あらすじ
累計290万部突破。直木賞を受賞した大ベストセラー!
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。
福山雅治主演で2008年に映画化され、堤真一、松雪泰子の熱演も話題になった。
※この電子書籍は2008年8月に文藝春秋より刊行された文庫を底本としています
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
深い献身の愛が、こんなにも切ない結末になってしまうとは。数学者の石神は、天才で論理思考だけど、恋愛に関しては一途で真っ直ぐでピュアな人。なぜだか靖子に対しての応対は重たく感じなかった。普通は、殺人事件が起きて、犯人を探すストーリーだが、この小説は、一番最初に犯人がわかってしまう。そこから始まるストーリー、展開が新鮮で面白かった。
娘さん、どうなったんだろ
Posted by ブクログ
事件の真相が最後まで分からなくて、分かった時にアッとなったし、タイトルの献身っていう言葉がぴったりの作品だなって思った。
登場人物がみんな幸せになれなそうでやるせなさを感じた。
Posted by ブクログ
皆さんは、普段何気なく使う『献身』という言葉の意味について、少し深く考えてみた経験はおありだろうか。
Wikipediaにはこう書いてある。
「自分の利益を顧みずに、他者または物事のために自己の力を尽くすこと」
このように非常に美しい言葉なのだが、この行為は道徳的な観念と、果たしてどこまで合致するものなのだろうか。
自分や他者の感受性をノイズとして排除し、感情を自身の中で極端なまでに抑制する、知的で合理的な、きわめて賢い人物。
きっと皆さんの周りにも、そういう方が何人かは、いるのではないだろうか。
この作品の主人公・石神は、まさにそのような人物である。
そしてこの系統の人間の常として、彼は若い時代からずっと理系学問、つまり数学に尽くしてきた。
「数学しか取り柄がない」という彼自身の言葉は決して謙遜でも誇張でもない。逆に、この言葉にはどこか矜持のようなものさえ感じられるのだ。
彼は文字通り数学にその身を捧げてきた人物なのだから。
さてそのような、冷徹とさえ言えそうな理知的な人物が、感受性の極致とも言えそうな、特定の他者に対する『愛』という感情をきわめて強く胸に抱いたとする。
その後の彼の内面では、果たしてどのような葛藤や、矛盾した想念が渦巻くことだろう。そしてそれは彼をどう行動させ、どのような結末に向かわせるのだろうか。
著者の東野圭吾さんは、このような壮大な思考実験を敢行し、ひとつの事件という枠組みの中で、客観的視点から物語を展開し、見事に結論を導いてみせる。
この作品を読み始めて初めに思ったことは、主要な登場人物のほぼ全員がそれぞれ固有の理念や魅力を備えている、ということだった。
それは僕に、追われる側も追う側も両方とも応援したいという、矛盾した感情を生じさせた。
そして、こんな甘い感情を彼らに抱いてしまう僕は、きっと刑事には向いていないと思った。
さてそのようなことはさておき、本題に入ろう。
ネタバレ要素が多分に含まれるので、この小説や、それを基にした映画、ドラマに興味のある方は、ブラウザバックをお勧めしたい。
石神は愛する女性、花岡靖子と、その娘、美里の罪を隠匿するために、きわめて複雑かつ巧妙な策を練り上げる。
これは彼の献身の主な対象が、数学から靖子へと、速やかに移行したことを意味するのではないだろうか。
だがそんな彼も、旧友である物理学者・湯川が、まさか草薙刑事の友達でもあったことまでには考えが及ばなかった。
刑事たちの目をはぐらかすことには成功するものの、論理的洞察力のきわめて優れた湯川に次第に追い詰められていく石神。
ここで、万一のそのような事態の噴出も見越していた彼は第二の献身に移る。そのための手段も予め完全に用意してあった。
彼は靖子への献身を完璧に遂行することを最終目標として、自分自身をこの事件から絶対に逃れられないようにするため、恐るべき手段を取ったのだ。
その仕掛けはきわめて非道徳的なものであり、それゆえに自他の両者に対して破壊的でもある。
