、個別フォロー
・現状の延長上にある目標は緊張感を削ぐ。思い切った目標にすれば、これまでの考え方を白紙にする必要と緊張感が生まれ、好結果につながる
・すべての情報を揃えてから判断することはできない。しかも状況は常に変化しているから、時間をかけた判断が正しくあり続けるとは限らない。したがって、素早いを意思決定を繰り返すことが最も大切。それを行動に移すことで、状況が変化し新たな情報が得られる
・先に条件を提示する癖を。相手はそこから調整を考えるから。開示のレベルは先に言ったほうが決める
・新しいアイデアは多様な視点から生まれる
・話を聞きに行く前に相手について調べ、興味関心を高めておく。相手から何か学ぶ意識で聞く。相手がどんな気持ちで話しているか想像する
・意見を求められると「信頼されている」と感じるもの
・ペーシング(話し方や姿勢を相手に合わせること)を大切に
・同じ環境に居続けると妥協が生まれる
・能力が高くても、人と協力できない人は自分1人のキャパ以上の成果は出せない
・弱みを見せなければ、まわりの人は手伝いたくても手伝えない