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Posted by ブクログ
コロナが始まって3年がたとうとしています。始まりはこうだったなぁとか、あの頃はこんなに長く続くなんて思ってなかったなぁ、何て思いながら読み進めていました。
「世の中はいいことばかりではないですから、苦しむこともあるでしょう。でも、良く生きてください。」ゼミの笹山先生の言葉が、今のこのコロナの時代を生きる私達へのメッセージに思えて、ぜひ多くの人にこの本を読んで欲しいと思いました。
大変な時に卒業の年を迎え、でも無事「藤崎産業」に就職できた百花。ここに行き着くまでの、多くの人との関わりと、そこから学び歩んでいこうとする百花のたゆまない努力。これから新しくできる記念館での、百花の活躍と成長が
とても楽しみです。
Posted by ブクログ
シリーズもだいぶ長くなってきて、主人公の成長
や先の未来が描かれるはずなのに、ここにきてコロナ禍。。でもしっかり向き合って描いてるほしおさんに拍手。緊急事態宣言、数年前のことなのに今でもあのときの状況が鮮明に思い出されるのは、やっぱり誰にとっても衝撃が大きかったのではないかなぁと思う。
でも主人公が本質は変わらないながらも、成長していく姿がこれからも楽しみです。話の中で、やる気っていうのは出そうと思っても出るものではない、まずは始めてみることでやる気が出てくる、という言葉があり印象的でした。
この先の続くお話が明るいものであるように、引き続き応援したいと思います。次の新しい記念館のお話が待ち遠しいです。
Posted by ブクログ
シリーズ6作目で百花もいよいよ大学卒業か。
でも、その卒業も例のコロナウィルスの影響で、例年の様にはいかない。それは就活も同じ。
物語の設定はちょうどコロナが流行り始めた2020年頃だと思われ、つい3年程前なのに「あーあんな感じだったな」と感慨深く思ってしまう。
現役の学生が直面するオンライン授業や、卒論などリアルに描かれていて、当時の目に見えない不安な気持ちを思い出す。
シリーズは百花の卒業か、記念館の閉館で終わると思いきや、新天地川越で再スタートするという。という事は三日月堂ももちろん登場してくるのだろう。楽しみ。
Posted by ブクログ
シリーズ最初の頃は、ずいぶん自分に自信のない主人公だなと思った百花も、大学四年生となり、悩みながらもしっかりと卒論と就活に取り組んでいる。自分の好きなことを見つめ、たくさん考えて未来を決めていく百花が素敵だった。ゼミのみんなから担当の笹山先生への贈り物は百花のアイデアで手書きのメッセージを製本したアルバム。オンラインで何でもできる時だからこそ、紙の良さを感じた。笹山先生の「世の中はいいことばかりではないですから、苦しむこともあるでしょう。でも、よく生きてください。」の言葉に、よく生きていこうと思った。
Posted by ブクログ
【収録作品】手漉き和紙見本帳/わたしたちの日常/結のアルバム
現実と地続きの世界なので、リアルさも感じられる。等身大の女子大生が模索しながら前に進む様子は好もしい。が、現実を前に立ちすくむ身からすると、羨ましくもある。
Posted by ブクログ
「紙屋ふじさき記念館」その6。
前作で現実世界のコロナ禍が物語を変化させ、本作ではコロナ禍中の一年が綴られる。
オンラインでのゼミや就職活動、最後の大学祭、卒論。
百花は無事に藤崎産業への就職を決め、ビルの建替えのため閉鎖された記念館は、より大規模な記念館として(ほしおさんお得意の)川越市で再開する運びとなる。もちろん百花は、そこの専任スタッフに迎えられる運びと、とことんとんとん拍子。
めでたしめでたし。
『結のアルバム』とは、水引細工を組み合わせた百花手作りの夫婦箱に、手製本で綴じ合わせた学生たちから恩師へのメッセージをおさめたもの。
一昔前なら色紙に寄せ書きなんてことをしたものだけれど…
紙や伝統工芸の話が興味深いので、まだ読んでいるが、ますます夢見る女子の小綺麗なモノローグ、人に読ませる前提で書いた日記帳のよう。
うーん。
気楽にお付き合いしていくシリーズかなぁ。