あらすじ
〈ライフ・スタイリスト〉の傍らラジオ番組を持ち、多忙な日々を送る帆奈美。夫と猫との静かな暮らしは、同級生だったカメラマン・澤田炯との再会を機に崩れてゆく。想いを抑える帆奈美を逆にけしかけ、大抜擢する女優の瑤子。輝きを増してゆく妻を、しかし夫は束縛し始めて……。自由と自尊心を賭けた帆奈美の闘いが始まる。〈解説〉中江有里
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Posted by ブクログ
そりゃあ出せなかった一歩も踏み出せることでしょう。
大好きだ、と自分のすべてを包み込んでくれるメンズがいたら、
少ない勇気も振り絞れるし、ねー。
Posted by ブクログ
人生のクローゼットは無限に大きくはない。何かを選び取るには何かを捨てなければならない……登場人物たちとは何一つ似たところは無いし別世界のお話だぁと読みましたが、読後感は全く悪くなかったです。
帆奈美さんのラジオは村山さんがパーソナリティーされてるラジオみたいで村山さんの声で再生されてたし、モラハラ夫って村山さんの元夫もそうだった気が…と思って帆奈美さん=村山由佳さんに思えて仕方なかったです。
元夫が身勝手過ぎて寒気がするくらいでしたが、一旦壊れるところまで壊れるとスッキリするのかな。
誰も彼も、良い方向に進むとよいです。わたしもわたしの出来る範囲でがんばろうと、なんだか思えました。
Posted by ブクログ
気難しい女優のはずが、とても人間のできた愛情深い人。この作家特有、やっぱりあった最後の激修羅場。中学の時からずっと好きでいてくれて、最後はだらしない関係全部切って一途になってくれたカメラマン。
だらしない息子を溺愛し、夫の浮気は妻のせいだ、何でも我慢しろという昔のタイプの義母。それを継承している主人公の夫。
なんかなー、と思う設定が多かったが、女優の言葉が所々刺さった。頭でっかちにならず、もう少し自由にできたら世界が変わるかもしれない。
Posted by ブクログ
村山由佳さんの作品を初めて読みました。
- 本来、夫のいる身での恋愛はみな〈御法度〉であるはずだが、瑶子が訊いているのは、一般的なモラルでもなければ、方の下の正義でもない。ほなみ自身の〈譲れない一線〉はどこにあるかという問題だろう
美しくて仕事ができて、酸いも甘いも経験している女性が言うとカッコよく聞こえる(笑)
瑶子さんはきっとこれからも私の中に住み続けるだろうな。
叔母さんの、「最初は背伸びだって不相応だっていいの。手に入れたものにふさわしい自分になろうとするうちに、それらはいつのまにか等身大のあなたに馴染んでいく。、、自分のことを、どうでもいいもののように扱っては駄目。」というセリフも素敵でした。
私も胸を張って頑張れる仕事を見つけたい、背筋を伸ばして生きていきたいなと思わされました。