思えば序盤、石神が靖子に『私の論理的思考に任せてください』と言った時から、この破滅的なシナリオは完成されていたのかもしれない。
かなり大袈裟な話になるが、この地球上で、論理的思考を駆使して科学を発展させてきた人類は、その過程で、世界を壊滅させる危険性をはらんだ道具をいくつも入手してしまった。
そしてその破壊的活動は、今も世界のどこかで粛々と行われている。そういうことも鑑みると、人が論理的・創造的であるということは、破滅的であることと表裏一体なのかもしれない。
ともあれ、靖子への愛が冷めたかのような三つの書簡の中に、ひっそりと挟まれた手紙の一文は、きわめて尊い何かを物語っている。
愛する人の幸せのためなら自分の身を犠牲にすることも厭わないその姿勢は、ただ単に『献身』と呼ばれるものより、もっと深いものを含んでいるような気がしてならない。
石神は知的な人物で、感情を軽視していた。だがそんな彼も、愛という感情には逆らうことができなかった。それは論理や知性で片付けられないものだからだ。
そして一旦それに支配されたが最後、もっとも一直線に献身的に対象に突進することができるのは、案外この手の類の人たちなのかもしれない。
たとえそれが、どんなに破滅的なものであったとしても。
ラストの彼の慟哭は、人間の表層的な知性や感性といった部分より、もっと深いところから発せられているように感じた。
石神の魂の叫びは、きっとあなたの心も震わせるはずだ。
Posted by ブクログ
天才ガリレオシリーズの大傑作。天才物理学者vs数学者の攻防が面白い。
終盤明かされる、犯人の取った行動には鳥肌。
理系の最高峰の対決なのに、犯人に気づくことになった理由があまりにも人間味があり胸を打った。
ミステリ不慣れな方にも間違いなくオススメできる名作。
Posted by ブクログ
東野圭吾ミステリー不朽の名作。
二人の天才が生み出す謎と頭脳戦の物語。
語り尽くされたであろうサスペンスの圧倒的傑作。
サスペンスの醍醐味である「犯人探し」とはまた違ったベクトルで進んでいく物語、読者にのみ突き刺さる巧妙なミスリード、張り巡らされた伏線、これはミステリーか、それとも頭脳戦か。
その答が分かるとき、きっと貴方に耐え難い衝撃を与えることと思います。
映画化もされた名作、サスペンス好きで読んでないという方がもしいれば、手に取ってみることを強くお勧めします。
Posted by ブクログ
皆さんおっしゃる通り、切ない。
石神は刑務所にいても数学に打ち込むことができ、母娘が幸せであれば、もうそれだけで石神にはハッピーエンドだったのでしょう。
靖子はいったんは工藤から贈られた指輪をはめてみて、石神の言うとおりに生きようと決断しかかります。
しかし、娘のリストカットがその決断を覆させました。「このままでは娘が壊れる」と考えたのでしょう。
美里は石神を信頼しており、自分たちの罪をかぶって石神が自首した(第2の殺人は知らない)ことが耐えられなかった。また、工藤と母の関係も受け入れられなかった。美里目線ではそのようなことだったのでしょうね。
さすがの石神も娘の心情までは読み切れなかったということでしょうか…。
湯川は石神のことを「純な男」と言いましたが、まさにその愛は純愛でした。
ミステリーであり、純文学。
素晴らしい作品でした。
なお、家内もこの本を以前読んでおり、「切ないね」と言ったら、「あそこまでする~?」というガッカリな感想が返ってきました…w。
Posted by ブクログ
映画とほぼ同じだけど、内海刑事がいないのと雪山の話の部分はない。読んだ感想としてはすごく面白い。石神とガリレオこと湯川がかっこいい。2人の天才のそれぞれの苦悩とそれに対する答えは痺れました。余談ではありますが、この作品は映画⇒原作の流れで触れたんですが、堤真一さんの石神は演技凄いですね。映画見たときから凄いと想いましたが、原作を読んで改めてそう感じました。原作でも石神はカッコいいのですが、それをみごとに演じてたんだなと思いました。映画、観たくなりました。
Posted by ブクログ
映画が好きすぎて何度も見てるので、
小説の方もいつか読みたいと思っていた。
ガリレオシリーズ自体初めて。
勝手に小説は難しそうな印象を持っていたけど読みやすかったしおもしろかったー!
