【感想・ネタバレ】高丘親王航海記 IVのレビュー

あらすじ

フリースタイル“THE BEST MANGA 2021 このマンガを読め!”第1位

美しくも不吉なる真珠とともに、天竺を目指す親王一行、
生と死が織りなす夢幻に溢れた、遥かなる旅が今、終わる。

澁澤龍彦の遺作にして、日本文学史に屹立する傑作へ挑み、
絶賛の嵐を呼んだ完全コミカライズ、万感の最終巻。

●近藤ようこ ビームコミックス好評既刊●
『蟇の血』(原作:田中貢太郎)『死者の書』上・下巻(原作:折口信夫)『五色の舟』(原作:津原泰水)
『帰る場所』『水の蛇』『月影の御母』『美しの首』『猫の草子』『説経 小栗判官』『宝の嫁』『女神たちと』(共著:河井克夫他)

●コミックビーム 公式ツイッター●
@COMIC_BEAM

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Posted by ブクログ

ネタバレ

澁澤の真髄は「少女コレクション序説」だと思うので、遺作を持ち上げる勢に与したくないと思っていた。
が、この漫画を読んでしまったら、屈せざるを得ない。
喉に死の真珠。
そうれ、天竺までとんでゆけ。
壮年が思い出す、少年期の追憶の、反響、反響、反響、反響で今の壮年期は成っている。
郷愁が現実認識の土台になるとき、人の認識は一段死に近くなる。
その遊離具合が本作のステキさ。
と漫画を読んで気づいた。

帯取っ払って、カバーをはがして広げてみたら、親王、薬子、少年、飲まんとする真珠、そうれ天竺まで飛んでゆけ、蓮の花、虎、脚、図像的な雲、山。
ピンクに浸されたシンプルなカバーなのに、精選された情報で満たされていて、これは描いた人も装丁した人も素晴らしいと思った。

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2021年12月26日

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