【感想・ネタバレ】TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す 11 下 ~ヘンダーソン氏の福音を~のレビュー

あらすじ

氏族“剣友会”の面々を引き連れて訪れた馴染みの荘で、動死体(ゾンビ)の軍勢の襲撃を受けたデータマンチ転生者エーリヒ。彼は隠していた魔法の使用も解禁することで絶望的な状況を打破し、仲間達と共に荘の防衛に成功した。
犠牲を出しながら得た辛勝を噛みしめる中、これまでの事件の裏に辺境全域を巻き込む陰謀を察知したエーリヒは元雇用主アグリッピナに接触を図る。そして想定をはるかに超える状況のまずさを知らされ、事態を収束させるべく行動を開始するのだった。しかし黒幕の振りまく戦火は既に辺境の各地へ及んでいて……!?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、大混戦の第11幕が終幕!

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もはやクドいとすら評される、濃厚な描写で紡がれるステ振り異世界ファンタジー!

TRPGをこよなく愛した前世を持つ主人公・エーリヒ。
彼が転生の際に得た権能は、ストックした熟練度を自分好みの技能に割り振ることができるものであり、TRPGのシステムそのものだった。
前世では「データマンチ」と呼ばれる種類の人間であったエーリヒは、自身をTRPGのキャラクターに見立てて最強のビルドを目指すべく、2度目の人生を謳歌する。

この主人公・エーリヒ、達観した視点を持ち、普段は思慮深く合理的な行動をとるが、いざとなると感情を優先し時にヘマもする、実に人間臭い人物であるところがなんとも面白い。

本作は1巻ごとに一括りの物語が進行する構成が基本となり、それぞれにヒロインキャラ(蜘蛛人の幼馴染を筆頭に非常に尖っている)が登場。後半には安易な俺TUEEEはナシの白熱のバトルも。

TRPG風の文章が独特の雰囲気を醸しつつ、よく練られた世界観が丁寧に描かれていく読み応えのある一作だ。

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