事件の真相については、記憶を消して読めたら衝撃だっただろうな~
と思いつつ、ラストは小説でも泣けた。
小説では石神や、石神と湯川の関係性がより魅力的だったなあ…だからこそ切ない。
読み終えて、あらためてタイトルが良すぎて心に沁みた。
中盤で湯川が石神に投げかけた問い
「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとでは、どちらが難しいか」も、
後半でそれに返すように石神が湯川に投げかけたP≠NP問題
「自分で考えて答えをだすのと、他人から聞いた答えが正しいかどうかを確かめるのとでは、どちらが簡単か」も、
天才vs天才って感じでワクワクした。
全体的にすごいんだけども。
シリーズの他の作品も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
テンポよくあっという間に読み終わりました。深い愛情の形がなんとも切なく、登場人物がみなそれぞれの辛さを感じていた事でハッピーエンドとは言えないけど、読み終わった時には不思議と心に暖かさも残るストーリーでした。
Posted by ブクログ
未読作品のはずが、読後感でいっぱい。随分前に、映画見たこと思い出した。なので、ストーリー展開はわかっていたが、ドンドン話に引き込まれてしまう。東野作品の最高傑作のひとつで間違いない。
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ストーリーが文句なく面白い。
久々に読む手が止まらない感覚を味わえた。
愛とは何か、他人を愛するとはどういうことか。
自分だったらどうするか、想像しながら読んだ。
Posted by ブクログ
最後のアリバイ工作だと思っていたのが実は親子を庇うためだったとかそれでも償うことを選んだ親子とか最終盤の展開がとことん良い。間違いなくガリレオシリーズの中で最高。
Posted by ブクログ
高校ぶりの再読
全てを忘れすぎていて、本当に再読なのか疑った
めちゃくちゃ良かったし、クソ楽しめた
さすが名作のエンタメ性はもちろん、圭吾の小説しばらく読んでなかったけど、やっぱ彼が書く愛の形が貴重すぎる
もっと色々読みたいな〜読みたい本が多すぎる!幸せなことだ
Posted by ブクログ
『本物の愛』とは何か。
愛する人のために、自分がどこまでの犠牲を払えるか。愛する人の幸せのために自分を犠牲にする石神の完全犯罪、それを紐解いてしまう湯川。
石神の行為は許されるものではないが、湯川の石神に対する友情にも感服した。全てを彼女に知ってもらった上での本作のラストシーン、涙なしには見られない最高傑作。
Posted by ブクログ
映画を観てたからストーリーは知ってたけど、原作はさらに素晴らしい。
文章がとにかく読みやすい。スルスル読める。
描写の美しさ、斬新さ、特徴的な文体、とか作家に大事なことはいろいろあるけど、文章の読みやすさが何より大事だなと感じさせられた。
登場人物たちの性格、感情の動き、行動の一貫性も素晴らしい。何のひっかかりも感じず、世界に没頭できた。
湯川の苦悩。石神の気持ち。
そして壮絶なラスト。心が激しく揺さぶられた。
紛うことなき名作。
Posted by ブクログ
切ない結末だったけどめちゃくちゃ面白かった話。最初から積み上げられた登場人物などに対しての気持ちが最後の最後でひっくり返る所が凄かった。正にミスディレクション。最後の章を何回も読み直しちゃった。
Posted by ブクログ
心にグサグサとくる感動的な話。
映画の方を先に観ていたけど、原作もやはりいいなぁ。
トリックも素晴らしいけどやっぱり石神の人間模様がいちばん心にくる。
花岡靖子に渡した3通の封筒と一緒にあった手紙の文章を読んで泣けてきた。
