【感想・ネタバレ】TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す 8 ~ヘンダーソン氏の福音を~のレビュー

あらすじ

かつて交わした約束を守り、幼馴染のマルギットと共に辺境の地マルスハイムで冒険者となったデータマンチ転生者エーリヒ。彼は最初こそ有力氏族とのいざこざがあったものの、その後は一部の実力者から一目置かれつつ冒険者生活を満喫していた。そんなエーリヒの前に現れたのは、エーリヒと同時期に冒険者になったという少年ジークフリートとその幼馴染の少女カーヤ。エーリヒをライバル視するジークフリートだけど、あまりに見事な「駆け出し冒険者」っぷりをエーリヒに気に入られてしまったのが運の尽きで……?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、新たな友を得る第8巻!

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もはやクドいとすら評される、濃厚な描写で紡がれるステ振り異世界ファンタジー!

TRPGをこよなく愛した前世を持つ主人公・エーリヒ。
彼が転生の際に得た権能は、ストックした熟練度を自分好みの技能に割り振ることができるものであり、TRPGのシステムそのものだった。
前世では「データマンチ」と呼ばれる種類の人間であったエーリヒは、自身をTRPGのキャラクターに見立てて最強のビルドを目指すべく、2度目の人生を謳歌する。

この主人公・エーリヒ、達観した視点を持ち、普段は思慮深く合理的な行動をとるが、いざとなると感情を優先し時にヘマもする、実に人間臭い人物であるところがなんとも面白い。

本作は1巻ごとに一括りの物語が進行する構成が基本となり、それぞれにヒロインキャラ(蜘蛛人の幼馴染を筆頭に非常に尖っている)が登場。後半には安易な俺TUEEEはナシの白熱のバトルも。

TRPG風の文章が独特の雰囲気を醸しつつ、よく練られた世界観が丁寧に描かれていく読み応えのある一作だ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

魔導院での長期キャンペーンを乗り越えたエーリヒが、底知れない先達冒険者してる巻好きです。6巻も好きなんだけど、今回がより良かったのがジークフリートの存在。 癖の強いキャラクターが多く登場する本作で、珍しいほど正統派かつ初々しいPC1(主人公枠)のジークフリート視点で怪しげな同期エーリヒを眺めるのが最高に好み。明らかに重要NPCの振る舞い、絶対貴族の落胤とか何かだろって挙動のエーリヒって正直外側から見るのが一番底知れなくて良いんだよね。コイツ実はPC1なんすよ信じられます? 意外と真面目で頭を使って行動するディーくんと、珍しくシンプルにかわいい女キャラのカーヤの王道カップル良いっすね。初々しくて。 シンプルにジークとエーリヒの関係性も好きで、特に感じたのは報酬を三等分するシーンでエーリヒは打算、ジークは義と矜持で同じ結論を出してたシーンが良いコンビだなってなって思った。 最後の故郷の吟遊詩人シーン、冒険のスタートとしてめっちゃ良いラスト。

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2025年03月07日

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