【感想・ネタバレ】ダーウィン事変(11)のレビュー

あらすじ

TVアニメ放送&配信の話題作!
生物学者グロスマン博士が作り出した、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーは、10年間の隔離生活を経て高校に入学する。だが、「動物解放」を掲げるテロ集団・ALA(エーエルエー)に目を付けられてしまう。チャーリーは、高校で仲良くなったルーシーをさらったALAを追い、アジトへ潜入しルーシーの奪還を果たす。壊滅したと思われるALAだったが…中心人物であるリヴェラが脱獄! そして、救出したはずのルーシーの様子に異変が……。意識はあるが、まるで「魂が抜けたような」状態になってしまう。
ルーシーが残したうわ言は「黄色い部屋」「エヴァ」「外れ落ちる」「グロスマン博士の意識の中へ」…?
「マンガ大賞2022」大賞、「このマンガがすごい!」2022(宝島社)オトコ編第10位、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞など、数々の評価を得た話題作!
海外でも、フランス・第50回アングレーム国際漫画祭にて「BDGest'Arts アジアセクション」選出、ACBD2023アジアBDなどを受賞し、世界中に拡散中!
暗躍するバイオベンチャーの研究施設がある田舎町・ユービックを舞台に、軍隊や新たな刺客も参戦し、戦闘が激化する第11巻!!

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動物実験などに対し過激な手段をとるテロ組織「動物解放同盟(ALA)」がカリフォルニア州の生物科学研究所を襲撃。
そこにいた動物を解放している中で見つけたのが、出産間近のチンパンジーでした。
運び出されたチンパンジーは無事出産をするのですが、驚くべきことに生まれた嬰児は人間とチンパンジーの交雑種「ヒューマンジー」だったのです。

ヒューマンジーはチャーリーと名付けられ、チンパンジー研究の権威スタイン博士夫婦に引き取られます。
成長したチャーリーは服を着て二足歩行をし言葉を話し、見た目はチンパンジーっぽさがありますが人間と変わらない生活を送っています。
高校に通うことになったチャーリーですが、学校では注目の的で…。

読み始めた最初は、人間を超えた生命体が生まれ人間を脅かす存在になる…といったSFかと思いました。
しかしこの物語はそんな簡単な構造ではありませんでした。

それを最初に感じたシーンが、チャーリーが学校で仲良くなった陰キャの優等生ルーシーとの会話です。
「ヒューマンジーなのってどんな感じ?」
というルーシーからの質問に対し、チャーリーは
「人間なのってどんな感じ?」
と聞き返すのです。

ルーシーは無意識にチャーリーを人間ではない異物と考えて質問をしてしまったのです。
正に「潜在的の差別意識」を比喩したシーンだと思います

また、チャーリーと両親がヴィーガン(動物への搾取と残酷さを排除しようとする考え)である事に対し、スクールメイトがヴィーガンの平等性を揶揄しました。
その際、チャーリーが平等について考えを述べるのですが、人間の考える「平等」とは異なる「平等」でした。
それは人間第一主義からするとゾっとする考えだったのです。

このように、この物語は随所で「差別」と「平等」を考えさせられます。

そんなある日、町で爆発テロが起きます。
犯人はチャーリーの産みの親のチンパンジーを解放したALAでした。
彼らは人間だけを特別視せず、すべての動物の平等を目指し、反する人間に鉄槌をくだすことを知らしめるため、更に過激な手段を選んだのです。
そんなALAは彼らの戦いにチャーリーを巻き込むことを画策します。

「人間だけを特別にする理由はあるの?」と問うチャーリーの平等はALAの目指す平等と近しいような気がします。
しかし、今まで両親としか接してきていなかったチャーリーが色々な人と出会い、多くの人間を観察することでどう変化していくのか…。

最初はSFかと思いきや、中盤はヒューマンドラマ、後半に至ってはサスペンス要素があり、1巻だけでも充実感が凄いです!!
序盤でこんなに面白くて、続きはどうなってしまうのか…。

チャーリーが生まれた意味とは?
ALAの戦争に巻き込まれてしまうのか?
気になることがいっぱいです!

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