【感想・ネタバレ】珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を【電子版イラスト特典付】のレビュー

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最初は短編で1つ1つ謎を解きながら美星と大和の関係が進んでいくのかと思いきや中盤~後半にかけて二転三転する。大和の正体にも驚いたがそれがしっかり伏線回収にも役立ち全体でしっかりと長編小説になっている。
初読みの作家さんであったが中々の秀作であると感じた

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2022年08月31日

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いつぞやのコノミス作品。
話題だと噂に聞き、正直表紙は好みではないものの手に取ってみる。

読んだ率直な感想としては2も読んでみたいかも、というくらいにはハマる。なんというか、登場人物は二十歳そこそこなんだけれど、読者層は全年齢対象な雰囲気が◯。ライト層も取り込める米澤穂信的な。

ストーリーは短編同様に何個かの謎が生まれては解決して…の繰り返し。
のつもりだったのに、まさか最後にアオヤマ氏もバリスタだとかなんとかに衝撃。しかも、その伏線がきちんと1話目から張られていたとは…。
これは作者に一本取られました。

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2024年02月14日

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最初の巻から結構濃厚な話しだなぁ〜
ある意味ペットみたいな扱いの彼氏にことある事に疑い憂さ晴らしをする彼女
まぁ~直ぐに別れてしまったけど
その時の至極の珈琲に出逢うとは
しかも自分もバリスタなのにそれでも惚れ込んで通うほど美味しいんだね〜
タレーランのバリスタの凄さと、謎解きの凄さと雰囲気
これからも楽しみだ

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2023年05月18日

Posted by ブクログ

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 京都を舞台とした日常の謎系ミステリ。恋人と喧嘩をした主人公が偶然に導かれて入った店で,理想的な珈琲と,魅惑的な女性バリスタ,切間美星と出会うところから,物語が始まる。
 7つの短編からなる連作短編集である。個々の短編の謎は,日常の謎系のミステリの中でも,かなりしょぼい。読み終わっても,「え,今,謎解きが終わったの?」と思えてしまうほどの作品まである。ヒロインの切間美星と,主人公のアオヤマは,そこそこ魅力的なキャラクターとして描かれているが,切間美星の造形は、いかにも男性が考えた女性…っぽく,深みに欠けるように思えた。
 しかし,胡内波和という男の存在と,虎谷真実という二人の人物の存在が,この物語に深みを与えている。胡内波和が自分を成長させる契機とあった存在である切間美星に対し,憎悪を燃やす姿や,虎谷真実の「引き裂かれたことで二人が,そして信じた人に裏切られたことであの子が,ひとしきり傷ついたかと思うと,それでわたし,もう満足しちゃったみたいなの」というセリフなど,この二人の存在が,かなりのスパイスとなって,物語のクオリティを挙げている。
 ミステリとしての弱さはあるが,読み終わったときに感じた印象はそこそこ深く,読み始める前の期待値がそれほど高くなかったことも踏まえると,十分満足できた。惜しむ楽はエピローグ。ここがなく,美星と大和が完全に分かれてしまう終わり方なら…★5にしてもよかった。とはいえ,★4はいける。

 個々の作品の所感は以下のとおり

〇 事件は二度目の来店で
 女子大生が,なぜ,間違ってアオヤマの傘を持って帰ってしまったのか,という謎を扱う話。真相は,アオヤマの足を止めた上で,また,タレーランを訪れる口実を作るためというもの。謎ともいえない謎だし,真相だが,物語の導入としてはこんなものか。

〇 ビタースウィート・ブラック
 アオヤマが,親戚の小須田リカから"恋人"の浮気調査を依頼される。アオヤマはたまたま出会った,リカの”恋人”が浮気をしているとは思えなかった。しかし,リカの”恋人”が,リカ以外の女性と二人で手をつないで歩いている写真を見る。浮気をしているのか?
 真相は,そもそもリカがその男の浮気相手であったというもの。ややブラックなテイストであり,こういう話は嫌いではない。

〇 乳白色にハートを秘める
 ちょっとした叙述トリックを使っている作品。アオヤマがタレーランを訪れているのではなく,アオヤマと美星が別のお店でコーヒーを飲んでいるという設定で,大人からミルクをたかるという,小学生についての謎が示される。真相は,小学生は,学校で猫を飼育していたというオチであり,そもそも,小学生の話は,アオヤマが他人から聞いた伝聞の話だったというオチ。猫はそのままタレーランで飼われることになる。ミステリとしては,及第点とはいい難いか。

〇 盤上チェイス
 アオヤマが,虎谷真実に京都中を追われ,巻いたと思ったが,最後はタレーランに訪れる。なぜ,居場所が分かったのかという謎。真相は,タレーランの店員である「おじちゃん」藻川が,真実の友人に教えていたというもの。たわいもないオチ。

