あらすじ
イースタ署刑事クルト・ヴァランダー59歳、数年前に町なかのアパートを出て、田舎の家に住み始めた。娘のリンダも、同じ刑事の道を歩んでいる。そのリンダに子どもが生まれた。リンダのパートナー、ハンスは投資家。父親のホーカンは退役した海軍司令官、母親のルイースは元語学教師で、気持ちのよい人たちだ。だが自らの誕生パーティーの三ヵ月後、ホーカンが失踪してしまう。ルイースもハンスも原因に心当たりはないと言うが、ヴァランダーはパーティーでのホーカンの様子にひっかかるものを感じていた。北欧ミステリの金字塔シリーズ完結。
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Posted by ブクログ
いよいよ刑事ヴァランダーシリーズ最終決戦である
このあと中編を含む副読本的な巻があるにはあるがそうなのだ
何だよ最終決戦て
ヴァランダーも59歳
デンマークの警察官の定年ていくつなんだろう?
いや今それはいいだろ!っていうのを考えながら読み進む
それにしても北欧感がすごい
仕上げてきたなー、ヘニング・マンケル最終決戦に向けて仕上げてきたなーという感じだ
有馬記念だ
今ある北欧ミステリーって結局マンケルの模倣なんじゃないか?と思えるほどの北欧感
そしてヴァランダーは警察官なのでコツコツ積み上げていく捜査がもちろんメインストリームなんだが、ひらめき型の名探偵でもあるのよ
そしてひらめき型の名探偵では珍しくひらめいたことを読者に隠さないのよ
今の言葉なんか引っかかる!みたいな
中学の先生が黒板に書いた字にアンダーラインを引いてチョークで黒板叩くみたいなね
言葉には出さないけど、これ中間テストに出すよっていう示唆ね
チョークで叩いた瞬間みんなノートを書き出すあの感じ
ヴァランダーの物語はあの感じがよくあるのよ(誰もが共感できると思うなよ)
重く苦しい北欧感全開で下巻へ!
Posted by ブクログ
刑事クルト・ヴァランダー59歳、娘のリンダも、同じ刑事の道を歩んでいる。そのリンダに子供が生まれた。リンダのパートナー、ハンスの父親のホーカンは退役した海軍司令官、母親のルイースは元教師で、気持ちのよい人たちだ。だが、ホーカンが誕生パーティの三ヶ月後に姿を消してしまう。ルイースもハンスも原因に心当たりはない。だがヴァランダーは、ホーカンの様子に違和感を覚えていた。
シリーズ第11作。例によってスケールの大きな展開。下巻に続く。
Posted by ブクログ
待望のヴァランダーシリーズだけれど、著者のヘニング・マケルはもうこの世にはいない人なのだと思い、感慨深く本に沈み込むように読み始める。
娘のリンダのパートナーの父親の失踪、そして続いての母親もまた。
「死ぬことも生きることのうち」と語るヴァランダーは一歩一歩老域に近づいてることを本人もそして読者も感じずにはいられない。
続きは『下』の感想へ。
Posted by ブクログ
ヘニング・マンケル『苦悩する男 上』創元推理文庫。
北欧ミステリーの最高峰クルト・ヴァランダー・シリーズ第11作の上巻。
リーダビリティーあふれる警察小説。失踪事件の真相は国際的な軍事衝突なのか。
父親と娘の暖かい家族の物語から始まるが、事件の影はヴァランダーの背後に静かに忍び寄る。
60歳を目前にヴァランダーは海の見える中古住宅を手に入れる。引退への道を静かに歩むヴァランダーだったが、ある夜レストランに拳銃を置き忘れたことから内部調査の結果が出るまで休暇を命ぜられる。挙げ句、休暇中に転倒して腕を骨折したり、夜間に路上で3人の若者に襲われるなど何かとご難続きのヴァランダーだった。
一方、ヴァランダーの娘・リンダも刑事となり、パートナーとの間に子供が産まれた。リンダのパートナーのハンスの父親・ホーカンは元海軍司令官で、自身の75歳の誕生パーティーを開いた3ヶ月後に突然姿を消す。ホーカンの失踪理由は全く不明で、良からぬ事態に巻き込まれたことを感じたヴァランダーは独自に調査を進める。しかし、ホーカンの妻・ルイースまで失踪し……
本体価格1,200円
★★★★★
Posted by ブクログ
ヴァランダーシリーズ最終作。
ヴァランダーも60歳となり、老後のことを考えたり、病気に悩まされたり。
しかしヴァランダーはヴァランダーであるところが面白い。
下巻、心して読みたい。