あらすじ
時は天元――春。
橘氏長者の長女・光子は、溺愛する弟・則光の婿入りにショックを受けていた。
則光の結婚相手・なぎ子は、輝く美貌と雅なセンスの持ち主。
しかし、なぎ子の言動に不審なものを感じた光子は、二人の離縁を画策する。
光子がたどり着いた、なぎ子の秘密とは――!?
後の清少納言である、なぎ子の奔放かつ胸に刺さる言葉の数々。
歴史漫画の枠にとらわれない、これまでになかった新たな平安絵巻、開幕!
感情タグBEST3
本作の清少納言は、「日本人なら知っておきたい日本文学」に描かれている、史実を深く読み解いた上で見えてくる清少納言の真実の姿に近い気がする(もちろん、真実の清少納言は○○○ではないが)。清少納言は癖毛で悩んでいた/最新美容を取り入れていたという説、夫は風流をまったく解さない人物だったらしい、藤原実方は光源氏のモデル説…古典好きの心をくすぐると同時に、「あなやーー」という絶叫や、牛すら女扱いする実方や、烏帽子中折れ発言や、「げにおとなげねー」発言など、単純にコメディーとしても楽しめるところが、たまらない。
ぶっ飛んだ設定ではありますが(笑)、しっかり情に訴えるところもあり、枕草子らしいーいとをかしな情景と添える言葉も入れられてと、気負うことなくいつの間にか平安の時代と文化に触れられるのではないでしょうか。
1話が有名な冒頭にもある美しい光景を前にしての初めて打ち解けての素直な心情の吐露や交流にほろっとしました。
題材が面白い
清少納言を大変コミカルなキャラに仕上げており非常に面白いですね。なかなか理解が難しい古典文学もこの作品を通じて親しみが持てるかもしれません。女性マンガの作品でも作画と展開から男性が楽しむのは少し難しいかもしれません。