『工藤邦明氏は誠実で信用できる人物だと思われます。彼と結ばれることは、貴女と美里さんが幸せになる確率を高めるでしょう。私のことはすべて忘れてください。決して罪悪感などを持ってはいけません。貴女が幸せにならなければ、私の行為はすべて無駄になるのですから。』
これは涙なしには読めない。
石神が自殺しようとしていたところにちょうど訪問した母娘に感じた石神の感情にも泣けてきた。
人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。
素敵な言葉。
また映画も見返したいなぁ。
堤真一の演技でボロ泣きした記憶がある。
Posted by ブクログ
湯川と石神の賢さに圧倒された。創作において自分以上に頭の良いキャラクターを作り上げることはできないとどこかで聞いたことがあるが、それを踏まえると東野圭吾さんの聡明さを節々から感じる。
最後の石神の、「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」という言葉が印象に残っている。靖子が、弁当屋の夫婦は石神が靖子に好意を持っていると言っている、ということを石神に告げた時に石神はまた容姿のことをからかわれているのだろう〜といったようなことを考えている。湯川はダルマの石神というあだ名を敬意で使っているが、一般的には丸いシルエットの人をダルマと呼ぶのにあまり良い気持ちはしない。石神は論理を重視するので人からの好意は興味ないんだろうけど、人間であるから傷つく心はあるだろう。人を傷つけるのが人なら、人を癒すのも人だという言葉を思い出したなぁ。ミステリーだけど、ヒューマンドラマでもあるよね。途中まで読んで他のことしようとしても気になって仕方なくて、一気に読み進めてしまった。
堤真一さんの演技がすごい〜という話を聞いて映画を先に見たんだけど、確かに堤真一さんすごかった。映画でストーリーを知っていても尚、面白い小説でした。
読んでからしばらく経ってもこの作品のことを考えるんだけど、途中石神がストーカーみたいになった時、やっぱりそうなっちゃうかぁと多少の不気味さを感じたんだけど、最終的にストーカーの犯行にするための場面だったんだ⋯⋯というのに今更気づいて、騙されたしまさに「献身」だと感じてる。
Posted by ブクログ
愛が何なのかわからない
庇う事が愛なのか、それとも相手が人として正しく生きるのを支え、待ち続けるのが愛なのか
私は、もし「靖子が自らの罪と向き合うのを支え、待ち続ける」という愛を選べたなら、それは彼女の愛を尊重する、もう一段成熟した愛だったのかもしれないなと思った。
愛と傲慢って紙一重なのかもしれない
その愛は果たして相手の為か、それとも自分の為か
初めてのガリレオシリーズでしたが物語として、ミステリーとしても面白かったです。
他のシリーズも読んでみたい。
とてもおもしろかった
東野圭吾さんの小説を読んでみたくて、初めて読んだ作品が「容疑者Xの献身」でした。最初から最後までハラハラして、おもしろかったという言葉が頭の中に広がっています。また、東野圭吾の作品を読みたいと思いました。
さいあい
急に読みたくなり、再読しました。久々の湯川准教授との再会だったので、自分なりの湯川准教授を思い描きながら読みました。天才と言われながらも、できの悪い生徒相手の高校教師の石神。湯川准教授との対比がもの悲しく感じられた。隣人の花岡親子への自己犠牲的愛情。靖子の最終決定を促したのか娘の美里だった。映画の主題歌「最愛」がキーワードだったんだなと、こころが締めつけられました。
Posted by ブクログ
とても読みやすくサクッと読んでしまいました!
ほぼ?一方的な愛!
しかし少し気になるのは…娘さんがどうなったのか?どうなっていくのか?とかそこら辺ですね〜
Posted by ブクログ
ずーっと読みたかった名作!!!
