あらすじ
12世紀が終わる頃、神聖ローマ皇帝とシチリア王女の間に一人の男子が生まれた。少年は両親をはやくに失い、絶大な権力をもつ法王の後見を受けたが、帝位に登り、広大な領土を手中にすると、法王との関係が緊張。法王に十字軍遠征を約束するが、剣ではなく交渉を選んだことでますます反感を買い、ついには破門に処されてしまう……。生涯を反逆者として過ごした中世を代表する男の傑作評伝。
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Posted by ブクログ
塩野七生先生が描きたかったという、皇帝フリードリッヒ二世。
中世では、異端ともされてしまうくらいの圧倒的な先駆者。神聖ローマ帝国の皇位とともにシチリア王国の王位までももちながら、イェルサレムを無血開城してしまい、ローマ法王に破門されてしまったりもする。彼の信念は貫かれており、「皇帝のものは皇帝に。神のものは神に。」であった。だからこその、イスラムのスルタンと学問での友達にもなれたのだろう。
時代が時代ならば、もっと名君として君臨できたのではないだろうか。
彼の一生を描くには、ローマ人の物語やヴェネツィアの物語、十字軍の物語などなどの前段階がないと書けないような濃厚な作品に感じられた。
Posted by ブクログ
恥ずかしながら、皇帝フリードリッヒ2世という人をこの本を読んで初めて知った。
法王vs皇帝
最初の法王、皇帝を御すべく送り込んだ正妻もお目付け役も、結局フリードリッヒの味方になってしまっていたのは皮肉。
子育て
意外なことに、彼のような人でも一人目の育児は思い通りにはいかなかった。況や我々庶民に於いてをや、である。
ところで、他の作品を読んだときにはあまり感じなかったのだが。本作では筆者の文章のクセというか同じような言い回しがちょいちょい出てきて、少し鼻につく。
「〜ならば・・だった」とか「〜笑ってしまう」、特に必要のない「〜のである」など。