あらすじ
わが子への怯え、親への嫌悪。誰も感じたことがある「親子の困難」に対し、名文家・内田樹さんが原因を解きほぐし、解決のヒントを提示します。それにしても、親子はむずかしい。その謎に答えるため、1年かけて内田親子は往復書簡を交わします。「お父さん自身の“家族”への愛憎や、恨み、思い出を拾い集めて文字に残したい」「るんちゃんに、心の奥に秘めていたことを語ります」。微妙に噛み合っていないが、ところどころで弾ける父娘が往復書簡をとおして、見つけた「もの」とは?
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Posted by ブクログ
内田樹が最高だと話したら同僚が貸してくれた、私にとって2冊目の内田樹。
樹さんだけじゃなくてるんちゃんも最高だなんてね!
・変わらない友情とは変わり続ける友情(るんちゃん)
・自分について語るというということは、自分という美術館で個展を開くためにキュレーションするのと似てる(内田樹)
・相手のことを共感できないようなことって自然だし、それでも一緒にいて楽しいと思えたりするのってすごく良くない?(樹)
・お金は動くという性質しかないから動かしてやらないと。お金を動かしてたら、自分の元に「いえーい!動かせえもらえる!」ってわかってるお金がやってるからまたお金を動かす→お金が入ってくるのループ。(樹)
・自分にできることをしてその対価をもらうのが経済(樹)
などなど、名言・名考え?ばかりでした。
読んでよかった
Posted by ブクログ
内田樹の等身大の姿が垣間見える貴重な本だと思う。それもまた、みんながとりあえず信用することができるだけの情報を出しているだけだと内田樹は釘を刺してはいるけれど。それでも今までの内田樹が発する言葉から窺い知れる姿とはずいぶん違う像を見ることができた。
るんちゃんの洞察力もさすが。この人の言葉選びと視点は希有のものだと思うので、そのうち本を書くだろうな。
それにしても、内田樹が30代後半の娘をまるで10代の子どものように娘に語りかけるのは最後まで違和感ありました。どうなんでしょう、これ。
とはいえ、愉快に自由に過ごして欲しいという親心は共感できたし、カッコつけずに話そうという姿勢はやはり内田樹だなと思ったので、読書としては面白かったです。