【感想・ネタバレ】queenのレビュー

あらすじ

――どうでもええ。俺には椿様がおればええ。

人魚の宝が眠るとされる『夜海島』。
その島の網元の娘・椿は、得体の知れない妾の子として、
島民の羨望と嘲笑とを同時に集めていた。
だが彼女には、逞しくも美しい“狂犬”が常に寄り添っている。
8年前島に流れ着き、椿によって助けられた記憶喪失の青年・潮だ。
閉鎖的な島で、椿は彼にだけ心を開き、彼も盲目的に椿を崇拝していた。
互いに恋情を抱きつつ、主従の関係を貫いてきた二人。
しかしある出来事をきっかけに、官能の深みにはまってゆき――。

寡黙な狂犬と妖艶な網元の娘の、明治純愛怪奇譚!


【目次】
queen
あとがき

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感情タグBEST3

購入済み

生々しくて、土臭い

この作家さんの小説は初めてですが、表紙の絵がとっても!!素敵だったのと、レビューがよかったので、読んでみました。

方言が使われているので、最初はちょっととっつきにくかったですが、読み進めていくうちに気にならなくなりました。この方言と舞台となっている島の設定で、登場人物が「泥臭く」て、現代日本が舞台のなんとなく「無菌的」な小説とは全く趣を異にしていると思いました。ただ、これが嫌だという人もいるかもしれません。

方言のせいもあってか、セックス・シーンの描写が生々しいので(私は好きでしたが)、これも好き嫌いが別れる点かと思います。

先の展開が全く読めず、最後まで引き込まれました。先ほど挙げた趣とはまた別に、しっかり読ませるストーリー展開で、面白かったです。この先生の他の作品も読んでみようと思いました。

私の一番のお薦めポイントは、ヒーローのヒロインに対するすさまじい独占欲で、私は思いっきりときめいてしまいました。

2
2020年08月02日

購入済み

独特な世界観にひきこまれました

丸木先生の作品は期待を裏切らない美しい文体と表現力があり、いつも魅了されます。登場人物の方言が皆きついので、出身がそちらの方でない人は読みにくいかもしれませんが私は近い地方の生まれでしたのでスラスラ読み切りました。官能的なシーンもしつこくなく、話の割合的にもちょうど良かったです。素晴らしい作品でした

2
2020年01月05日

購入済み

美しい物語

小さな島に生きる人々の生々しさや海の生臭さが漂ってくるような世界観に、主人公二人の艶やかな美しさや海のような深い青が映えてとても綺麗なお話でした。
椿様の容姿もそうですが、内面の気高さと美しさに惹かれます。
まさにおとぎ話のような、人の醜さと美しさが込められた素晴らしい作品です。
出来ればその後のお話を読みたいです。

1
2020年07月04日

購入済み

瀬戸内の島が舞台で官能描写が綺麗で方言がエロスを盛り上げるって感じで良かったんだけど、最後の怒涛のネタ明かしでガックリした。ヒーローの独白だけで急にネタバレされ、突然洋風ファンタジーの世界になった。それまでの世界観が変わってしまって残念だった。でもまぁ全体的には良かった。

0
2023年06月29日

ネタバレ 購入済み

構成と文章力はいつもながら圧巻

ミステリーとファンタジー仕立ての執着激愛奇譚。「潮は人である椿を愛しながら、同時に自分と共に異形に堕ちてくれることも熱望していたのだ」(本文より)。「歪んだ愛は美しい」がキャッチフレーズの実にソーニャ文庫らしい作品。歪みも突き抜けると純愛に感じるものなのですね。自分がどうなっても、世の中がどうなっても、ふたりで居られればそれでいいと。読み応えありました。

4
2020年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★3.5。
ラブラブでエロエロ。BLでもTLでもDT攻めは良い。相思相愛でごちそうさまです。
丸木作品の定番?第三者目線でのエロ描写はエロい(笑)

1
2020年07月26日

Posted by ブクログ

全体的に日本の人魚伝説っぽいストーリーでした。方言、訛りがあるので少々読みづらさはありますが、官能的な内容でした。
挿絵が妖しく美しくてよかったです。
最後、椿と潮が幸せになったか気になります。多分、あれが2人にとってのハッピーエンドなのだと思うのですが、明記されていないので、想像になってしまいます

1
2020年07月25日

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