全く読めない展開だった。そしてこの話何より切なすぎませんか??
殺された冨樫以外みんな元々は悪い人じゃないのに誰も幸せになれないお話な気がする。
さすが東野圭吾、相変わらず一気読みできる素晴らしい作品だった!
Posted by ブクログ
読み終わりました。
東野圭吾2作品目非常に読みやすくてよかった。
トリックは思った通りだった。
娘が自殺未遂をした事がお母さんが出頭したきっかけになったのかな。愛ってすごいね。、
Posted by ブクログ
東野作品の中で1番か2番くらいには好きな作品でした!トリックとしてはありふれてるものかもしれないけど、ほかのミステリー小説にはない感情が苦しい切ないシーンもあって読み応えありました。加賀さんシリーズは好きで読み進めていますが、ガリレオシリーズもなかなかおもしろいなと気づきました。これからはガリレオシリーズも積極的に読み進めたいと思います!
Posted by ブクログ
ミステリーの傑作。
事細かな場面描写により、その場面に自分もいて一緒に捜査をしているような感覚になる。
テンポの良いストーリーと特徴的なキャラクターが魅力の一つ。
意外とあっさり謎が解けたと思いきや、終盤にもう一つ仕掛けがあり、まんまと騙されました。
Posted by ブクログ
初めて東野圭吾作品を読んだけど、時の流れと今誰の目線なのかがスムーズに読み込めたので状況把握しやすくてスラスラ読めた。面白くて1日で読んじゃった。最初から犯人が分かっててこの後どう持っていくのかなと思ってたけど、私自身も石神の思惑通りに考えさせられてた、事件当初から見直してみたりした
細かい所まで2人のためを思う石神の想いが貫かれていた、
石神にとって花岡母娘がどんな存在だったんだろうと考えるとすごく切ない、喜ばしいような、悲しいような、、、
ストーカーの説明の紙に書いてあった工藤を勧めるような文章を見た時から最後まで胸が苦しくて泣いてしまった、
ラスト靖子が目の前に現れた時絶望の中にプラスな気持ちはあったのかな、少しでも報われたと思えたのかな?あまりそう思えないラストでより1層苦しかった。
また時間が経ったら読んでみよう、映画も他の作品も読んでみようと思った。
Posted by ブクログ
ずっと読みたいと思ってた超有名作品をやっと読めました。期待通りの読み応えでとてもよかった。
ラストを読んだのが昼間だったけど、夜だったら涙なしには読めなかった、あぶないあぶない。
自分が理系出身なので、東野圭吾や森博嗣の理系ミステリはとても親近感わくので大好き(この作品の本質はそこではないけども)。そして、男性としては石神にも工藤にもとても共感できる部分があった。みんな幸せになればいいのに。。。
最後で核になったのは、娘の美里でしたね。石神も靖子も美里の気持がわかってなかった。しっかりしたいい娘ですね。
ミステリのトリックも、読者も騙されましたね。途中から意識してなかった日付が出てきて、誘導されましたね。読者は犯行をしってるし、アリバイが無いのもしってるはずなのに、曖昧なままにしてるので、警察同様にアリバイトリックばかりに気がいってしまいました。
ミステリとしても、物語としてもとても凝ってて話題になるのも納得の作品でした。
Posted by ブクログ
映画で観たことがあったこの作品。
映画の中では疑問に感じる点が多々あったが、本を読んで納得。
やはり原作が1番とあらためて気付かされました。
東野圭吾らしい人間味溢れる殺人事件、こんな表現が存在するのか分かりませんが私にはしっくり来ます。
登場人物全員が主人公に感じるような濃いエピソードになっています。
実におもしろい
いかにも東野圭吾作品といった印象。
まさかのトリックに驚く。
持てない中年男の純情も描いており、
非常に共感できる。
この作品、映画化もされていて、
そちらも傑作なので、是非見ていただきたいのだが、
原作も、さすがに面白い。