〇 past present f*****?
 アオヤマが,ココロフトというお店で偶然美星に出会い,居酒屋を訪れると,アオヤマがココロフトで買うことができなかった,ダーツをプレゼントされるという話。なぜ,美星は,アオヤマが欲しがっているダーツを買うことができたのか。真相は,美星が,ココロフトの店員,水山晶子から,ダーツの話を聞いており,買ってきてもらったというもの。ここで,胡内波和が登場する。

〇 Animals In the closed room
 幻のコーヒーである猿珈琲があるという理由で,美星が,アオヤマの家を訪れる。アオヤマは,「お詫びの品」であるぬいぐるみを渡そうとするが,ぬいぐるみはずたずたになっていた。誰が,こんなことをしたのか。
 真相は,猫のシャルルが犯人というオチ。この話で,胡内と真美の存在が,クローズアップされ,最終話につながる。

〇 また会えたらあなたの淹れた珈琲を
 タイトルから叙述トリックになっている。アオヤマが,本当は,ロック・オン・カフェのバリスタ青野大和であるという,物語全体において伏せられていた真相が描かれる。そして,クリスマスを舞台とし,大和と真美が協力して,胡内を…真美が胡内を投げとばすという方法で懲らしめる。大和は,珈琲の味を盗むために美星に近づいていた…という嘘をつき,美星の前を去る。
 エピローグでは,美星と大和の幸せを打ち砕いた真実は,気が済んだとして大和を振り,大和と美星は元のさやに納まるという終わり方。ハッピーエンド。

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2022年08月21日

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「このミステリーがすごい」大賞で話題になった作品。確かに小説として読み応えはあるのかもしれないが、全体を通して見ると京都の街並みに詳しい人や京都に興味のある人、コーヒーを嗜む人なら、面白く読めるかもしれないが謎解きだけを目的に読みたいのであれば物足りないかもしれない。トリックの正体が、京都の地理がわかっていないと「へえ」で済むし、わかりすぎているとすぐにわかる。風景描写も京都の風景や行事は詳細だが、それ以外は平坦というか簡略化しすぎている。正直、第3章の「乳白色にハートを秘める」はリアリティがあったが京都でなくてもいい、ただハーフの転校生が、同級生数名に深夜に怪我をするまで痛めつけられたというのと、その同級生が子猫を給食袋に入れて蹴ったり振り回したりしていたというのは気分が悪かった。今時はそれぐらいやるのだろうが…。人物描写に関しては、アオヤマの彼女はメンヘラなのだろうか。美星の恐怖心も胡内の復讐心も、それに至るまでの理由というか動機が非常に幼い。推理や風景描写に対して人物描写が少々アンバランスだ。それでも、街並みを頭に浮かべて推理していく様子は、さながらシャーロック・ホームズの印象だ。

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2024年03月20日

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(2023/05/14 5h)

文通しているかたが好きと言っている作品のため、
読みはじめた。こういう機会でもないと、
表紙の雰囲気から食わず嫌いして手に取らなかったかも。


珈琲店タレーランが舞台の作品で、登場人物がみんなコーヒー豆に因んだ名前。
コナって名前が一番無理やりな感じして笑った。

ときどきコーヒーの豆知識もあって楽しい。

珈琲を飲みながら読むと浸れる。

個人的にはもう少し珈琲や喫茶店要素が欲しかったかも。
各々の事件が喫茶店の外で起きていることが多い印象。

でもすべての章を巻き込んだラストには、前のめりでワクワクできた。後半からが楽しい感じ。

シリーズものらしいので、豆知識とか喫茶店らしさとか読んでいくうちに増えていくのかな。

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2023年05月14日

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カフェが舞台だったり珈琲のウンチクがあったりは好みだけれどミステリというには軽すぎる出来事だったり、また文章自体がすんなりと頭に入ってこなくて読み直さないと理解できず。京都の地理にもう少し詳しいと楽しめたかと思う。後半はアオヤマさんがバリスタだったというオチでそういうことかと妙に納得したけれどシリーズ読みはしないかな。

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2022年10月30日

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珈琲店が舞台で、しかもミステリーだということに興味を持ちこの本を手に取りました。

この作品は「このミステリーがすごい!」大賞の最終選考まで進んだ作品。最終選考委員には、終盤の展開が容易に読めてしまうと評価され(解説より。)、出版するには加筆が必要だと判断されたようですが、私にとっては、加筆の結果なのか、クライマックスはむしろ驚きの連続でした。

主人公とタレーランのバリスタの珈琲をいとおしむ様子にも心惹かれました。

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2023年02月02日

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