あらすじ
「お願い、力を貸して! カレンのお店がタイヘンなの!」
春は出会いの季節。
高校三年生になった鞠佳を襲うのは新学期の洗礼と、そして新入生の訴えであった。
アスタロッテ曰く、
オーナーの可憐は想い人との旅行の約束をお店が大事で行かないなんてのたまった。
今こそ可憐に恩返しするべき! とヘルプに入ることを即決した鞠佳は
可憐を旅行に送り出し、個性豊かな先輩たちと働き始める。
しかし絢が一人の先輩に向ける視線が明らかに違って、モヤモヤが止まらない!?
「可憐さん、抱いてください……」
「えっ!? 今度こそ!?」
新章突入・超人気ガールズラブコメ第五弾! 鞠佳の楽園はどこに!?
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
今回は絢のバイト先のレズバーで鞠佳が働くお話。
バイト初日なのに仕事をそつなくこなしちゃう鞠佳に引け目を感じてしまう絢がとても可愛い。
最初の方の巻では、クールビューティーで性的にも一歩も二歩も先を歩いていた絢だったけれど、巻が進むにつれて、パワーバランスが変化していくのが面白い。それでも、お互いが、成長しあいたいと願うその心がとても綺麗だなあ、と。
あと、バイト先の大人の人に囲まれて、夜な夜な飲み会をしたり、なんだか新宿二丁目の大人の世界って感じもいい。
でも、鞠佳の、環境によって形を変えるようなポストアイデンティティ的性格は、とても今っぽいな。とか。
他にも色々と思い出深いシーンはあって、嫉妬に燃えた鞠佳に絢がバックヤードで犯される(ラノベなのにほんとにそういうシーンがある)の、S女さんが他人のペースでプレイが進むと途端に弱気になる感じとか、なんかちょくちょくリアルな感じが垣間見えて面白い。
身体と心の両面、つまり、性愛と恋愛の両方を描くのは時代的にも難しいはずなのに、うまく描いていて今後が気になる。
大変よい百合でした。
前巻から既に兆候はあったが、説明的文章が増えて流れが悪くなってきている感じがする。
1巻の時点でラブコメとしての物語はある意味完結してしまっているので、続けるのが難しいのは分るけど。