あらすじ
その車に近づいちゃダメ! 恐怖の帝王キングの短編集
廃墟となったパーキングエリアに駐まる1台の車。不審に思って近づいた者たちは――
キング流の奇想炸裂の表題作。この世に存在しない作品が読める謎の電子書籍リーダーをめぐる「UR」。
忌まわしい恐怖の物語「悪ガキ」。アメリカ文学の巨匠に捧げる「プレミアム・ハーモニー」他、
ホラー、SFから文芸色の強い作品まで10編を収録。
巨匠がさらなる洗練をみせる短編集その1。自作解説つき。
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各短編へひとこと感想
マイル81、それまでの描写に比べて終わり方があっさりし過ぎていて拍子抜けした。
プレミアム・ハーモニー、ホラー要素なしと思っていなかったのでこちらもあれっと思いました。カーヴァーにインスパイアされたらしい。
バットマンとロビン、激論を交わす、認知症の描写がリアルで、読後感がとても爽やか。好き。
砂丘、オチのひねりが好きな人は好きかも。
悪ガキ、キングらしい不滅の悪。アウトサイダーに繋がるテーマを感じた。
死、もっと長いバージョンも読みたい。
モラリティー、面白かったです。キング作品にたまに出てくる、勇気を持てなかった側の人間の哀れさが染みる。歳をとってこういう利用される側の悲哀も理解できるようになった。こっちの方がカーヴァーっぽさを感じるような。
アフターライフ、どっちにも転びそうな終わり方がミストみたい。匙加減が絶妙。
UR、11/22/63みたいな恋情と、メルセデスシリーズみたいなバディ感を楽しめる作品。黄色いコートの男たちはアトランティスのこころか何かに出てこなかった?