あらすじ
数々の結婚式やパーティー、この場所が見てきた百年の歴史。
社交の殿堂を舞台に描く感動小説。
大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業。
東京會舘は訪れる客や従業員に寄り添いつつ、その人の数だけ物語を紡いできた。
記憶に残る戦前のクラシック演奏会、戦中の結婚披露宴、戦後に誕生したオリジナルカクテル、クッキングスクールの開校――。
震災や空襲、GHQの接収などの荒波を経て、激動の昭和を見続けた建物の物語。
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Posted by ブクログ
第一章 クライスラーの演奏会
第二章 最後のお客様
第三章 灯火管制の下で
第四章 グッドモーニング、フィズ
第五章 しあわせな時の記憶
ミステリー仕立てというより、歴史を舞台にしたストーリー。第三章あたりまで「好みじゃないなぁ」と読むのが若干苦痛だったのだが、第四章で多少持ち直し、第五章は「いい話だなぁ」となった。
我ながら現金なものである。
第五章から、私の好きな箇所を抜粋。
「合理性よりおいしさを。ロスが出ても、それが東京會舘(うち)らしさなのだと思います」
合理的、効率性に流され支配されがちな現代において、大事にしたい精神ではないだろうか。
それにしても、美味しいクッキー食べたいなぁ。