あらすじ
雨野隆治は三十歳の外科医。受け持ち患者が増え、大きな手術も任されるようになった。友人の癌患者・向日葵は相変わらず明るく隆治を振り回すが、病状が進行しているのは明らかだった。ある夜、難しい手術を終えて後輩と飲みに行った隆治に、病院から緊急連絡が入り......。現役外科医が生と死の現場を圧倒的リアリティで描く人気シリーズ第四弾。
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Posted by ブクログ
先日、救急外来の現場を見させていただきました。非常に感動しました、医者は素晴らしい仕事ですね。
4巻の感想ですが、葵ちゃんが亡くなってただひたすらに悲しい…
隆治の大きな失敗も踏み越えて前に進む感じに励まされました。毎回自分に重ねてしまいますが、私も未だに仕事上で、出来ないことや判断を誤ってしまうしまうことがありますが、生きて仕事に向き合える環境にいる以上頑張り続けるのが自分の人生なのかもなあ、と思いました。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
外科医として確実に成長しながらも、まっすぐで真面目であるがゆえに悩みも尽きない雨野。
彼女と上手くいかず別れることになったり、手術に失敗したり…上手くいかないことが続きもう外科医をやめようかと考えたりもする。
医師とはいえ一人の人間であり、迷うときもあるという当たり前のことに気付かされる。
もし自分が患者だったら、何かあったときに駆けつけてくれる医師の方が安心できるだろう。
でもその安易な考えの裏には、プライベートを犠牲にしている医師の姿があるんだということ、当たり前のことなんだけど患者視点だとつい忘れがちだったかも…とハッとさせられた。
Posted by ブクログ
シリーズもの4作目、この一冊(1年)が、めちゃくちゃ人が亡くなった…葵ちゃんお疲れ様。もう苦しくないね、と思っても若すぎる死は見てる(読んでる?)側も辛さ倍増。
対照的な高齢女性2人も悲しかった…特に上品な方の治療を拒否した女性、自分に厳しすぎて可哀想。
アメちゃんの彼女も可哀想だったけど、ひとつ気になるのが、最初に出会った頃、お母さんは昔ガンで亡くなったと言っていたのに、今作ではお母さんにバレないよう上手く嘘をつ当てアメちゃん家に泊まるみたいな話していて、ん?と思った。うーん、お父さんの再婚相手ということにしておくか。
大学時代の同級生が明るくて豪快でアメちゃんといいコンビになってくれそう。アメちゃんも、世の中のお医者さんも皆、大変な思いしているから、何かしら癒されて欲しい…
そして、相変わらず佐藤&凛子センセ、好きだわ。
Posted by ブクログ
医師として6年目の隆治。
手術の執刀をすることが増え腕が上がっていく一方で傲慢さが増えていくことに少し悲しさを覚えた。
エピローグでの、【人の死になんて慣れない⠀】という一文にホッとする。
葵ちゃんの最後の方はやはり辛かった。
まだまだ若く可愛らしい女性の病の進行は無慈悲だ。
Posted by ブクログ
安定の読みやすさ。急患と個人的に連絡を取り病院外で会い、富士山登山、最後はお通夜に参列、医者としてしてはいけない行為だろうが葵の若さ明るさゆえに見逃したい気持ち。
明るい葵ちゃんに疲れた、と泣き言を言う事ができて良かった。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目
だいぶ外科医として自信が出てきたと思った矢先、自分が執刀した手術でリオペ(再手術)になってしまった雨野。
もう外科医を辞めた方がいいのではないかと落ち込む雨野にかけてあげた手術室看護師の言葉がよかった。
《緊急のリオペ
先生たち、みんな泣きそうな顔して執刀してる
だってリオペってだいたいが一回目の手術の合併症
まあミスみたいなとこもある
でも、歯を食いしばってやってる
人がやることなんだからどうしても一定の確率で起こる
起きたことはしょうがない
外科の先生なんてみんなこういう思い、してる
今回のことを忘れないで、しっかり次に活かすしかない》
優秀な外科医になるのは大変だ。
葵ちゃんとの話はもちろんディテールは創作だろうけれども、作者の中山祐次郎さんにも印象に残る患者さんがいたんではないかなあと思った。
3作目もそうだが、腹腔鏡や開腹手術のことが詳しくわかる。