あらすじ
遥か昔の倭の国の、神代と人世のその間。神々が人間と共存していた時代。
村を司る神・切風孫命神への生贄に選ばれた少女・妙(みよ)は、避けられぬ死に怯えていた。
しかし、神と相対し対話する異能を持つ道士・小角(おづの)との出会いが、彼女を窮地から救い出す……!
みなしごの少女と、壮麗の道士、そして鬼の少年。時代や次元さえも超越した、神々を巡る旅が始まる!
俊英・鶴淵けんじが、古代神話にファンタジーやSFの視点を加えて描き出す、全く新しい“古代日本”像。
特別小冊子「青騎士」に掲載され大きな注目を集め、ハルタ本誌での連載を獲得した話題作が、1・2巻同時刊行!
感情タグBEST3
すごい作品がきた
1話を読めばもうどれだけすさまじい作品かがわかります
面白いのは当然として、もはや何らかの賞を取っていてもおかしくないのではないかと
世界観が本当に、本当に素敵です。
面白く、絵も綺麗です。
3人のやりとりが可愛らしく、また他のキャラクターも魅力的です。
ハルタコミックスの雰囲気が好きな方はこの作品も好みであると思います。
とりあえず二巻まで買いましょう。
二巻まで買えば一話目の謎が解けます。
匿名
第参話の日吉尾比古神(ひえのおびこのかみ)様が大変かわいらしくあらせられる…大きい方は恐ろしくもかっこいい!
古語っぽいせりふがかっこいい
『峠鬼』すごくおもしろかった。とても昔の日本が舞台のファンタジー?
神話とか神様、縄文人の暮らしに興味がある人は絶対楽しめる。
セリフが古語っぽくなってて、難しいけど響きがどれもかっこいい。
続刊読むの楽しみです
Posted by ブクログ
古代日本(倭)、まだ神が人と共にあった時代、仙術を使える道士と弟子の旅物語。様々な神が登場するのですが、見た目や性格など、元の神のイメージを上手に具現化してるなあ!と感嘆。人間の感覚とは異なる神々と渡り合うさまや、神器による不思議な出来事は時に現代ともリンクして、これはおもしろーい!となりました。そして根底にある一本のストーリーも、ベースの話を知る者としてはどう進んでいくのか非常に気になります。
登場人物に愛着湧く
登場人物がそれぞれ好きになれる。愛着湧きます。だから先が読みたくなる。だから読んでて楽しくなる。
少し難しい言葉が出て来たりするけど、ストーリーは把握出来るので問題無し。
これは確かに新しい
日本の飛鳥時代をベースに、「八百万神(やおよろずのかみ)」と「鬼」をテーマにした作品。
この、日本古来の各地に根差した「多神教」をベースに各話を作り上げ、かつ個性的な神と多種多様な神器を登場させることで話を膨らませている。
この発想はありそうでなかったものであり、同じく八百万の神をベースとした「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」とも違う、新しいもの。
もっとも、影響を受けたであろう作品は色々見受けられる。
序盤のグロテスクな神の印象は「クトゥルフ神話」。
ただ、1巻でも後半になればクトゥルフ色が薄まり、より人間臭い「封神演義」っぽくなってきた印象。
さらに、1巻巻末の番外エピソードを読むと、これら怪異的な神も昔は人間(もしくは人の形をした神)だったと匂わせており、興味深い。
今後どう展開していくのか全く読めないが、この世界観は良い!
また、1巻最初のエピソードも非常に完成度が高く、今後に期待が持てる。
ただ、タイトルにもある「鬼」の出番が1巻では少なすぎ、少なくとも現状では「神」メイン。
今後鬼がよりストーリーに絡んでくるという事だろうか?
また、キャラ絵がやや独特で、ちょっと軽い感じがする点は数少ないマイナス要素?
ちなみに主人公の1人「お師匠様」は「役小角」という実在の人物。
634年~701年に生きた修験道の開祖とも言われる修験者(山伏)で、前鬼後鬼という弟子を連れていたという伝承もある。
この2人の弟子は夫婦の鬼であると言われているらしいが、この物語ではどうなるのか…。
(なお、伝承では当初から2人とも鬼であり、細部の設定・描写は今のところ大きく異なります)
ところで、645年が乙巳の変のあった年で、ご存知大化の改新の始まり。
中大兄皇子=天智天皇が称制したのが661年で、白村江の戦いが663年、壬申の乱が672年。
おそらく1巻の時点では660年前後というところなんでしょうね。
思ったより後の時代なんだという印象。