あらすじ
ぼくたちがめがねを割ったせいで、けがをした江本。病院にあやまりにいったぼくに、江本はいった。 「きみたちは、うまく先生をだましたつもりでも、ぼくはそんなことで引きさがるつもりはないからね。必ずリベンジするよ」 その日から、ぼくと江本の奇妙な関係がはじまり、少しずつ、ぼくは江本のことがわかりはじめた──。新学期、みんなの前に立った江本が言った言葉とは? 気まずいできごとではじまった、二人の長い時間。仕返しよりも大事なことってなんだろう。 少し変わった友情の物語。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
雨続きで、クラスも僕(沢田直人)も苛ついていた。10日ほど前に転入してきた江本は、太っていて、とろくて、分厚いメガネをかけていて、なんだか女っぽいので、影でオネエと言われていた。その江本がぶつかって、僕のペンケースが落ち、大切な鉛筆キャップが壊れてしまった。僕は江本のメガネをクラスのみんなと投げ合った。江本は這いつくばって泣いて「やめてよ」と言った。偶然 教室に入ってきた女子に踏まれて、メガネは割れた。
江本は帰り道で歩道を踏み外して足を骨折、入院した。
先生がクラスのみんなに問いただした時、みんなで口裏を合わせてウソをついた。江本が女の子のスカートをのぞこうとして、転んで、メガネが飛んだところに、そしてメガネが割れた・・・というウソ。
僕は息苦しくなった。あやまろう。
しかし、一緒になってメガネを投げていた山下と橋口はそう思わなかった。
僕は一人で病院に行った。そこで、江本は思いがけない事を言った。
「きみたちは、うまく先生をだましたつもりでも、ぼくはそんなことで、引きさがるつもりはないからね。必ずリベンジするよ」と。
そして、僕は江本の言いなりに、パシリのようになった。・・・
江本はどんなリベンジを計画しているのか。
それは実行されるのか。
江本にはむかつくが、江本の事を知っていくようになる。
ラストは江本も、沢田もかっこいい。男子の友情物語。