【感想・ネタバレ】幻庵 下のレビュー

あらすじ

己は負けたのか。だが――運命に翻弄される晩年。
最後の対決、そして次世代の天才の台頭。敗れざる男の物語、堂々完結。

名人をめぐる争い「天保の内訌」は意外な結末を迎え、幻庵(因碩)の人生は彷徨い始める。
妻の失踪、弟子の喪失、幕府との軋轢……そして「黒船来航」という未曾有の国難が迫っていた。
囲碁に一身を捧げた幻庵が、最後に辿り着いた境地とは?
滂沱の涙必至のクライマックスへ、破天荒な男の生き様が炸裂する!

解説・趙治勲

※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

百田尚樹作品で
一番好きな話
囲碁がわからなくても
真剣に命をかけ
戦っている
頭脳戦 
江戸時代の囲碁世界も
厳しくて
美しく感じる 

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

囲碁は弱いが、その世界観が好きな自分は面白く読めました。
が、囲碁の歴史解説書的な部分が多いので、興味が無い人には完読は難しいのではないでしょうか。

解説で趙治勲名誉名人が言っています。「囲碁は勝敗がつくゲームですが、打つ手によって感動がある芸術でもあります。力量が無い人に簡単に理解できる世界ではないし、私自身はそれでいいと思っています」と。

囲碁好きが囲碁の世界にどっぷりハマれる、自己満足感を充足するのに似た読後感でした。

0
2025年03月06日

Posted by ブクログ

江戸時代の碁打ちで、名人にはなれなかったが最強と目された玄庵という人物の物語であったが、惜敗の話ばかりが印象に残って、結局、強かったと云われてもしっくりこなかったの感。

巻末付記のAI碁の解説は驚き物であった。

0
2021年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

囲碁をまったくやったことがなく、これを読んだのでハネやらツケやらキリやら用語が難しかったが、そこは意外な手なのか、攻めの手なのかだいたい解説付きなので雰囲気はわかった
幕末の激動直前の、人々が囲碁に熱中できたある意味平和な時代が産んだ、様々な闘いに魅せられた
あまり会話などはなく、作者の語りの文が多いので、躍動感や登場人物の人間らしさはそこまで感じなかったが、
対局中に血を吐く人が2人も出るとは思わず、おもわずツッコんでしまった
最後は夢中になって読んでいた

0
2021年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幻庵の人生は、名作「白い巨塔」を見ているようだった。「白い巨塔」の財前は教授を、玄庵は名人を目指したわけだが、渦中の中では、本当に求めていたものが見えなかったのだろう。
面白かった。

0
2020年12月11日

Posted by ブクログ

江戸時代の碁が、現代でも生きている。
こんなに明確に残る歴史って、あまり無いなと感じました。
ルールは全く分かりませんが、引き込まれました。

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2020年09月26日

Posted by ブクログ

囲碁の道。AIの進化があり、新しい目で囲碁の世界を見る若手が出てくる。どの世界も変わっていく。そしてその変化が新しい道を作り新しい世界を創る。
おもしろい。
色々な世界が集まっているこの世界はもっともっと面白い。

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2020年08月18日

Posted by ブクログ

百田尚樹『幻庵 下』文春文庫。

幕末期、後に幻庵と呼ばれる囲碁界の風雲児の生涯を描く長編小説の下巻。

中巻の終盤から下巻の展開は面白い。短気者の自分には上巻から中巻にかけてのゆっくりとした展開が耐えられないだけなのかも知れない。

結局、因碩らを策略に嵌めた丈和が名人碁所となり、因碩の名人碁所への道は断ち切られる。

人生には必ずそういう場面がある。その後捨て鉢になり、自分を見失うか、さらなる高みを目指すかで未来は違って来る。人生の山と谷、それを機微と感じ、どのように振る舞うかで、その後の人生は決まる。

もはやこれまでかと思われた因碩にも好機が巡って来る。昇段を巡る丈和の悪事が露呈し、丈和は名人碁所から隠退する。因碩は自ら名人碁所を願い出るが……

本体価格660円
★★★★

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2020年08月14日

Posted by ブクログ

いよいよ名人を賭けた戦いに。
ただし、囲碁での勝負ではなく、政治的駆け引き。
それが史実だとしても、何だかモヤモヤとした思いが残る。
あの勝負所で全力でぶつかり合ってほしかった!

全盛期を過ぎた主人公たちの世代を追い越して、次々と現れる才能たち。
そしてエピローグで語られる棋士たちの生き方。
先代の築いた歴史を、学び引継ぎ新たに築いていく棋士の足跡には重みを感じた。

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2022年12月04日

Posted by ブクログ

幕末の時代、囲碁の風雲児と呼ばれた幻庵の生涯を語った物語。
どこまでが史実で、何が創作なのかわかりません。
なので、どちらかというと囲碁ドキュメンタリといった感じです。
囲碁の知識がないと、読み進めるのは辛そう

下巻では
ついに丈和は名人に就任。因碩はまだあきらめません。
弟子の赤星因徹を鍛え、因徹に丈和と打たせます。
しかしその因徹も病から命を失います。

全てを失った因碩。
しかし、好機が..名人丈和が名人碁所を私物化したとして、退隠させられてしまいます。
再び、名人への道が開かれます。
因碩は名人になることができるのか?


物語を通して、さまざまな戦いが語られていますが、残念ながら熱くはなれませんでした。
また、正直盛り上がりにも欠けます。
それが故に、小説・エンターテイメントというより、ドキュメンタリという印象。

しかし、囲碁が好きな方にはお勧め

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2022年05月01日

Posted by ブクログ

自分は将棋や囲碁のルールが全く判らへんのやが、1ヶ月以上かかって何とか上中下3巻完読や。囲碁好きには堪らん小説やろなぁ。しかし麻雀好きな自分にとっては、阿佐田哲也の牌符が有る小説の方が馴染むな。

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2020年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

江戸時代の囲碁の名人を巡る争い『天保の内訌』

主人公の因碩の人生も翻弄される!?

因碩は、孫子の兵法を齧ったせいで名人になれる可能性を自分で潰してしまった。周りを動かして丈和に先知をぶつけて漁夫の利を得ようとした事。また名人になった丈和に弟子をぶつけて弟子を殺してしまった事。に悉く失敗・・・
碁の家元で尚且つ当代において並ぶもの無しの武勇を誇れば自分の棋力を信じて猛将の如く挑まなかった事が非常に残念でならない。
策を弄する者は策に溺れるが如きの顛末となっております。


何れにしても作中に登場する棋士を『終末のワルキューレ風』に全盛期の時のまま復活させて、皆んなでリーグ戦からの決勝トーナメントにて誰が最強か決めて欲しいと思いました。

囲碁の事はルールもろくに解りませんが本作を十分に楽しむことが出来ました!

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2020年10月01日

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