あらすじ
お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる……季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る。(解説・柳家小三治)
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Posted by ブクログ
日本は日本の文化をもっと誇っていいと思うんですよね。そういう、日本の良さを味わえる一冊だと思います。
日々を「良い」「悪い」とカテゴライズするよりも、日々を純粋に味わって行く歓びを思い出しました。悪い日なんてなくて、一日一日をもっと深く丹念に味わう術を、私たちは持っていたんだと思います。私はそういう感性の中に、日本人という民族性が見つかるんだと思います。
やるべきことに忙殺される日々の中で、そういう気付きを得られる瞬間を、私は持っていたい。
「日々是好日」この言葉をそっと胸に。また読みたい本でした。