感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
面白い…!
読み進めていくにつれて、過去と現在が繋がっていく快感が凄い
一部では深夜に出歩いていた15歳の少年が連続殺人犯に間違われて、警察に追われ死亡する。
その家族が壊れていく様子が描かれている
二部では、普通の家庭だと思って居た家族で、旦那が重要参考人となる。
旦那は職場の女性と不倫しており、その不倫相手がある日殺害された。まもなく旦那が行方不明となり、旦那を追う警察、奥さんの周りの人々の話。
上記の一見関係ないかと思われる2つの事件が、交錯していって…
と言う話。
冒頭から気になって居た、少年の家出理由にはゾッとした
賢く、優しい溌剌とした少年の心の内側には、加虐性質を持ち合わせて居たり
肝っ玉母さんのような母親が子供の死をきっかけに、心を病み殺人までに手を染めてしまったり
人の二面性や外側からでは分からない闇を感じる作品でした
Posted by ブクログ
一部は、高校に合格したお祝いの夜、水野大樹は夜中に自転車で家を抜け出し、途中、逃走犯を捜索中の警察官が職務質問しようとしたところ逃走し、トラックに衝突して死亡してしまう。
何を彼は何をしていたのか?彼はなぜ逃げたのか?彼はなぜ死ななければならなかったのか?
何も分からないまま、母親は周囲を攻め、家族を攻め、自分を攻め続ける。必死な姿が痛々しかった。
二部では、事故から15年後、女性が絞殺され、不倫相手の百井辰彦が重要参考人として手配されるも、行方不明。百井の母親も息子の無実を信じ、無事を心配し続け、嫁に疑念を向ける。
三ツ矢刑事と田所刑事が事件を捜査する中で15年前の少年の事故が絡み合ってくる。それらを紐解くことで、真相が明らかになる。犯人を知り、その動機が自分勝手と言い切るには悲しくて重たかった。
大切な息子を失い、平穏な日々が一変した母親達の叫びが辛かった。母親は、自分が思う愛する息子像とは違う息子の姿を教えられると、やはり受け入れ難いものなんだろうなぁ。
Posted by ブクログ
ぐいぐい読み進められる。
読んでいる途中も読後感も哀しくて怖い。
大切な人を急に亡くすことで、今まで見てきた世界が一気に変わってしまう切実さと、どんな人でもいろんな面があり、可愛い我が子にも知らない一面があるということ。当たり前だけど、改めて考えさせられた。
全てを理解しようとする傲慢さ
オチが完全に自分好みでした。
知りたいと強く願い続けていれば必ずそのゴールに辿り着けるという思いもある一方で、人間の行動や感情なんて、他人がどう足掻いて知ろうとしても、全てを理解することは不可能であり、傲慢な行為に過ぎないということが、この小説を読んで思い知らされました。
途中様々な家族が出てきて、頭が混乱しそうでしたが、それぞれの家族の1つの事件を通した繋がり、背景を知れば知るほどゾクっとさせられ、ページを捲る手が止められませんでした。
おもしろい
なかなか面白かった。最初から最後までなかだるみせず読めた。気がつくともうこんなに読んでいたのかとびっくりするほど夢中になれた。特に感動などはないけれど、面白かった。続きがあるようなので読んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
星3.5
久しぶりのミステリー。まさきとしかさんを読むのも初。
女性が、男性の死体を、普段運転しない車で運ぶとかできるのか疑問なところもあったが、続きが気になり一気読み。
最後は、朝井リョウ作『正欲』を思い出してしまった。
救いは、野々子の母と三ツ矢。
続編も読んでみたい。
Posted by ブクログ
2024.416
2つの事件がどう絡んでくるのだろうとわくわくしながら読み進められた。
子を亡くした親のその後をリアルに細かく描写しているのは新鮮だった。
自身も子を持つ親として、突然我が子を失ってしまったらいづみのようになってしまうのかも、と思う。
Posted by ブクログ
母の男児に対する心理描写が絶妙だと思った。話の内容も全く関係のないと思わせる2つの事件が繋がっていくのは見事でした。ただ、びっくりしただけで止まっていたトラックにぶつかって死ぬ?と思ってしまった。続編も読んでみます。
Posted by ブクログ
展開が気になり一気に読めた。
文章がとても読みやすく、余計な描写や喩えがないのも好みだった。
子供を亡くした母親の心情をものすごくリアルで、うまく表現していると思う。子供、特に男の子を亡くした親たちが出てきたが。息子を亡くした時に自分もこうなるのではと言える。
二つの関係のないような事件が結びつく瞬間が、あっさりしすぎていた。
残念な点
三ツ矢刑事のキャラクターが、シリーズ化されてから確立するかもしれないけれど、この小説の中では突出した魅力がないと感じた。ただなぜなんだ、理由が知りたい、だけでは弱い。かなり風変わりという設定の割に、特に事件にピンとくる能力もないし、刑事としてはぼんやりしすぎる。
わたしがキリッとして独断で捜査を進め、意外なところからピンとくる刑事像を求めているだけかもしれないから、まあ、こんな刑事さんがいてもいいかもしれないが。これからのシリーズに期待。
終わり方について
この終わり方は私は嫌いだった。
モヤっとする感じがあった。
この作者の作風なんだろうな、キャラクターもボヤッと、終わりもボヤッと読む人に半分委ねる感じ。
推理小説は、キチッと、しっかり、解決してほしい。
私はそう感じてしまう。
ただ、文章が読みやすく、ここ最近で一番熱中して読んだので次のシリーズも続けて読もうと思った。