あらすじ
氏族“剣友会”を率いる新たな英雄として、辺境の地マルスハイムで着実に名を上げていくデータマンチ転生者エーリヒ。そんな彼のもとに、かつて帝都の魔導院で絆を深めた親友ミカが訪ねてくる。さらに英雄に憧れる新たな仲間や懐かしいお騒がせ娘との縁も繋がれ、“剣友会”の戦力はますます充実していくのだった。
そんなエーリヒ達を指名して冒険者組合から持ち込まれた護衛依頼。どこか胡乱な案件を警戒しつつ引き受けたはずだったが、当然の如く想定を超える窮地が彼らを待ち受けていて……!?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、辺境の闇が覗く第10巻!
もはやクドいとすら評される、濃厚な描写で紡がれるステ振り異世界ファンタジー!
TRPGをこよなく愛した前世を持つ主人公・エーリヒ。
彼が転生の際に得た権能は、ストックした熟練度を自分好みの技能に割り振ることができるものであり、TRPGのシステムそのものだった。
前世では「データマンチ」と呼ばれる種類の人間であったエーリヒは、自身をTRPGのキャラクターに見立てて最強のビルドを目指すべく、2度目の人生を謳歌する。
この主人公・エーリヒ、達観した視点を持ち、普段は思慮深く合理的な行動をとるが、いざとなると感情を優先し時にヘマもする、実に人間臭い人物であるところがなんとも面白い。
本作は1巻ごとに一括りの物語が進行する構成が基本となり、それぞれにヒロインキャラ(蜘蛛人の幼馴染を筆頭に非常に尖っている)が登場。後半には安易な俺TUEEEはナシの白熱のバトルも。
TRPG風の文章が独特の雰囲気を醸しつつ、よく練られた世界観が丁寧に描かれていく読み応えのある一作だ。
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